街と村 ご紹介

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チェスター   Chester
               2011年9月27日 訪問  水色枠の写真はクリックすると拡大写真になります。

チェスターに向かう途中で寄り道して"Grosvenor Garden Centre"に立ち寄った。特大のガーデンセンターだったが、連れ帰るものは見つからなかった。
チェスターから出るときの事を考慮して街の南側にあるニューゲート(Newgate)の近くに駐車する。ニューゲートは1938年に渋滞緩和のために造られたものだという(写真下左)。 ニューゲートをくぐり城壁の外にでると、目の前に古代ローマの円形劇場(Roman Amphitheatre)が見える(写真下中2枚)。 1世紀に造られ4世紀には使われなくなったもののようだ。現在は北半分だけが露出している。「これだけ?」と拍子抜けしそうな遺跡だ。
チェスターは1世紀に、当時ブリテン島を支配していたローマ人がウェールズとの戦争に備えて砦を築いたのが始まりということで、 このような遺跡が幾つも見つかっているのだ。

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円形劇場と道を隔てて"St John the Baptist's Church"が見える(写真下左2枚)。11世紀に造られた建物は19世紀に大きな修復がなされたようだ。 赤い砂岩が重苦しい雰囲気だ。教会の前の芝生の中でリスがドングリを齧っている姿が微笑ましい。
教会の南下をディー川(River Dee)が流れ、対岸の"Queen's Park"へ渡る白い優雅な吊り橋が見える。渡ってみたいが、時間がない。
ニューゲートから城壁(The City Wall)に沿って西へ"The Roman Gardens"が伸びている(写真下右)。 ローマの遺跡から集めた建造物の断片で造られているイタリアンガーデンだ。2000年の眠りから目覚めたオーナメントで構成した信じられないガーデンだ。

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ブリッジ・ストリートに出た。角に"Falcon Inn"が見える(写真下左)。13世紀に始まり、17世紀に改築された建物で19世紀からインとパブとなったものだ。 17世紀のものとは思われぬ随分斬新なデザインだ。
右折すると間もなくザ・クロス(the Cross)に出る。チェスターの4つの大通り"Northgate Street"、"Bridge Street"、"Eastgate Street"、"Watergate Street"が 交差する場所だ。交差するといっても、まともに交差するのではなく少しずれているのが歴史を感じさせる。 (写真下左から2枚目がブリッジストリートからのザ・クロスの教会の風景)
ザ・クロスの周辺は中世のたたずまいがそっくり残っている。ロウズ(The Rows)と呼ばれる黒いハーフ・ティンバーに白壁が鮮やかな商店街で3〜5階建てだ。 2階がアーケードになっていて通り抜け出来るようになっている。13世紀から16世紀にかけて造られたものだ。現在は1階にもお店が入っている(写真下右2枚)。

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ブリッジストリートをザ・クロスに突き当たり、右に曲がると"Eastgate Street"で懐かしい"Eastgate Clock"が見えてくる(写真下左)。 ロウズのティンバーの骨組みの違いや窓枠の飾り、上階ほど迫り出している設計など上を向いて歩いていると人にぶつかるほど観光客で混んでいる。 アフターヌーン・ティーをしたいと思い探してみるが、気に入ったティールームが見つからない。一層のことホテルのティールームなら静かだろうとホテルを探す。 イーストゲートの時計塔(写真下右)をくぐった先の右の路地に"Hotel"のサインを見つける。

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"Macdnald New Blossoms Hotel"だ。レセプションでは泊り客らしい老女がなにやら、 ややこしい事を言っているようだ。その対応で二人のスタッフは手一杯でしばらく待たされる。ようやく解決してこちらの番だ。 アフターヌーンティーのメニューが出される。"Champagne Afternoon Tea"なるものがある。シャンパンとアフターヌーン・ティーとは豪奢なことだ。 たまにはそんな贅沢も良いだろう。「ダイニングにするか? ロビーにするか?」との問いだ。ロビーのふかふかのソファーに沈んで待つこと10分。 シャンパンが運ばれてきた。冷たくて口当たり、喉越しが良い。そして程なく、3段の銀盆に載って恭しく登場したアフターヌーンティーはご覧の通りだ(写真下左)。
一番上の段がサンドウィッチでハム、玉子、トマトが各3つずつ。定番のキュウリがないのが残念。2段目はスイーツでマカロン2、チョコレートケーキ2、 プチケーキ3種×2とたっぷりだ。下の段はスコーンが4つとイチゴジャムとクロテッドクリームだ。
サンドウィッチをつまみにシャンパンを楽しみ、生温かいスコーンにジャムとクリームをたっぷり載せて頬張り、ミルク半分のミルクティーをがぶがぶ飲む。 マカロン、チョコケーキまでは進んだが、プチケーキを1つ食べたところで満腹。残りはナプキンに包んで持ち帰り(2日後バッグの底でぺちゃんこになっていた)。 我々より後に来て、アフターヌーンティーをオーダーしたカップルの猛烈な食べっぷりには驚かされた。新聞を読みながら次々に平らげて先に帰って行った。 我々は結局この日のディナーは無しで済ませたのだ。これで会計£33.90。リーズナブルと言うべきだろう。

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イーストゲートの時計塔から城壁に上がる(写真下左)。この時計塔"Eastgate Clock"はビクトリア女王即位60周年を記念して1899年に設置されたものだ。 ロンドンのビッグベンに次、イギリスで最も写真に撮られている時計だそうだ。文字盤の”1897”は即位60周年の年号を表している。
反時計回りに城壁を歩く。ヨークの城壁を歩いたときにも感じたのだが、かび臭い臭いに鼻の奥をくすぐられるような気がする。街の歴史の臭いかもしれない。 チェスター大聖堂(Chester Cathedral)の"Bell Tower"左手に見える。 城壁の北東の角に"King Charles's Tower"が立っている(写真下中)。1613年に建てられた塔で、当初は"Newton Tower"と呼ばれていたらしい。 またこの塔は"Phoenix Tower"とも呼ばれるということだ。写真下右から2枚目は城壁を西から東を望む。左に見えるのは運河だ。

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"North Gate"(写真上右)で下り、"Northgate Street"を南下する。通りの中程右手に市役所(Chester City Council)が姿を現す(写真下左2枚)。 市役所前の歩道に象が出現。リアルな像だ。
その先を左折するとチェスター大聖堂の正面だ(写真右から2枚目)。 大聖堂の歴史は7世紀に始まるが、現在の大聖堂は1250年に着工し、250年余の歳月を費やして完成したものだ。 そして、1540年には修道院解散で解散させられるも、ヘンリー8世の命で教区教会として存続したものだという。 先ほどのセント・ジョン教会といい、市役所といい、この大聖堂も赤い砂岩で造られているので、印象がくすんで暗い。

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Information
 Address  Chester, Cheshire
 Telephone  -
 Web Site  Chester

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