Blair Castle ブレア城
700年の歴史を持つブレア城は30室あるという壮麗な白亜の城だ。見事に整備され、歴代当主の品性が窺える。
"Gardens and Grounds"のチケットを求め入場する。広大なグランドのはるか遠くに動く動物に誘われ行ってみると"Deer Park"だ。
この森には千頭もの赤鹿が放たれているらしい(写真下左から2枚目)。貴族の館のご多分に漏れず孔雀がいる。
その先に馬がいる。"Trekking Centre"だ。この馬はハイランド・ポニーで12歳以上は乗馬を楽しめるというので、その気になったが、係員がいない。
Trekking Centreの向かいの森に"Diana's Grove"の案内板がある。あのダイアナ妃に関連あるのかと思ったが、パンフレットには"Named after Diana, the Roman goddess of hunting"
と述べられている。森の中にその狩の女神の像が建っていた(写真下左)。
樅の木やアカマツなど背の高い木が多い。中にはイギリスで2番目に高い樅の木があるらしいが、下から見上げたのでは分からない。
絶滅が危惧される在来種のアカリスもいるらしいが、用心深いリスだからおいそれとは見られない。
木で作ったオブジェがそこかしこに見られる。楽しいアイディアだ。写真下右2枚はヘラクレス・ガーデンにある像だ。
子供を大勢乗せたトレーラーをトラクターが牽いて牧草地を走り回っている。子供達の歓声が聞こえる。"Tractor Tours"というサービスだ。
ダイアナの森に隣接して教会の廃墟が現れた。12世紀のSt Brides Kirkの廃墟だ。周りには墓石も立っており、近づき難い雰囲気だ。
9エーカー(11,000坪)という巨大なウォールド・ガーデンへの経路の脇にはハイランドカトルが保護されている。
体の痒みを取るために鉄条網に体を擦りつけるから、針に毛玉が巻きついてポンポンの如くだ(写真下右)。面白い。
ウォールド・ガーデンはヘラクレス・ガーデン(Hercules Garden)と呼ばれる。東西300m、南北120m位のほぼ長方形の石の壁に囲まれたガーデンだ。
最近18世紀のオリジナルのジョージアン・デザインで修復されたという。想像を絶するスケールだ。
中央に全体の面積の4分の1はあろうかという細長い池が静かに水を湛えている。その水草の中を白鳥が醜いあひるの子を連れて音もなく滑る。心が洗われる。
茅葺屋根の水鳥用の小屋が建っていたり、蒲の穂の先に中国風の橋が架かったいたりと遊び心に溢れる。東面のコテージの前には様々な像が配されている(写真下右)。
クレマチスのオベリスクのデザインが不気味だ。晒し首のようで、それが1つだけでないからぞっとしない(写真下左)。サンダイアルは御約束事だ。
北の長辺の中程から南を見ると、ガーデンを見下ろす高台にヘラクレス像が立っている(写真下中2枚)。等身大というが、巨人だったのだ。
西側の壁には数カ所に窪みが付けられ像が飾ってある。スケールの違いに圧倒されるばかりだ。
南に面した壁際は275mものボーダーだ。壁にもバラ、クレマチス、リンゴなどがクライミングしている。花のシーズンにはどんな光景を見せてくれるのだろう。
南北の壁から池に向かってのなだらかな斜面に整然と100本を越す果樹が植えられている。
沢山歩いて少々疲れた。ショップで友人へのお土産に当家のタータンのマフラーとランチ用のショートブレッドを求める。どこか景色の良い所でランチにしよう。
Address | Blair Atholl, Pitlochry, PH18 5TL |
Telephone | 01796 481207 |
Web Site | Blair Castle |
オープンの日・時間や入場料は Web Site あるいは
Gardens Finder
Gardens Guideで確認ください。
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