街と村 ご紹介

花花

Glasgow  グラスゴー
               2010年5月27日 訪問  水色枠の写真はクリックすると拡大写真になります。

Glasgow School of Art  グラスゴー芸術学校

次に情報が多かったのは、建築家チャールズ・レニー・マッキントッシュ(Charles Rennie Mackintosh) に関するものだ。その中から彼が学んだグラスゴー芸術学校(GSA)を訪ねることにする。 今度は迷わずタクシーを拾う。車を停めたパーキングの前を通過して間もなく芸術学校到着。タクシーを降りて建物を見上げていると、若い女性が寄ってきて 「5分後にガイドツアーが始まりますが、参加しませんか?」と言う。予約が必要と思っていたので、これはラッキーと応ずる。 「今日は授業があるからアウトサイドだけですが」と学校の横手の入り口からショップに導き、「受付をしてください」と言う。
待つこと暫し、20名ほどのグループが集合、先ほどの女性は、ここの学生でボランティアでガイドしてくれるのだ。先ずは正面入口へ、 見学スポットは道路を挟んだ向かいのビルの階段だ。入口階段は学生がひっきりなしに出入りしたり、階段に座って談笑する姿が見える。青春している(写真下左)。 玄関アーチの上の屋根にガラス玉を4つぶら下げたオブジェが見える。マッキントッシュ作に間違いない。フェンスの各所にも窓の外にも意味不明のオブジェで一杯だ。 これがアール・ヌーヴォーというものかと一人納得(写真下中、右から2枚目)。諸々説明してくれるが、私にはほとんど分からない。已む無く写真撮影に専念する。
ショップとは反対の側面の窓の格子のデザインは、日本の障子がモチーフとなっているとのことだ(写真下右)。 この説明をする時、ガイド「あなたたちは日本人ね」と確認される。日本文化が評価されてちょっと鼻が高くなった気分だ。

School of Art School of Art School of Art School of Art School of Art

Mackintosh

この後、「学生の授業の邪魔にならない校内の1カ所だけお見せしましょ」と"Furniture Gallery"に案内してくれた。マッキントッシュがデザインした家具類が所狭しと 並べられている。スコットランドだけにケルト民族の幾何学と何故か日本デザインの影響を受けたという直角と直線のデザインが彼の特徴というが、 木を柔軟素材として扱い美しい曲線も見られる。一つひとつ写真に収めて帰りたくなるほど美しいデザインだが、撮影禁止が残念だ。そこで、ネットショップの写真をお借りした。 ハイラダーバックチェア・ヒルハウスと名付けられている(写真右)。彼のデザインした椅子は、座るよりも見るための家具として、 今でも人気が高くさまざまなデザインの椅子が日本でも販売されているのだ。この椅子も直線ばかりに見えるが、足は円形や楕円形をしているのだ。
マッキントッシュは16歳で建築家に弟子入りし、同時にGSA夜間部にに入学しデザインとアートを学び、学生時代から才能を発揮したという。 卒後、イタリアに留学し、20代の若さで母校GSAの設計コンペに優勝し建築家として、幾つものビルを設計している。更に家具デザイン、インテリアデザイン、彫金、 など多才なな才能を発揮し、当時興ったアーツ&クラフツ運動、アール・ヌーヴォーの先駆者となる。 しかし、建築家としての名声は上がらず、時代背景もあり設計依頼は途絶える。晩年は妻と共に南フランスに移り、水彩画家として暮したという。 彼の業績が評価されたのは没後のことだったという。
下の写真7点は正面の通りのフェンスの各所に立てられていた彫金のオブジェだ。この作品については論評を避けよう(要は理解不能ということ)。

School of Art School of Art School of Art School of Art School of Art School of Art School of Art

The Willow Tea Room  ウィロー・ティールーム

時刻も丁度15時、マッキントッシュがインテリアをデザインしたことで知られるウィロー・ティールームでティータイムにしようよと坂を下り大通りに出る (この辺りは坂の多い街区だ)。居合わせた婦警さんに現在地を尋ねる。そして、駐車券を見せパーキングの場所も尋ねると、 1区画も離れていない場所で建物が見えるではないか。かのガードマン氏が記してくれた場所とは大違いだと、ここで判明したのだ。
ウィロー・ティールームも教えてもらいなんなく到着、直ぐ近くなのだ。この1時間余りでお馴染みとなったデザインの看板が見えてくる。正面の格子のデザインも嬉しい。 ただ、上のフェンスの彫金と同じデザインの丸いオブジェは相変わらず理解不能だ(写真下中)。
時分時でもあるし混んでいるかと思ったが、幸い幾つか席が空いていた。オーダーは妻がアップルパイ、私はストロベリータルト、久々にコーヒーを飲む。 ナプキン入れのデザインもマッキントッシュのものだ。大の男がケーキを2つもパクついている姿が見える。イギリスだ。
彼のデザインで有名な椅子は下右の写真だ。背もたれの曲線が美しい。座り心地もすこぶる良い、ように感じる。 ついたてや階段の欄干や食器棚などのデザインも格子模様が多用されている。 撮影の許可を問うと、快い返事で例によって我々のスナップも撮ってくれる(妻から肖像権の許可が出ず、掲載できない)。
1階のショップに(ティールームは2階)マッキントッシュ関連の本がたくさん置いてある。椅子の写真の本を探したが、思うようなものがない。 彼の業績は他にも沢山あり、椅子はほんの一部なのだと知る。小さな素敵なバラのデザインの鏡が気に入り購入する (いずれ「イギリスで買ったお気に入り」に掲載する)。

Willow Tea Room Willow Tea Room Willow Tea Room Willow Tea Room Willow Tea Room

Information
 Address  Glasgow
 Telephone  -
 Web Site  Glasgow School of Art   The Willow Tea Room

詳細はWeb Siteなどでご確認ください。

旅行記もご覧ください。

ご意見・ご感想・ご質問などご遠慮なくお寄せください。
book

home

花花