Cawdor Castle Garden コーダー城
とんだ寄り道になってしまったが、最初の訪問地はコーダー城だ。
シェイクスピアの”マクベス”の舞台として知られる。そして、それが史実と異なることも知られているところだが、それもロマンだ。
もう一つ”ハイランド一 優美な城”であり”ハイランドで最も美しいガーデン”としても知られるのだ。
チケット売り場の前で城から出てきたカップルが日本語を話している。声を掛けるとご夫婦でインバネスからエジンバラへのドライブ旅行だという。
伺えば奇遇にも浜松在住だという。”陽だまり”と”花と英国”を紹介し、お互いの旅の安全を祈念し、浜松での再会を約して別れる。
このお二人がこの旅でお会いした2組目にして最後の日本人だ。(この記事ををご覧いただけたなら、ご一報ください)
優美な城は外から眺めることにし、"Gardens, Grounds & Nature Trails"のチケットを求める。 コーダー家(Cawdor family)の要塞として14世紀に始まり、今残る城の多くは17世紀に建てられたものだ。威圧感を与えるような豪壮さもなく、 きらびやかな華麗さもない。しっとりと落ち着いた雰囲気だ。むしろ重く沈んだ感じさえする建物だ。イギリスの城で跳ね橋は珍しい。ロマンを呼ぶ。
城の北側にあるウォールド・ガーデン(Walled Garden)を訪ねる。壁を潜ってびっくり、キングサリの回廊が輝いている。17世紀に造られたウォールド・ガーデン は変遷を経て1981年に改造されたようだ。セイヨウヒイラギの迷路の周りを囲っているキングサリのトンネルが丁度満開なのだ。歓声を上げつつ2回りする。 それにつけてもキングサリの足元にはブルーが似合う。ここではシラーのブルーだ。アリウムやカマシアも素晴らしい相性だと思う。
ウォールド・ガーデン残りの半分はホームページで"paradise garden, knot garden and thistle garden"と謳っている。ノット・ガーデン(knot garden)は
7角形の星型のノットを中心に2つの方形の模様のノットがあり、それを厚いヘッジで囲んでいる。ノットの中や周りはラベンダーなどハーブや宿根草が健やかに育っている。
今でも葉色だけで十分楽しめるが、これらの花が咲いた時の華やかさが眼に浮かぶ。星型のノットの中の像がオリエンタルの香りがする。
壁際のボーダーにはビビットな色合いのポピーやルピナスが楽しめる(写真下左2枚)。
その先に背の高い巨大な円形の生け垣に囲まれたガーデンがあるのだが、立ち入り禁止となっている。そこが"paradise garden"と"thistle garden"なのだろうか、残念だ。
城の南に隣接するガーデンが"Flower Garden"だ。1710年にフランス帰りのアーチバルド卿(Sir Archibald)が設計したものでフランスのフォーマル・ガーデンの
影響を受けているという。
庭に入ると真っ直ぐな通路が伸び、バラのドーム越しに、奥の方に背の高いユニークな姿の木が4本立っている(写真下左)。素晴らしい眺めだ。
通路を挟んで両脇にラベンダーで卵型に縁どりした花壇が4つ整然と並ぶ(写真上右2枚)。縁取りの中は白いセラスチウムが満開だ。
真ん中にはバラや灌木が高さを出してバランスが良い。1850年にご当主夫人が設計したものだという。
ここの名物なのだろうか? 真っ赤に塗られたベンチがそこかしこにある(写真下右から2枚目)。
入口から見えたユニークな姿の4本の木だ。ガーデンが出来た時に植えた木であれば樹齢300年となる。5月26日に訪れたマレニー・ガーデンの4本の木の
400年には敵わないが、大きさはほぼ同じ程度だ。手前の2本はどうして斜めに伸びたのだろう? 仲が悪いのかも…。
4本の木のさらに南にもう一つガーデンがあり、球体のオーナメントから水が滲み出る噴水がある(写真下右から2枚目)。面白い形だ。
何処の植栽をとっても、見事に健やかに伸び伸びと育っている。色艶もメリハリが効いている。ここも再訪したいガーデンリスト入りだ。
5年前にはここのショートコースでゴルフを思い立って申し込んだが、ビジター・タイム外でパターゴルフを楽しんだ。
今日もスケジュールに余裕があるので場合によってはと考えていたが、昨日までの雨でコンディションが良くないようで馬車のクラブハウスはクローズドだ。
Address | Nairn, Highlands, Scotland, IV12 5RD |
Telephone | 01667 404401 |
Web Site | Cawdor Castle Garden |
オープンの日・時間や入場料は Web Site あるいは
Gardens Finder
Gardens Guideで確認ください。
「旅行記」もご覧ください。