街と村 ご紹介

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Cambridge  2008年4月25日 訪問  水色枠の写真はクリックすると拡大写真になります。

ケンブリッジ(Cambridge)までジャスト1時間で順調に着いた。下調べ通りにMill Laneのパント乗り場に最も近いパーキングに 車を止められた。パーキングは真新しいアーケードとつながっている。帰りのショッピングはここで決まりだ。
パント(Punt)とは平底船のことで、この船でケンブリッジ大学の裏を流れるケム川(River Cam)の舟遊びを楽しめるのだと言う。 是非とも乗ってみたい。この旅の大きな目的の一つだ。
Mill Laneのパント乗り場も直ぐに見つかる。乗り場の青年にチケット売り場を訊ねると、「予約はあるか?」と言う、 無いと答えると、「ここは予約と団体の乗り場だ。」と言う。「予約の無い個人はどこから乗ればよいか?」と訊ねると、 地図を示して懇切丁寧に教えてくれた。下流のモードリン橋(Magdalene Bridge)のたもとから乗船するらしい。沢山のパントがもやってあるが、これらが皆予約済みということは、これから賑わってくるのだろう。
Trumpington Streetを北上する。さすがに学生の街だ、自転車が所狭しと放置されている。
最初に現れたカレッジは セント・キャサリンズ・カレッジ(St Catharine's College) だ(1473年創立)(写真右)。良く手入れされた芝が美しい。

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お隣で威容を誇るのがキングス・カレッジ(King's College) だ(写真左)。通りの名前もキングス・パレード(King's Parade)に変わる。1441年にヘンリー6世によって創立した名門だ。
斜め向かいに聖メアリー大教会(Great St Mary's Church) の塔がそびえる(写真左2枚目)。この塔の123段の階段を登ると素晴らしい眺望と聞くが、今日のところはパスだ。
通りの名もトリニティー・ストリート(Trinity Street)に変わり、左手に トリニティー・カレッジ(Trinity College) の正門が見えてくる(1546年創立)(写真中)。正門中央はヘンリー8世の像だ。かのニュートンを輩出したことでも有名だ。
その隣がセントジョーンズ・カレッジ(St John's College) だ(1511年創立)(写真右2枚目)。面白いことに通りの名もセントジョーンズ・ストリート(St John's Street)に変わる。 通りの名前がいちいち変わるのもカレッジの伝統への敬意なのだろう。このカレッジの裏に有名なため息橋がある。
突き当りを左折し。Bridge Streetを歩くと程なくケム川のモードリン橋に着く。橋の袂にパントの業者がたむろしている。 申し込みをする。どうやら乗り合いのパントになるらしい。暫しの待ち時間、川の向こうの美しい緑の花壇が気になる。 モードリン・カレッジ(Magdalene College) のキャンパスのようだ(1428年創立)(写真右)。右上に写る枝は染井吉野で、キャンパス名物らしい。

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モードリン橋の下をパントが行く。このカップルのように二人乗りのパントに乗る心積もりだったが、操船の自信はない。 乗り合いで良かったのだろう。
ようやく案内されたパントは12名の乗り合いだ。なんと船頭は女性だ。小柄でスリムな美人だ。 長い櫂を操りながら大きな声で案内してくれる。
川岸の芝とヤナギの新芽の緑が美しい。スイセンも咲き乱れている。モードリン・カレッジの校舎の壁を伝う藤も間もなく満開だ。
向かいに座ったカップルと互いにカメラを交換しスナップ写真を撮り合う。

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鋼鉄製のモードリン橋くぐり遡れば次の橋があの有名な”ため息橋(The Bridge Of Sigh)”だ。
ヴェネツィアの”ためいき橋”を模して造られたものだが、ヴェネツィアの”ため息橋”はドゥカーレ宮殿と牢獄を結ぶ橋で、 牢獄に入れられる囚人が、最後の外界の眺めにため息をついたことから名付けられたという。
ケンブリッジのため息は試験の出来が悪かった学生がこの橋でため息をつくとか、門限を過ぎると施錠されてしまい、 渡ることが出来ずため息をつくとか、ため息が出るほど美しい橋とか諸説ある。確かに美しい橋だ。
写真右はそのため息橋で結ばれた左岸のセントジョーンズ・カレッジのニュー・コート(New Court)だ。

