Alford アルフォード
Alford Valley Railway アルフォードバレー鉄道
鉄道発祥のイギリスには沢山の保存鉄道がある。多くの先人の努力とボランティアの協力で成り立っているものだ。ユニークな鉄道ばかりだ。
そして、その沿線の景色が抜群なのだ。だから保存鉄道が大好きだ。
しかし、情報収集するとスコットランドには多くはない。そんな中で、2フィート(61cm)の狭軌(Narrow Gauge)で往復1.7kmというミニ鉄道を見つけた。
アルフォードバレー鉄道だ。
アルフォードの街に入ったが、標識が見つからず通り過ぎてしまう。ナビ子ちゃんは「目的地周辺」といってナビ終了。
マイ迷ナビは「さっき案内標識があったような気がする」と言いだす始末だ。ここは黙ってUターン。ようやく蒸気機関車が展示してある広場に到着する。
蒸気機関車、ディーゼル機関車に戦車まで展示してある。機関士風の作業着のおじさんに「駅は何処か」と聞くと
「ここはGrampian Transport Museumだよ。駅は向こうだ」と言う。礼を言い去ろうとすると
「見ていかないのか?」、「帰りにね」、「これだけでも見ていきなよ」と機関車の罐を開けて見せてくれた。
歩いて2、3分でアルフォード駅に到着するが、駅舎は鍵がかかり人気がない。時刻は12時30分、始発は11時30分のはずだ。
日曜日でも観光施設は営業しているはずだ。プラットホームを降り、停まっているレトロな客車に乗って写真など撮ってしばらく待っていると(写真下左)、
駅員らしき女性が車に乗ってやってきた。「ごめんなさい。もうすぐ電車が戻ってくるわ」と言って切符を切ってくれる。二人で5ポンドだ。
前の電車が出て戻ってくるまでの間用を足してきたのだろう。ボランティアさんだから仕方がないことだ。
程なく戻った電車は後ろ向きで牽引してきた(写真下左から2枚目)。ここで機関車を前後入れ替えて接続する(写真下右から2枚目)。
機関車は"Steam Outline Diesel Locomotive"というから蒸気に見せかけたディーゼル機関車だ。この鉄道生みの親の名をとって"James Gordon"号だ。
定刻の12時50分発車、乗客は我々二人だけ。再開25周年記念に特注した客車"The Jubilee Coach"も寂しい限りだ(写真下右)。
アルフォードバレー鉄道は元はアバディーンとインバネスを結ぶラインの支線として1859年から1965年まで運転されていたのだ。
地図を見ると今でも20km余り東のキンモア(Kinmore)との間に"dismantled railway"として形跡が残っている。
そして地元の熱心な活動により1979年再開されたのだ。
アルフォード駅を出ると直ぐゴルフコースの脇を川に沿って進む。長閑な眺めだ。雨は止んだが、コースには水溜りがあったりして、ゴルフを楽しむ人の姿は少ない。
実はここでゴルフを楽しむのも休養日の過ごし方の一つと考えていたのだが、ここはパスしておこう。
直角どころか60度の鋭角なカーブをレールも車輛もきしませて曲がるところもある。こちらの体もきしみそうだ。
車掌のおっさんは、後ろの客車のデッキでタバコをふかしている。後ろの客車はアバディーンを走っていたTram-carで1895年の製造だという。
どこかのガーデンのサマーハウスになっていたものを救出し苦労して復元したものだという。現役で走らせているのが誇りだとホームページにある。
10分余りでホートン公園駅(Haughton Park)に到着する。駅では親子4人連れが待っていた。機関車を入れ替えるが、帰りハウス路向きに牽引して行く。
母親と男の子と女の子が乗車し折り返しの出発だ。父親は車で追いかけるようだ。アルフォード駅に到着すると父親が手を振って待っていた。
道路の方が遠回りなのに先に着いていた。のんびりした25分の旅だった。Grampian Transport Museumはパスにする。正直あまり興味がわかないのだ。
Address | Kingsford Road, Alford, Aberdeenshire AB33 8HH |
Telephone | 07879 293934 |
Web Site | Alford Valley Railway |
詳細はWeb Siteなどでご確認ください。
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