Wemyss Castle Gardens ウィームス城
ウィームス城のホームページを見付けた時に是非訪れたいと感じた。 しかし、そこは"not open to the public"なのだ。但し、予約をすれば5月から7月のウィークデーの午後に訪れることができることが分かった。 さて、どの時点で、どの方法で予約すれば良いのか、そこが問題だ。他にも幾つか要予約のオープンガーデンがある。悩んだ末、一覧表を作り、 1週間前に現地から電話で予約することにした。案ずるより産むが易し、"Japanese Tourist"と分かると”珍しいお客さん”と思われるのだろう、 好意的に受け入れてもらえた。
↑ 壁を這うモンタナが満開
ウィームス城は簡単に探し当てたが、敷地内に入ってから迷う。広大な敷地は森で覆われている。案内板もなく舗装されていない道を走りまわった末、
ようやく”第一村人発見”だ。その人がご当主のMichaelだったのだ。「この先のウォールドガーデンの中に妻のCharlotteがいる」とのことだ。
背丈の倍はあろうかという高い壁に囲まれた広大なウォールドガーデン、面積6エーカーというからざっと9000坪だ。そな彼方先に人が見える。
大きな声をかけるとカートに乗ってやってきた。挨拶を交わし料金を支払うと「自由に見てね。じゃまた後で」と行ってしまった。
それから約2時間私達の貸し切りのガーデンになったのだ。何といっても驚くのは高く長い壁の一面が満開にクレマチスに覆われていることだ。
勿論、その合間に蕾を付けたバラが縦横にクライミングしている。
↑ 安らぎを感じるデザイン 右はオランジェリーの廃墟か?
この庭については17世紀からの記録があるが、時代時代のニーズによって色々変わってきたようだ。第二次大戦中は果樹園や菜園として使われ、その後放置されていた。
1994年からCharlotteが移ってきて改造を手掛け、今の形になったようだ。この地は海辺で海抜15mしかなく潮風の影響や年間雨量600mmという悪条件があったという。
ヘッジ(垣根)の植栽と給水施設の設置から始まり、1本のボーダーができ、8本に増え、池を造り、数々の彫像を取り入れ、クレマチスとバラと鑑賞用樹木を植栽してきたのだ。
↑ 広がりのあるデザインと美しい花木
広大なガーデンを仕切るヘッジには様々な樹木が用いられている。そして、それを繋ぐゲートやアーチも色々にデザインされていて楽しい。 一つひとつに思いを込め、手を掛け、時間を掛けて出来上がって行くのだと実感する。
↑ 様々なゲートウェー
古いリンゴの木にクレマチスやバラを這わせてり、壁にも頑丈な配線が施されクレマチスやバラを支えている。どうやらCharlotteはクレマチス(特にモンタナ種)やバラを愛しているようだ。 だから、それらが美しい5月から7月だけをセミオープンにしているように思われる。草花の色彩もビビットな色は少なく、静かな色調に抑えられていて趣味が合う。
↑ 優しいカラースキム
Michaelが小型のパワーショベルに何かの苗を載せやってきて作業を始めた。こんな重機があると穴掘りも簡単だ。一旦帰ったと思ったら別のカートでやってきて草花に噴霧を始めた。 消毒かと思って容器を見ると、活性剤のようなものらしい。このウォールドガーデンの他、周囲のウッドランドも管理しているのだから、ご夫妻の他に専属のガーデナーが 何人かいるのだろうが、自らが楽しみながら作業する姿は嬉しい眺めだ。「また後で」と言っていたCharlotteは姿を見せず別れを言えなかったが、本当に素敵なガーデンだった。
↑ 地元の鍛冶屋に造らせたイタリアン・アイアン・ゲート アンティークなコンテナ 素朴な手作りのゲート と多様
Address | Charlotte Wemyss, Wemyss Castle, Fife, Scotland, KY1 4TE |
Telephone | 01592 652181 |
Web Site | Wemyss Castle Gardens |
オープンの日・時間や入場料は Web Site あるいは
Gardens Finder
Gardens Guideで確認ください。
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