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次はキッチン橋(Kitchen Bridge)だ(写真左)。セントジョーンズ・カレッジのオールド・ブリッジ(Old Bridge)とも呼ばれる。
若者を大勢乗せたパント数隻と行き交う。手を振ると、嬌声を上げて大騒ぎだ。
トリニティー橋(Trinity Bridge)、ガレット・ホステル橋(Garret Hostel Bridge)と2つの石造りの橋をくぐり、 次に現れたのはクレア橋(Clare Bridge)だ(写真左2枚目)。1640年に架けられたという。欄干の丸い石の飾りが特徴だ。
クレア橋をくぐると左手にキングズ・カレッジ・チャペル(King's College Chapel)が現れる(写真右2枚目)。
写真右はトリニティー橋(Trinity Bridge)に掲げられたエンブレムだ。

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キングス橋(King's Bridge)をくぐると クイーンズ・カレッジ(Queen's College) にある数学橋(Mathematical Bridge)が現れる。とても楽しみにしてきた橋だ。 ネーミングの謂れはその幾何学的なデザインによるものらしい。
綿密な設計によりボルトを1本も使っていないとか、建造時は使っていなかったが1度解体したらボルトなしては 組み立てられなかったとか、いやそれ等は皆伝説で実際には初めからボルトが使われているとか、こちらもかまびすしい。 橋の下から覗くと確かにボルトが見える。また、かのニュートンの設計というのも間違いだ。 イギリス人はこんな伝説めいた話を創るのが好きだ。
次のSilver Street Bridgeをくぐれば最初に訪ねたMill Laneのパント乗り場だ。ここでUターンする。
女性船頭さんはよその舟と比べて熱心にガイドしてくれたし、ここまでは上りなのですっかり汗をかいている。 おまけに櫂のしずくでスカートもすっかり濡れている。

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下りは流れに乗ってあっという間だ。豊かな緑に囲まれ、静かな流れに漂いながらこのシチュエーションにいる幸せを噛みしめる。
女船頭さんは人気があるようで行き交う同僚から盛んに軽口をたたかれたりして、リラックスだ。 ヴェネツィアのゴンドラに乗った時のことを思い出し、降り際に船頭さんにチップを渡す。ほとんどの乗客がそうしている。
全部で9つの橋をくぐった。それぞれの建造年や歴史については Bridges over the Cam が詳しい。

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既に予定時間は大幅にオーバーしているが、今日も後の予定のブルーベル・ウッドをカットすることにして、 しばらく街を散策する。
大学の町としてあまりにも有名なケンブリッジだが、もともとの歴史的発展は交易の拠点として栄えた街なのだ。 その名残りの市場が聖メアリー大教会の裏手に開設されている。マーケット・ヒルと言うらしい。大勢の人で賑わっている。
野菜や果物は大きさも不揃いで、ほとんどが量り売りだ。安心して食べられそうな気がする。珍しいものも色々見かける。 花屋さんも種類が豊富だ。思わず一束欲しくなるが、まだ移動時間は長い。この暑さでは花が可哀想に思い、踏みとどまる。
他には生鮮食品から洋品や日用品、そして、古着からアンティークまで様々な店が並んでいる。とても活気がありカラフルだ。

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帰国してから知ったのだが、パーキングのアーケードは先月末にオープンしたばかりの Grand Arcadeだ。
とても明るく広々としたショッピングアーケードだ。様々なブランドショップが並んでいるが、子供服の店は見当たらない。 John Lewisというデパートも併設している。 ここの子供服売り場に行く。可愛い洋服が沢山並んでいる。写真左のような洋服を着せてみたいのだが、 娘から「フリフリとピンクは絶対ダメ!」と釘を刺されている。いたしかたなく、写真右の洋服にする。 男の子にはネクタイがプリントされたTシャツを選ぶ。センスの良いデザインだと気に入る。 孫のためのお土産選びはいつでも楽しいものだ。

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詳細はWeb Siteなどでご確認ください。

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