ガーデン ご紹介

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Attadale Gardens  アタデール ガーデンズ
               2010年6月12日 訪問  水色枠の写真はクリックすると拡大写真になります。

結論から言おう。アタデール ガーデンズは期待以上のガーデンだった。訪問リストの優先順位は○だったが、◎に格上げだ。
19世紀末にシュローダー 男爵(Baron Schroder)により造られたコニファーとシャクナゲの散策路のガーデンが、 1980年の嵐の後、オーナーのニッキー・マクファーソン(Nicky Macpherson)によってすっかり造り変えられたのが今のガーデンだという。

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入場すると上下2つのパスがある。下のパスを選ぶ。そこは水路の流れに沿ってウォーター・ガーデン(water gardens)になっている。 強烈なパンチを食らった思いだ。そのカラースキムには声もない。植物の多彩さと組み合わせの素晴らしさ、オーナメントの配置、感動だ。 これを今後の参考にしなくて何になる。眼と脳裏にしっかり焼きつける。
途中から上のパスに上がる。そこは"Old Rhododendron Walk"だ。シャクナゲの花色も派手派手しくなく感じが良い。
高いパスから見下ろすハウスはエレガントでロマンチックだ(写真上右)。周りの樹木は余り大きくないので明るく感じられる。
写真上左から正面から見たハウス、サンクンガーデンからのハウス、ジャイアント日時計(Giant Sundial)からのハウスだ。

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ハウス正面を過ぎるとサンクンガーデン(Sunken Garden)が現れる。円形のサンクンガーデンには十字の通路があり中心に日時計がある(写真下右)。
その隣が直径35フィートというジャイアント日時計だ(写真2つ上の右から2枚目)。彫刻された指針(ノーモン)、時刻を示す石板、周りの石敷きなど、 それぞれが専門のアーチストや職人によって造られたものだ。格が違う。

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続いて日本庭園(Japanese Garden)がある(写真上左2枚、下左)。イギリスの日本庭園は得てして「それはないよ」というものが多く、 日本でイングリッシュガーデンを名乗る際の他山の石としているのだが、ここの日本庭園は本物だ。数寄屋門をくぐると飛び石伝いに行くと 燈篭の脇に筧(かけひ)と蹲(つくばい)がある。ホームページでは燈篭を"lantern"、筧を"running water"、蹲を"basin"と訳している。
枯山水も本格的だ。箒目(砂紋)もくっきりと鮮やかで手入れの良さが窺える。他にも枯れ滝と思われるものもあり本格的だ。
ガーデンの一番奥が"Old Rhododendron Dell"だ。大きな古いシャクナゲが数多く見られる(写真上右から2枚目、2つ下左)。
次はシダ園(Fern Garden 写真下左から2枚目)だ。三角形のフレームで形作られたドーム(Geodesic Dome)の中に大小のシダ類が葉色も豊富に植栽されている。 これは園ではなくガーデンだ。陽だまりでもシダ類を上手に使ってみたい。

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次のキッチンガーデンで、もう一つの感動だ。綺麗に刈り込まれたヘッジの中に整然と植えられた野菜たち。それでいてフラワーベッドを見ているようだ。 イギリス式キッチンガーデンとフランス式ポタジェが上手く混ざり合った感じがとても素晴らしい。(写真上右から2枚目)
アタデールのホームページの中にキッチンガーデンが載った日本の記事が紹介されている。この記事では次のように表現している。 「英国の人々にとって、庭は、家の中と同じようにくつろいですごす、いわば第2のリビング。キッチンガーデンも単に野菜や果物を収穫する場所ではなく、 庭の景観の大切な一部でもある」と。私もガーデンは斯くありたいと常日頃考えている。是非ご覧いただきたい。

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写真上中2枚は上述のウォーター・ガーデンだ。睡蓮の咲く隣には鯉(Bream)と名付けられた彫刻(Sculptures)がある。 薄いオレンジの九輪草が群生している。とてもいい感じだ。この印象も陽だまりのポンドガーデンに備え、強くインプットした。
右は同じく上述の"Old Rhododendron Walk"のシャクナゲだ。

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ガーデンのあちこちで沢山の彫刻が見られる。ガーデンにモニュメントは欠かせない。"Sculptures Collection"を紹介しよう。
写真上左は"Crowned Eagle" カンムリクマタカ。2枚目は"Cheetah"チータ。3枚目は"Heron"アオサギ。3つともブロンズ製だ。 いずれもリアルな作品だ。それぞれ作者も異なるし、同じブロンズといっても色が違うものだ。
写真下左は"Reclining figure"横たわる人体。2枚目"Torso"胴。3枚目は"Big Bird"ビッグバード。4枚目は"Exultation"歓喜。 横たわる人体と胴は石製で同じ作者だ。これは何とか理解できる。ビッグバードと歓喜はブロンズ製で同一作者、これは私には理解不能。
ベンチなどのガーデンファーニチャーも大切だと思う。最後に現れたのは温室(Conservatory)だ。小さな温室だが、石組みのレイズドベッドに 亜熱帯の植物が植栽されている。温室といえば、鉢植えを並べている所が多いが、カラースキムを踏まえての見事な植栽にヘッドガーデナーの力を見る(写真下右)。

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Information
 Address  Strathcarron, Highlands, Scotland, IV54 8YX
 Telephone  01520 722603
 Web Site  Attadale Gardens

オープンの日・時間や入場料は Web Site あるいは Gardens Finder
Gardens Guideで確認ください。

「旅行記」もご覧ください。

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