Edzell Castle and Garden エドゼル城
エドゼル城はユニークな17世紀のガーデンを持つ城として知られる。とても楽しみにしてきた城だ。
ヒストリック・スコットランド管理のこの城は12世紀に端を発するが現在残っているのは16世紀の廃墟だ。赤い砂岩で造られているその色も個性的だ。
タワー(Tower House 写真下左)が1520年に建てられ、西棟(写真上左2枚)が1553年に建てられたという。そして、1562年にはメアリー女王(Mary Queen of Scots)が
訪れたという。この城は防御の城というより、お客様を招くための城であったようだ。
そして、16世紀末には北棟(写真上右から2枚目右部分)や現在は残っていない東棟、南棟が造られた。写真上右が南棟の壁の跡だ。
写真上左2枚は城の外から、右2枚は城の中庭(Courtyard)からの撮影だ。
1604年からSir David Lindsayによって始まったウォールドガーデンは城の南面に東西43.5m、南北52メートルを高さ3.6mの壁で囲み、
南東角にはサマーハウス(Summer House 写真下中)、南西角には浴場(Bath House 現在は残っていない)が築かれた。お客を楽しませるためだ。
タワーから眺めた様式化されたヘッジガーデン(写真下左2枚)は1930年に復元されたものだが、17世紀初頭にここまで精緻なデザインが為されていたのだろうかと驚く。
良く見るとヘッジには文字が刻まれているのだ。ヘッジの中に植え込まれているのはバラだ。咲いた光景を想像するだけでため息だ。三角の紋様の刈り込みも素晴らしい。
何よりこのガーデンを特徴づけているのが、周囲の壁だ。城と同じ赤い砂岩で築かれ、彫刻されたパネルが掲げられているが、何を意味するものか分からない(写真下右)。
帰国後調べると、パネルのテーマは西の壁に"Cardinal Virtues"(宗教上の美徳)、南の壁に"Liberal Arts"(一般教養)、東の壁に"Planetary Deities"(惑星の神)だという。
それぞれ7枚ずつあったようだ。興味ある方にはこのページが詳しい。
前述のパネルとは別にゲートの上にガラスケースで保護されたパネルがある。”1604”と”SDL”、”DIF”の文字が見える。ガーデンが始まった年号と
"Sir David Lindsay"と彼の妻の"Dame Isabel Forbes"を示してるようだ。
ヘッジガーデンの中でお喋りばかりしている若い女性10名ほどのグループがいる。老婆心ながら妻を通して「タワーからの眺めは見たか?
まだならぜひご覧なさい」と知らせる。タワーに登った女性たちが「Thank you」と手を振ってくれる。
壁に市松模様の穴が開いている。これはフラワーベッドと鳥の巣箱になるという。うきうきするような面白いアイディアだ。
ネットで花の時期の写真を見ると青と白のロべりアと思われる花が溢れ垂れ下っている。花の時期に再訪したいものだ。
Address | Edzell, Angus, Scotland, DD9 7UE |
Telephone | 01356 648631 |
Web Site | Edzell Castle and Garden |
オープンの日・時間や入場料は Web Site あるいは
Gardens Finder
Gardens Guideで確認ください。
「旅行記」もご覧ください。