2010年の旅 エジンバラ編

花花

第11日 5月31日(月) 水色枠の写真はクリックすると拡大写真になります。

今日の行程        Kirklands --- Falkland Palace Garden --- Hill of Tarvit House --- St Andrews(Cathedral, Castle, The Old Course) ---
                         Kellie Castle --- Wemyss Castle Gardens --- Kinross House Garden --- Kirklands
今日の走行距離      189km
今日の万歩計       15,500歩

Kirklands House  カークランズ・ハウス

今日は素晴らしいお天気に恵まれ、爽やかな清々しい朝だ。明るく清潔なダイニング、素敵な食器、美味しいフルスコティッシュ、良い一日になりそうだ。
何は措いてもペトロールだ。Peterに東方面で最寄りのペトロール・ステーションを教えてもらい、経済速度で走る。Drumの街で無事満タンにする。 46リットル入ったから、まだ5リットル程度は残っていたことになる。計算以上に余裕があったようだが、以後早めの給油を心掛けよう。

Kirklands House Kirklands House Kirklands House

Falkland Palace Garden  フォークランド宮殿

今日の訪問はエジンバラとフォース湾を挟んだ北のファイフ半島のガーデンとセント・アンドリュースだ。眩しいほどの陽光の中、ペトロールのことを気にせずに、 思いっきりカントリーサイドの高速ドライブを楽しむ。バンク・ホリデーだけに交通量は多い。
フォークランド宮殿のオープン時間10時の3分前に到着。 計算通りと入口に向かうが、オープンは11時からだという。またまた調査ミスだ。半島をぐるりと回って、時間があれば午後にもう一度訪れることにする。
それにつけても、この街は200年間にわたるスコットランド君主が居住した街だけに5年前と少しも変わらぬロイヤルな雰囲気が漂う街だ。 写真下は左から、ランドアバウトの中心のBruce Fountain(またしてもRobert the Bruceだ)と後ろは宮殿、フォークランド宮殿、Parish Churchだ。

Falkland Palace Garden Falkland Palace Garden Falkland Palace Garden

Hill of Tarvit Mansion House & Gardens  ヒル・オブ・タービット・ハウス

次に訪れたのがヒル・オブ・タービット、1906年に建てられたエレガントな邸宅だ。 スコットランドの産業が全盛期だった時代に麻布(Jute)の製造で富を得た実業家によって作られたガードネスクなガーデンがある。
南向きの斜面にハウスを中心に3段のテラスが設けられ、エバーグリーンの芝で覆われている。周囲は森で囲まれウッドランド・ガーデンになっている。 バンク・ホリデーとは思えぬ静けさだ。

Hill of Tarvit House Hill of Tarvit House Hill of Tarvit House Hill of Tarvit House

フォーカルポイントとなるオブジェやオーナメントも沢山見られ、私の好きなタイプのガーデンだ。邸宅の南面に日時計があり、"Horas non numero nisi serenas"と刻まれている。 これはラテン語で、英訳すると"I don't count the hours unless they're tranquil"とか"I count only the bright hours"と出ている。 日時計だけに”晴れている時間しか数えません”というユーモアだ。”つらいことは忘れて楽しいことだけ覚えていよう”という解釈もあるようだが、 私には上の彫刻のファミリーの平和を願う言葉のようにも感じられる。
ハウスのテラスから見下ろせる沈床式ローズガーデン(sunken rose garden)がある。小ぶりながら素晴らしいデザインだが、花の季節には早過ぎるようだ。 井戸の釣瓶のデザインも何んとも瀟洒だ。

Hill of Tarvit House Hill of Tarvit House Hill of Tarvit House Hill of Tarvit House

St Andrews Cathedral   セント・アンドリュース大聖堂

セント・アンドリュース、何と良い響きだろう。この街のキーワードは”ゴルフ”、”大聖堂”、”城”だ。
ナビ子ちゃんの誘導で街に入り、South Streetの中程に駐車スペースを見付け、大聖堂に向かう。突き当たりのT字路の右に大きなアーチ門が見える。 セント・アンドリュースに6世紀に初めて出来た修道院への入口であった"The Pends Gate"だ。2重に築かれた堅固なものだが、優美だ(写真下左)。
セント・アンドリュース大聖堂は 12世紀から150年の歳月をかけて建てられたスコットランド最大の大聖堂の廃墟だ。この150年の間には嵐による倒壊やイギリスとの独立戦争などによる中断もあったという。 そして、1318年7月5日にRobert the Bruce(またしても出ました)の臨席のもと献堂され、16世紀の宗教改革までスコットランドの中世の教会の歴史を支配したという。
写真下右が"West Gable"だ。壮麗なタワーと切妻の壁が想像される。そのアーチ門を向こう側から入ると正面に2つのタワーが聳えている(写真左から2枚目)。 左が"East Gable"、そして、右が"St Rules Tower"だ。West GableとEast Gableの高さはそれぞれ100フィート(30m)、 距離は350フィート(100m)に達するというから、この2つを繋ぐ身廊(the nave)は壮大だったろう。その身廊の南壁が下右から2枚目だ。

