街と村 ご紹介

花花

Romney, Hythe and Dymchurch Railway(RH & DR)  2008年4月21日 訪問  水色枠の写真はクリックすると拡大写真になります。

昨年7年振りにこのケント州で復活したゴルフを今年も楽しみたいと思っていたが、このところ肘痛が再発して断念した。 代わりに、この地区でのブルーベル以外のお楽しみとして保存鉄道に乗ることを考えた。昨年乗ったブルーベル鉄道は 沢山の情報を探ったが、車窓からブルーベルが見られるわけではないようだ。
では、ケント&イーストサセックス鉄道にしようとタイムテーブルを調べたところ、何とこの滞在期間は運行していないのだ。

Rolvenden Windmill

更に検索すると保存鉄道ではないが、ロムニー・ハイス・ディムチャーチ鉄道なるミニレールウェイの情報を得た。 世界最小の公共鉄道だという、なかなか面白そうだ。タイムテーブルを検討し、 全線でなくロムニー・ハイツ間を往復乗車することにした。その発車時間が15時45分だ。
ホール・パークの出発が少し遅れたようだ。ぎりぎり間に合うだろうと走り出すと間もなく右手に風車が見えた。 急ぐ旅だがこれは1枚撮っておきたい。路肩にとめてシャッターを押す。1556年には存在した証拠があるという Rolvenden Windmillだ。 ずんぐりとした頭でっかちなウインドミルだ。
前に車さえいなければ、いくらでも飛ばせるイギリスの道だが、思うようには行かない。 途中の懐かしいライ(Rye)の街を通過するのに時間を取られる。A259でも交互通行や農作業車のノロノロ運転に出合い イライラさせられる。
ニュー・ロムニー(New Romney)の街に着いたのは発車10分前だ。後600メートルのStation Roadに入ってまた渋滞だ。 The Marsh Academyという学校の下校時間でごった返している。
駅に着いたのは5分前だ。妻が切符を買いに走る。駐車して駅舎で小用を足しホームに走る。ホームにピカピカに磨き上げられた ミニ蒸気機関車が居るではないか。これも写真に収めねばと駅員の目を気にしながら、前・横・後からカシャリ。
客車は二人席が向かい合わせの区画毎にドアーが着いている。座席は大柄なイギリス人二人では窮屈なくらいだ。 先頭車両の最後部に乗る込み、ヤレヤレ間に合った。ところがなかなか出発しない。後部車両に先ほどの学校の生徒達が次々に 乗り込んできて出発できないのだ。観光客より通学客のほうが圧倒的に多い。確かに営業運転だ。10分遅れでスタートだ。
《教訓》 イギリスでは電車の発車時間に遅れても諦めず駅まで行ってみること。(往々にして遅れている???)
我々の乗ったのは残念ながらディーゼル機関車であった。ミに鉄道にしてはかなりのスピードで走る。 車窓からは羊の放牧が見られる。子羊がじゃれ合ったり、母羊にまとわりつく姿が可愛い。菜の花畑も満開間近で美しい。 馬・ウサギ・キジ・ヒバリ・カモ・白鳥など色々な動物が見られる。
途中に2つの駅があるのだが、駅とは思われない構造だ。生徒達が自分でドアーを開け降りて行く。駅舎はもちろん改札さえない。 一つの駅では踏切を塞いで停車し、乗客を降ろしていた。その踏み切り脇には通学バスや迎えの乗用車が列をなしていた。 何とものどかな光景だ。

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2、3の街や村を通過する時は住宅の直ぐ裏を走る。したがって、各家のバックヤードを垣間見ることが出来る。 決して大きな家ではないけれども、多くの家に白いフレームのサンルームがあり、庭には芝が張られている。 花が咲き、子供のおもちゃ転がっている。テーブルとイスがあり、洗濯物が干してある。正に私の理想とするガーデンだ。
ターミナルのハイツ(Hythe)駅に着く前に一旦停車して、後部の車両を切り離している。後で分かったことだが、 ハイツまでは通学生徒が乗るので十数輌できたが、帰りは3輌で帰るのだ。
ハイツ駅に着くと3輌を残し、先ほど残した車両を隣の車線に納め、また元に引き替えし、帰りの3両に連結する。 この間にポイントの切り替えの度に、運転士が切り替え所まで線路を走る。全てを一人でこなすのだ。 保存鉄道ならボランティアもいようが、そこは営業運転の厳しさだろう。只々、作業を見守る。運転士は同年輩だ。 作業が終って目が合った時、思わず「お疲れさん。」と日本語で声を掛けた。通じたかどうかは定かではないが、 苦笑いで首をすくめた。
とは言え、しっかりハイツ駅の写真も収めた。プラットホームの花も、ゲージは15インチ(38cm)という証拠写真も、 ディーゼル車にありがちなくすみもないピカピカの機関車もだ。
タイムテーブルでは10分の停車時間であるはずだが、優に20分を掛けて出発だ。帰りは3両になった車両に、 乗客は我々と、上の写真の横幅の広いカップルの4人だけ、往きにも増してスピードを上げる。海外旅行で事故にあったニュースを 目にする昨今だが、こんな状況で発生するのかもしれないと思うほどのスピードだ。スピード狂の血が騒ぐ。キャッホー!
本日の最終列車も時刻表の5分遅れで17時10分にニューロムニー駅に無事到着する。駅のミニ鉄道ミュージアムは閉まっているが、 ショップはしっかり開いている。営業努力に敬意を表し、孫へのお土産にトーマスのぬり絵とランチ代わりのお菓子を求める。
パーキングに戻り車の中でランチをしていると、先ほどの運転士が車で帰っていく。これからパブで一杯やっていくのだろうか。 Good Luck Bye-bye

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Information
 Address  New Romney Station : New Romney, Kent TN28 8PL
 Telephone  01797 362353
 Web Site  RH & DR

詳細はWeb Siteなどでご確認ください。

旅行記もご覧ください。

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