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Pitlochry  ピットロッホリー
               2010年6月2日 訪問  水色枠の写真はクリックすると拡大写真になります。

ピットロッホリーは1842年にビクトリア女王が訪れたことや鉄道の開通などが重なり、避暑地として発展した人気の高い街だ。
夏目漱石も1902年にこの街を訪れている。漱石は1900年10月文部省から英国留学を命ぜられロンドンに滞在したが、酷いノイローゼに陥り、 心配した下宿屋の女主人に勧められ、静養のためピットロッホリーを訪れたのだ。この年の12月には帰国を命ぜられ、翌年1月に帰国している。
周りを緑豊かな山に囲まれ、石造りのしっとりとした街だ。2009年の"Britain in Bloom horticultural contest"でGold Medal を受賞したという割には花が少ない。昨年は花が植わっていたと思われるフラワー・ボックスが空っぽで置かれている。残念なことだ。”継続は力なり”だが・・・。

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目抜き通りはB924、アトール・ロード(Atholl Road)だ。交通量の多い道を挟んで両側にお店が並んでいる。山に囲まれているから登山客も多いらしく トレッキング用品の店が多い。
For The Presentという名前通りの土産物店に入る。ブロンズの花一輪を持つフェアリー像と プラスチック製の手の中で眠るフェアリー像を見つける。迷うことなくゲットする。恋人に会えたような気分だ。
店内に日本語の会話が聞こえる。振り向くと若い女性の二人組だ。この旅で始めて出会った日本人だ。挨拶を交わしおしゃべりする。 一人が英国在住でアメリカ在住の友達が遊びに来たので、一緒に旅をしているとのことだ。日本女性のパワーを感じる。ホームページを紹介し、旅の無事を祈り、お先に店を出る。
スコットランドの6月は意外と寒い。セーターは1着しか持ってこなかったので1着求めようとJames Pringleweaversという洋品店に入る。 バーゲンの最中で2着買うと割引がある。色違いで2着求める。この店でも先程の女性達に出会い、互いに苦笑。

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地図を見ると、街からタンメル川(River Tummel)を挟んで南側の森の中にガーデンのマークがある。Explorers Gardenだ。 歩行者専用の吊り橋で行くこともできるようだが、後の行程を考えると車で行く方がベターだ。ナビ子ちゃんが案内してくれたのは Pitlochry Festival Theatreの前の広大なパーキングだ。 パーキングからピットロッホリーを望んだのが2つ上の右から2枚目の写真だ。素晴らしいロケーションが理解できる。
Explorers Gardenのコンセプトはスコットランド人のプランツ・ハンターを顕彰し、希少植物を栽培し、アート作品を取りこんだユニークな庭創りにあるようだ。
受付のおじさんは「日本から来たのかい。日本庭園はないが楽しんでいってくれ」と愛想が良い。プランツ・ハンターが集めた地域別に構成しているようだが、 上手く根付かず枯れているものが目立つ。少し残念というか、騙された気もしないではない。私の好きなフラワー・ガーデンではない。 2つ上の右の写真はアート作品のDispersal by Julia Bartonだ。水と植物の因果関係を表現しているという。納得しない訳でもない。
写真下左はプランツ・ハンターDavid Douglasの功績を展示したパビリオン。2枚目は"Moon Gate"、東洋の様式を取り入れた石とオークの融合したゲートだ。

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下の写真は園内で見られた木をくり抜いて造られたベンチだ。正にアートといえよう。こんなのものを陽だまりにも置きたいものだ。
受付のおじさんにさようならを言ってガーデンを出て、タンメル川の吊り橋まで歩く。この爽やかな空気の乾燥具合は避暑地に相応しい。 吊り橋はアーチが付けられたお洒落なデザインだ。橋の真ん中から上流を眺めるとダムが見える。タンメル水力発電力だ(写真上右2枚)。 ダムの直ぐ下で、この豊かな水量は驚きだ。水の色が黒っぽいのはピートを潜ってきたからだ。この街に2つの蒸留所があるのも頷ける。
Pitlochry Festival Theatreのショップを覗いてみるが、めぼしいものもない。先を急ぐ。

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Information
 Address  Pitlochry, Perthshire, Scotland
 Telephone  -
 Web Site  Pitlochry

詳細はWeb Siteなどでご確認ください。

旅行記もご覧ください。

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