St Andrews Cathedral St Andrews Cathedral St Andrews Cathedral St Andrews Cathedral

グランドには身廊の柱の遺構(写真下左)、南翼の壁(写真下左から2枚目)や回廊の壁(写真下右から2枚目)の遺跡などが中世の豪壮な大聖堂を思い浮かばせる。 16世紀の宗教改革で破壊されてから1600年代後半までは”大聖堂の主要な役割は建築資材の多くを街に提供する採石場”だったという。 膨大な石の量だっただろう。それにしても、良くこれだけの物が残ってくれたものだと思う。
ビジター・センターには8世紀のピクト語などが刻まれた精巧な石棺が沢山展示されている(写真下右)。何だかおどろおどろしい。

St Andrews Cathedral St Andrews Cathedral St Andrews Cathedral St Andrews Cathedral

St Rules Towerはセントアンドリュース大聖堂の前身の12世前半以前の修道院のものだ。高さ33mの塔で登れるらしい。高い所を見ると高所恐怖症のくせに登りたくなる。 男の子と一緒に順番を待っていた男性に尋ねるとビジター・センターでコインを求めるのだという。妻を並ばせ、急ぎセンターに走る。
タワーへの入り口は遊園地の入り口にあるような回転式バーが設置され、コインを入れるとバーが動き中には入れる仕掛けだ。中の螺旋階段はチョー狭い。 背負ってリュックがガリガリ壁を擦る。壁に取り付けられたロープを頼りに、息を切らせて登る。
屋上は10人も入れば満員だろうが、せいぜい3、4人のグループまでで団体客はいないから満員になることもないのだろう。快晴の陽光を浴び、爽やかな潮風が心地よい。 東側半分は海、St Andrews Bay。その先は北海(North Sea)が広がる。眼下に日南海岸の洗濯岩のような風景が見える(写真下左2枚)。グランドのお墓はぞっとしない。
一方西側半分はセント・アンドリュースの街並みが展開する。写真下右の真ん中のタワーはWest Gableのタワー、右上のタワーはNorth Streetにある "College of St Salvator"のタワーだ。

St Andrews Cathedral St Andrews Cathedral St Andrews Cathedral St Andrews Cathedral

St Andrews Castle   セント・アンドリュース城

セント・アンドリュース城は ひどく荒廃した廃墟だ。それだけに旅情を誘うのかもしれない。
大聖堂のSt Rules Towerの眼下にその全貌が見える(写真下左)。大聖堂から海岸沿いの道をそぞろ歩いて3分余り、城の入り口に着く。ビジター・センターから入場する。
この城は聖アンドルーズの司教や大司教の住居としての城で、1200年には既に存在したようだが、現在の廃墟は1400年ころ建て直された城の物だ。 北と西を海への断崖で守られ、西側は高い城壁を巡らせ、南側は岩を切り拓き堀で防御した堅固な城だ。その堀を渡って場内に入る(写真下左から2枚目)。 グランドの中程に井戸が残っている(写真下右から2枚目)。後ろはNorth Rangeの城壁越しにSt Andrews Bayの青い海と抜けるような空が見える。 芝の中のローンデージーが可愛いが、踏ん付けないように歩くのは難しい。かろうじて姿を残すForetowerも風化し危なっかしい(写真下右)。

