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Tintagel Castle  2009年6月4日 訪問
                              水色枠の写真はクリックすると拡大写真になります。

このTintagel Castleはアーサー王生誕の地とされる。誕生にまつわる逸話はおどろおどろしくて、ここに記す気にはならないが、 6世紀のことだといわれる。
城は街から急な坂道を海岸まで下りていく。高い崖の上に城壁が見えてくる。本土側のMainland courtyard (写真下左)と 島側のIsland Castle(写真下左から2枚目)の城壁だ。
アーサー王が子供の頃、魔法使いマーリンによって育てられたというマーリンの洞窟(Merlin's cave)は干潮のため 人が出入している(写真下右から2枚目)。好奇心は湧くが、帰りの登りを考えると躊躇する。
ここはイングリッシュ・ヘリテージ(English Heritage)の管理だ。ナショナル・トラスト(National Trust)) と同趣旨の団体だがNTが私的団体なのに対しEHは英国政府が設立したものだ。
入場料を払い橋で繋がれた島に渡る。イギリスでは珍しい滝があるように(写真下右)、本土も島も断崖で囲まれた 天然の城塞なのだ。

Tintagel Castle Tintagel Castle Tintagel Castle Tintagel Castle

現在残る廃墟と化したこの城は、1233年にHenry3世の弟Richardがコーンウォール伯爵に就任し、 イングランド南西部を治めることになった時に築いたものだというから、アーサー王が生まれた城ではないようだ。
LauncestonとRestormelに本拠となる城を築いた伯爵が、戦略的意味の薄いこの地にも城を築いたのは、 アーサー王伝説のあるこの地に城を築くことでコーンウォールの住民の信頼を得るためあったと考えられている。
2度目の訪問だが、廃墟から感じるロマンはあせることはない。様々なアングルから見る見事に崩れた廃墟や濃い青緑の海は 心を熱くする。
島を3方から囲む海は大西洋の海原だ。今日はとても穏やかだが、ミナックシアターの海の色とは違い、 力強さを感じさせる青緑色だ。

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島は岩盤の上に土が積もっている。頂上は平らでかなり広く岩がむき出しになっていて歩き難い。ChapelやWell、Garden の跡などが残っている。Tunnelと呼ばれる岩穴がある (写真下左)。アーサー王との謂れを期待したが、 13世紀に掘られたもので、冷蔵倉庫として使われたものらしい。
断崖の上に残る本土側の廃墟の光景は息をのむほど美しい。しかし、あの石段を登る元気と時間がない。

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島の頂上の散策で見つけた草花達だ。写真左のブルーの花はスカビオサに似ている。真ん中の花はシレネ・ユニフローラだろう。 写真を撮っていると「きれいでしょう!」と女性が声を掛けてくる。「花の名前が分かりますか?」と訊ねると、 写真右の花を差して「Seathriftだ」という。妻が「アルメリア(Armeria)に似ている」と言うと、「別名はそれだ」とのことだ。
ヴィジター・センターに戻り、街までの急な坂道に備えてでアイスクリームを求め喉を冷やしていると、 ランドローバーがやってきた。5年前にはなかったが、どうやら街まで送迎してくれるようだ。まさに地獄で仏といったところだ。 早速料金を訊ねると一人1.5ポンドだという。即、乗車だ。旅の疲れがピークに達しているのか、今日の二人はからきし元気がないのだ。

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Information
 Address  Tintagel Cornwall PL34 0HE
 Telephone  01840 779 084
 Web Site  Tintagel Castle

詳細はWeb Siteなどでご確認ください。

旅行記もご覧ください。

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