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”Topic” 公衆便所 Public Lavatory

小便小僧

”Topic”も残すところ後2回。最後は毎日お世話になるトイレと風呂について感ずるところを書こう。先ずはトイレから。
イギリスではありがたいことに公衆便所が完備している。Rest Roomとは言わない。Lavatory、Toilet、W.C.だ。
シティー・センターにも、公園にも、M道路(モーターウェイ・高速道路)だけでなく一般道のパーキングにも、 野中の遺跡の駐車場にも、お湯が出る水道と石鹸水そして温風乾燥機がセットの水洗トイレが完備している。 もちろんトイレットペーパーも備えられている。

そして、それが実に清潔に保たれているのだ。明るく広くドアーや鍵もちゃんとしている。床も綺麗だし落書きもない。 行政なりのシステムの中で管理されているものと思われる。街の花壇やハンギング・バスケットなども含め、 当たり前の住民サービスなのだろう。
面白いのが温風乾燥機だ。ガーガー大きな音を立てる吹き出し口に手をかざしてのんびり乾かす。だから乾燥機の前に 行列ができたりする。私はまどろっこしくてハンカチーフで拭いてしまうが、こちらではハンカチーフは手を拭くものではなく、 洟をかむものなのだ。

公衆便所

不思議に思っていることだが、ナショナル・トラストのトイレにはペーパー・タオルが備えられているところが多いことだ。 自然保護の観点からするとペーパーより温風乾燥機と考えるのだが…。再生紙利用なのかもしれない。
時に有料トイレに出くわす。10〜20ペンスのわずかな料金で清潔・快適なトイレが利用できるのは嬉しい。 スーパー・マーケットやペトロール・ステーションのトイレではレジで鍵を借りて利用する方式もあった。
2004年のShaftesburyでは18時以降駐車無料のパーキングはありがたいが公衆便所も閉まってしまうという事態に 嵌ったことがあるが、管理人のおばちゃんのご好意で使用させてもらった。
翻って我が日本の公衆トイレを見ると、汚い・臭い・暗いの3Kが多い。狭い・トイレットペーパーがない・虫がいる・ 落書きが不愉快・ドアーが閉まらない・鍵が掛からない、さらには吸殻・新聞・週刊誌のごみ箱の如くでさえある。 行政のシステムの未熟と人心の公徳心の欠如に他ならない。自宅の御トイレはきっと綺麗なのだろうから。皆で考え直そうよ。
自宅のトイレといえば、B&Bを含め一般家庭のトイレを比較すると日本が勝るかもしれない。上にタンクの付いた タイプのものは要注意だ。紐の引き方次第で水の出が違ったりして綺麗に流れてくれないこともある。 経験では一杯までゆっくり引いて、サッと離すと上手くいった。

公衆便所

シャワートイレは見たことがない。自宅がウォシュレットなので、渡英後しばらくは、終わるとスイッチを探している自分に赤面。
しかし、トイレのデザインという点では、白一色清潔第一の日本よりイギリスだろう。壁紙も個性があるし、必ず絵や写真が 飾られているし、カーテンもしっかり掛かっている。便座は木製が多いように見受ける。これはヒーターなしでも温かい。
バス・トイレ・洗面が一体のイギリスの文化と、トイレを不浄と考えるが風呂好きな日本の文化の違いが感じられる。
私のフォトコレクションに公衆便所はない。インターネットでしつこく探したが見当たらない。 やむなくベルギー・ブリュッセルの小便小僧にご登場願った。身長60cmの可愛い坊やだという。最近はおしゃれで 洋服を350着も持っているとのこと。一度お目に掛かりたい。
06年の旅では公衆便所の写真をゲットしよう。ナニッ?見たくない…。それは失礼。

お約束通り06年の旅で公衆便所の写真をゲットしてきた。
上の写真はKylemore Abbey の個室のトイレであったが”お湯・石鹸水・温風乾燥機”の3点セットが揃っている。
下はBodnant Gardenの公衆便所の手洗い所だ。ここでも3点セットは健在だ。どちらもご覧の通り極めて清潔だ。(DEC 2006 追記)


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