St Andrews Castle St Andrews Castle St Andrews Castle St Andrews Castle

St Andrews   セント・アンドリュース

St Andrews St Andrews

街に戻りマーケットストリート(Market Street)とサウスストリート(South Street)を行きつ戻りつ、ウィンドーショッピングする。 観光地だけにギフトショップやカフェ、ピザハウスなどが軒を揃えている。なかなかにお洒落な店が多い。"Top Drawer"というギフトショップに入ってみる。 スターリングシルバー製のシュガースプーンのデザインが気に入った。バラ友達3人にお土産とする。 "Psyche's Garden"なるお店のウィンドーにフェアリーを発見する。この旅初のお目見えだ。 クリスタルやジュエリーのお店らしいが、石の持つフィーリングを売りにしているらしい。その一環として仏像やら天使の類も扱っているようだ。 店の思惑は関係ない。私達は気に入ったフェアリーが見つかればそれで良い。小さな可愛いフェアリーが4種類あった中でお気に入りを2体求める。
時は13時、カフェやピザハウスの店先でランチをする人々を見て小腹が空いてきた。"Carlton Baker"に行列ができている。きっと美味しかろうと並んで見る。 美味しそうなドーナッツが並んでいる。3つ求めて2.38ポンド(330円)、お安いランチだ。テイクアウェー(イギリスではテイクアウトではない)して、 さて、どこで食べようか? その前にオールドコースを見に行こう。  写真はHigh.st St Andrewsより

St Andrews Old Course   セント・アンドリュース・オールドコース

セント・アンドリュース・オールドコースは"The Home of Golf"として知られる。 ゴルフの起源については諸説あるが、600年前このリンクスで盛んに行われていたことは疑いないだろう。その証拠に1457年には国民がゴルフに熱狂しすぎるので、 スコットランド王ジェームズU世によってゴルフ禁止令が出たほどなのだ。それでも国民はゴルフに興じたという。
そして、ここオールドコースはゴルフの世界4大大会(メジャー)の一つであり、最も古いトーナメントである"The Open"を28回も開催しており、 今年は150回目の記念大会が7月15日から開催されるのだ。とにもかくにも世界のゴルファーの聖地なのだ。
コース脇の路肩に車を止める。大勢のゴルファーでコースは賑わっている。プレーを眺めながら、先ほど求めたドーナツを頬張る。このシチュエーションだから不味かろうはずがない。 日本時間では21時過ぎだ。孫と電話で話す。孫にはイギリスと日本の距離や時差はまだ理解出来ないようだ。皆変わりないようで安心する。
コースと道路の境は低い簡単な柵があるだけだ。見物客も沢山いる。その見物客が柵を跨いでコースに入り、あの有名なスィルカン橋(Swilcan Bridge)で記念写真を撮っている。 中には石橋の欄干に座り込んで撮っているものもいる。その間プレーヤーはプレーを中断して待っている。プレーヤー自身もスィルカン橋にやってくると、カメラを取り出し写真を撮っている。 私も合間を見計らって橋に乗り、見知らぬ紳士にシャッターをお願いする。この橋の上に立てて心躍る。
写真下左には"Old Course Hotel"を背景にプレーする6人組、写真下右にはポシェットを肩からぶら下げプレーする女性とリュックを背にコース内を散策している女性が見える。 伝統ある名門コースなのだが、型にはまらぬ自由があり、実にオープンな雰囲気がする。セント・アンドリュースの響きが良いのはオールドコースが好きだからかもしれない。

St Andrews Old Course St Andrews Old Course St Andrews Old Course

Kellie Castle   ケリー城

ケリー城の歴史は12世紀にまで遡り、その所有者にはかのRobert the Bruceも名を連ねる由緒ある城だ。 現在見られる城は古い部分でも14世紀のもので、多くは17世紀初頭のものだ。
場内の見学はパスして城の北側(写真下左の裏側)の広大な壁に囲まれたウォールド・ガーデン(Walled Garden)を訪れる。17世紀に造られたという通り石壁はかなり古びている。 そこをクライミングするクレマチスやバラの幹も見事な太さだ。今はクレマチスが満開だが、バラにはまだまだ早いようだ。

Kellie Castle Kellie Castle Kellie Castle Kellie Castle

広いガーデンも様々なフォーカルポイントを置くことで締りのあるものになる。トピアリー、アーチ、サンダイアル、ミツバチ箱、案山子、トレリス、オベリスク、 ベンチ、コンテナなど数々ある。

Kellie Castle Kellie Castle Kellie Castle Kellie Castle Kellie Castle

植栽の厚みにも歴史を感じるが、17年間にわたりオーガニック栽培で運営しているという。キッチンガーデンもかなりのスペースがあり、 ここで育てられた野菜はサマーハウス(写真下右)内で販売されていたらしいが、素通りしてしまった。良く整備された気持ちの良い庭だった。

