Lilburn Tower リルバーン・タワー
イングランドにはナショナル・ガーデン・スキム(The National Gardens Scheme NGS)というチャリティー組織がある。”ヴィジターを45分間厭きさせない”
などの基準をクリアーしたガーデンがその一番美しい時期に一般公開し、その入場料をチャリティーするものだ。何時も期待にたがわないガーデンにお目に掛れる。
ただ、公開日が日曜日に集中していることとオープン時間が短いことが玉にきずである。
今年も幾つか訪問したいとリサーチしたところ、ノーザンバーランドでは今日の日曜日に2ヶ所で14時から18時までオープンしている。
1ヶ所はニューカッスルの近くで距離的に無理だが、リルバーン・タワーは
チリンガム城から5km足らずの所にある。時間を合わせて16時到着。個人のガーデンを想定していただけに驚いた。そこは19世紀の大邸宅(mansion house)だった。
ハウスの前面のテラスにフォーマルガーデンが広がる。端正に刈り込まれたヘッジに年に1度の心意気を感じる。分厚いイチイの生け垣に沿ったボーダーのスタンダード仕立てのバラも
芍薬もようやく蕾が着いてきたところだ。サイドの高いレンガの壁にバラや藤が見事にクライミングしている。
次の段は一面芝のテラスに花木の大樹が何本も植えられている。中央で十字に仕切るアーチには知らないつる性植物が這っている。足元のラベンダーの植え込みも見事だ。
アーチの先のフィーカルポイントの像やベンチが奥行きを出している。
サイドのレンガ塀にに沿った斜面にライラックが整然と並んでいる。この旅では様々な色のライラックを目にした。
アーチの先にあったフォーカルポイントのベンチは陽だまりのベンチと同じものだ。なんだか嬉しくなってくる。
テラスの最下段から見るビクトリア調の邸宅は優雅だ。主のホストとホステスらしき方がヴィジターにサービスしている姿も微笑ましい。
レンガ塀の向こうにグラスハウスが美しい姿を見せる。中にはゼラニウムのコレクションが所狭しと並んでいる。天井に見事なフクシアの花が滝のように垂れ下っている様は壮観だ。
グラスハウスの並びの果樹園の下はシラー・カンパニュラータが見事に咲いている。ブルー、ピンク、ホワイトの3色だ。
ブルーベルの敵のように思っていたが、これだけ咲きそろうと見事なものだ。
ハウス脇に回るとプールもある。裏にはウッドランドが広がり、石楠花やセアノサスの大木が見られる。
俄かに空が暗くなり雷が鳴り響き大粒の雨が落ちてくる。雨具の準備をしていなかったので急ぎ車に向かう。近くのガーデンに気を取られて気がつかなかったが、
テラスのずっと先の放牧地の丘の上に何やらタワーが見える。このお屋敷の名前の由来となるタワーかもしれない。羊の姿も見られ、これぞカントリーサイドだ。
素晴らしいガーデンの年1日のオープンに訪れることができて幸いだ。
Address | Chillingham, Northumberland, NE66 5NJ |
Telephone | - |
Web Site | Lilburn Tower |
オープンの日・時間や入場料は Web Site あるいは
Gardens Finder
Gardens Guideで確認ください。
「旅行記」もご覧ください。