ガーデン ご紹介

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Dunrobin Castle Garden  ダンロビン城
               2010年6月10日 訪問  水色枠の写真はクリックすると拡大写真になります。

私にとってヨーロッパの城としてはドイツのノイシュヴァンシュタイン城と双璧をなすのが、このダンロビン城なのだ。
05年に訪れてその美しさエレガントさに強い感動を覚えた城だ。それに加えて素晴らしいガーデンがあるのだから、堪らない。 写真下左がガーデンから見上げた優美なお城の姿。右3枚は城の1階から見下ろした2つの端正なフォーマルガーデン。ガーデンの直ぐ下には北海が広がる。
翌06年の年賀状に採用したが、今回も11年の年賀状を飾ったのはダンロビン城だ。

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ダンロビン城はその歴史を1300年代まで遡るサザーランド公爵(Dukes of Sutherland)の居城だ。今見られる城は16世紀から始まり1845年に現在英国議会議事堂として 使われているウェストミンスター宮殿(Palace of Westminster)を設計したチャールズ・バリー(Charles Barry)の設計でフランス様式に改修されたものだ。
部屋数189室というノーザン・ハイランド最大の城だ。とんがり屋根を載せた円塔が何本も聳える優雅な姿はどの角度から見てもうっとりする。
05年の旅日記で述べたフランス人の奥方のためにフランス様式に改修したというくだりはその後の調べでは信ぴょう性は薄いようだが、 カッスルというよりシャトーと呼ぶ方が似合いそうな瀟洒な城だ。

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ガーデンは海岸からの急な斜面に広大なテラス状に造られている。テラスの高い壁にはバラやクレマチスなどつる性の植物が伝う。北の地にしては早い開花だ。
壁の前にはボーダーガーデンが連なる。一角に巨大なダイオウ(Giant Rhubarb)"Gunnera manicata"の大きな葉っぱが見られる。南アメリカ原産だが、 この地はメキシコ湾流の影響で緯度の割には暖かいので、こんな植物も育つのだという。その湾流が弱くなっており、イギリス始めヨーロッパは氷河期を迎えるとの情報もある。 先の話だろうが、気になる所だ。ホスタなども巨大なものが植えられている。フウロウソウも満開で楽しませてくれる。

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濃い紫のアヤメと白い斑入りのホスタの組み合わせはなかなか渋い。ルピナスの色目も渋い。このガーデンの色遣いは全体に抑えめな感じで好みに合う。
こちらは高山植物の"Giant Himalayan Lily"も育ている。草丈2mにもなるという。蕾から察するところ、この花の色目も渋そうだ。

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このフランス式フォーマルガーデンもチャールズ・バリーの設計で1850年に造られたものだ。パリのベルサイユの宮殿(Palace of Versailles)から インスピレーションを得たというが、ベルサイユとはスケールにおいて比ぶべくもないが、デザインは優るとも劣らないと思う。
ピンクのモンタナとピンク色を帯びた石の城がマッチしてロマンチックな雰囲気を醸す。大好きなサンダイアルも幾つか置かれている。 木製のオベリスクが並んだ庭をピラミッド・ガーデン(The Pyramid Garden)と謳っている。四角錐のオベリスクをピラミッドに見立てているのだ。 面白いアイディアを陽だまりでも借用しよう。

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この城のもう一つの売りが鷹狩りショー(Falconry flying demonstrations)だ。11時30分と14時の2回のショーが毎日開かれている。 1回目の出演はハリスホーク(Female Harris Hawk) 、ベンガルワシミミズク(Bengal Eagle Owl)、シロハヤブサ(Gyr Falcon)の3匹だ。
鷹匠(Falconer)が現れ口笛か何かで合図をすると、観客の頭上をかすめてハリスホークが登場する(写真上左、下左2枚)。 鷹匠の指図に従ってあちらの木へ、こちらの木へと高く、低く飛ぶ。鷹匠の腕に戻るとご褒美の肉が与えられる。 鷹匠は何やら説明をしたり、笑わせたりしているが、私には笑いの意味が分からない。
続いてシロハヤブサが登場する(写真上右3枚、下左から3,4枚目)。見たこともない不思議な頭の鳥だとビックリしたが、これは遮眼帯だった。 待機の間、気が散らないように着けるらしい。初めは鷹匠のいうことを聞いていたが、その内、指示に従わず観客席の間をとことこ歩きだす。 それを鷹匠がおどけて追いまわしたりして笑わせる。猿回しならぬ鷹回しといったところだ。
最後にベンガルワシミミズクが登場する(写真下右2枚)。ひもを付けたウサギの人形を芝の上で引っ張るとあっという間に追い付いて取り押さえて見せる。
鷹匠が妻の所に遣ってきて、左手に革の長い手袋をさせ肉を持たせる。すると、遠くの木の上にいたミミズクが飛んできて左手に止まり肉をちぎる。 さらに、素手の右手で餌を与えろという。妻がこわごわと手を差し伸べると見事に餌だけを奪う。観衆から大きな拍手が飛ぶ。 最前列に座っていた東洋人ということで選ばれたのだろうが、200人ほどいた観衆の中で、たった一人貴重な経験が出来ラッキーだ。
ショップで男の子の孫2人に英国調ベストを見つける。2人にはジェントルマンに育ってほしいものだ。他にポストカードを求める。

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Information
 Address  Golspie, Highlands, Scotland, KW10 6SF
 Telephone  01408 633177
 Web Site  Dunrobin Castle Garden

オープンの日・時間や入場料は Web Site あるいは Gardens Finder
Gardens Guideで確認ください。

「旅行記」もご覧ください。

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