Kellie Castle Kellie Castle Kellie Castle Kellie Castle

Wemyss Castle Gardens   ウィームス城

ウィームス城のホームページを見付けた時に是非訪れたいと感じた。 しかし、そこは"not open to the public"なのだ。但し、予約をすれば5月から7月のウィークデーの午後に訪れることができることが分かった。 さて、どの時点で、どの方法で予約すれば良いのか、そこが問題だ。他にも幾つか要予約のオープンガーデンがある。悩んだ末、一覧表を作り、 1週間前に現地から電話で予約することにした。案ずるより産むが易し、"Japanese Tourist"と分かると”珍しいお客さん”と思われるのだろう、 好意的に受け入れてもらえた。

   Wemyss Castle Gardens Wemyss Castle Gardens Wemyss Castle Gardens Wemyss Castle Gardens

↑ 壁を這うモンタナが満開

ウィームス城は簡単に探し当てたが、敷地内に入ってから迷う。広大な敷地は森で覆われている。案内板もなく舗装されていない道を走りまわった末、 ようやく”第一村人発見”だ。その人がご当主のMichaelだったのだ。「この先のウォールドガーデンの中に妻のCharlotteがいる」とのことだ。 背丈の倍はあろうかという高い壁に囲まれた広大なウォールドガーデン、面積6エーカーというからざっと9000坪だ。そな彼方先に人が見える。 大きな声をかけるとカートに乗ってやってきた。挨拶を交わし料金を支払うと「自由に見てね。じゃまた後で」と行ってしまった。
それから約2時間私達の貸し切りのガーデンになったのだ。何といっても驚くのは高く長い壁の一面が満開にクレマチスに覆われていることだ。 勿論、その合間に蕾を付けたバラが縦横にクライミングしている。

Wemyss Castle Gardens Wemyss Castle Gardens Wemyss Castle Gardens Wemyss Castle Gardens

↑ 安らぎを感じるデザイン   右はオランジェリーの廃墟か?

この庭については17世紀からの記録があるが、時代時代のニーズによって色々変わってきたようだ。第二次大戦中は果樹園や菜園として使われ、その後放置されていた。 1994年からCharlotteが移ってきて改造を手掛け、今の形になったようだ。この地は海辺で海抜15mしかなく潮風の影響や年間雨量600mmという悪条件があったという。
ヘッジ(垣根)の植栽と給水施設の設置から始まり、1本のボーダーができ、8本に増え、池を造り、数々の彫像を取り入れ、クレマチスとバラと鑑賞用樹木を植栽してきたのだ。

Wemyss Castle Gardens Wemyss Castle Gardens Wemyss Castle Gardens Wemyss Castle Gardens Wemyss Castle Gardens

↑ 広がりのあるデザインと美しい花木

広大なガーデンを仕切るヘッジには様々な樹木が用いられている。そして、それを繋ぐゲートやアーチも色々にデザインされていて楽しい。 一つひとつに思いを込め、手を掛け、時間を掛けて出来上がって行くのだと実感する。

Wemyss Castle Gardens Wemyss Castle Gardens Wemyss Castle Gardens Wemyss Castle Gardens

↑ 様々なゲートウェー

古いリンゴの木にクレマチスやバラを這わせてり、壁にも頑丈な配線が施されクレマチスやバラを支えている。どうやらCharlotteはクレマチス(特にモンタナ種)やバラを愛しているようだ。 だから、それらが美しい5月から7月だけをセミオープンにしているように思われる。草花の色彩もビビットな色は少なく、静かな色調に抑えられていて趣味が合う。

Wemyss Castle Gardens Wemyss Castle Gardens Wemyss Castle Gardens Wemyss Castle Gardens

↑ 優しいカラースキム

Michaelが小型のパワーショベルに何かの苗を載せやってきて作業を始めた。こんな重機があると穴掘りも簡単だ。一旦帰ったと思ったら別のカートでやってきて草花に噴霧を始めた。 消毒かと思って容器を見ると、活性剤のようなものらしい。このウォールドガーデンの他、周囲のウッドランドも管理しているのだから、ご夫妻の他に専属のガーデナーが 何人かいるのだろうが、自らが楽しみながら作業する姿は嬉しい眺めだ。「また後で」と言っていたCharlotteは姿を見せず別れを言えなかったが、本当に素敵なガーデンだった。

Wemyss Castle Gardens Wemyss Castle Gardens Wemyss Castle Gardens Wemyss Castle Gardens Wemyss Castle Gardens

↑ 地元の鍛冶屋に造らせたイタリアン・アイアン・ゲート アンティークなコンテナ 素朴な手作りのゲート と多様

Kinross House Garden   キンロス・ハウス

キンロス・ハウスも情報を得た時、その壮麗なフォーマルガーデンを是非見たいと思った。 オリジナルはSir William Bruceにより造られた17世紀のものだが、現在の庭はSir Basil Montgomeryによって20世紀初頭に改造されたものだ。
整然たるフォーマルガーデンだ。どこを見てもきちっと揃っている。その直線が自然に溶け込んだ様が美しい(写真下左3枚)。
なだらかな斜面の先に見えるのがリーヴェン湖(Loch Leven)、中の島にあるのがロッホリーヴェン城(Loch Leven Castle)だ。 スコットランド女王メアリー (Mary Queen of Scots)が監禁された城だ。

   Kinross House Garden Kinross House Garden Kinross House Garden Kinross House Garden

オーナメントや構築物も優美にして豪勢だ。サンダイアル、噴水の白鳥と少年像、天空を背負うアトラス、1対のライオン像、バルコニーとコラムと多彩だ。

   Kinross House Garden Kinross House Garden Kinross House Garden Kinross House Garden Kinross House Garden

ハウスからロッホリーヴェン城に向かって真っ直ぐなロングボーダー、歴史的な城をデザインに取り込んでしまう大胆さだ。中間の美しいフォルムのゲートは"The Fish Gate" と呼ぶしい。ハウスに近い地点に噴水の池がある。

   Kinross House Garden Kinross House Garden Kinross House Garden Kinross House Garden

噴水の周囲4カ所にそれぞれ異なる少年像が飾られている。上に掛るアーチを覆うバラの植栽もそれぞれ変えてあるようだ。イチイのヘッジやトピアリーも100年の歴史を匂わせる。

   Kinross House Garden Kinross House Garden Kinross House Garden Kinross House Garden Kinross House Garden

整形式ローズガーデン(FormalRose Garden)のバラもまだまだ先のようだ。ガーデンのどこもが重厚で長大だ。貴族の富と地位の象徴としてのガーデンに他ならない。

   Kinross House Garden Kinross House Garden Kinross House Garden Kinross House Garden

Countryside  カントリーサイド

Countryside

キンロス・ハウスは素晴らしいガーデンで壮大な設計と見事な手入れには興奮するが、一方何か虚しさを覚える。
キンロス・ハウスに限らず、ガーデンとは元々17世紀以降の上流階級の富と地位の象徴として造られたものであり、それには栄枯盛衰の歴史があり、 今それを維持していくことが難しい現状を思うと複雑な思いになるのだ。
今残る庭の多くは17世紀に膨大な金と労力をつぎ込み造られたのだが、その金と労力が庶民から搾取されたものであったことは容易に想像される。 そして、衰退したり、別の場所に移ったりして放置され荒廃し、後に新たなオーナーにより造り直されたものであることが多い。 そして、今、多くのガーデンがその維持に苦しみ、有料で開放したり、ナショナルトラストなどに寄贈されたりして、維持されているのが現状だ。
かつては公開されていた素晴らしいガーデンが、別のオーナーやホテルなどの手に渡り、今は見られない例を幾つか知っている。 一方、ウィームス城のように、功なり名を遂げたオーナーにより趣味として、新たなガーデンが誕生しているのも嬉しい事実なのだ。 お金なしでは出来るものではないが、ガーデニングの心がこもった温もりのあるガーデンのように感じられる。  写真はファイフ半島の菜の花の丘

Castle Campbell Hotel  キャッスル・キャンベル・ホテル

今朝の朝食後「一昨夜のザ・バニラ・ポッドがとても気に入ったので、今夜も予約して欲しいとGillに頼んだところ、 「ザ・バニラ・ポッドでディナーが出来るのは木・金・土だけなの」と残念な返事だ。 「ザ・バニラ・ポッドのお向かいのキャッスル・キャンベル・ホテルが良い」とのお薦めだ。
スターターは  ・ Chicken liver pate, with tomato & onion chatney with apple & oatcakes  ・ Pan fried scallops with garlic, lemon & white wine
メインに  ・ Mixed mushroom stroganoff with herby basmati rice  ・ Pan roast duck breast with orange & redcurrant glaze  をオーダーする。
チキンレバーパテとローストダックが赤ワインに良く合う。ほたてもふっくら柔らかだ。大好きなマッシュルームがストロガノフなのだから言わずもがな。 しかし、久々の御飯だが、herby basmati riceはパッとしない。

   Castle Campbell Hotel Castle Campbell Hotel Castle Campbell Hotel Castle Campbell Hotel Castle Campbell Hotel

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