マシャム Masham
羊市 Sheep Fair
次なる目的地はちょっと珍しいイベントがあるというので、ヨークシャーデールのマシャムという街に戻ってきた。
そのイベントとは年に1回の羊市(Sheep Fair)で毎年9月の最終土・日に開催される。
毎年7万頭の羊が売買されるのだという。プログラムを見て、とても興味を引かれたのでスケジュールをやりくりした。
A6108を西進すると街の入り口の広大な広場の臨時駐車場に導かれ、駐車料金£5を支払う。人の流れに乗って街の方に登って行くと広場(market squares)に出た。
HPでイギリスで最も広いマーケットスクエアーの一つと誇る広場には、羊を収容する為の1坪足らずの木の囲いが何百と並んでいる。その周りにはテントの露店が沢山準備中だ。
10時15分着、プログラムによれば10時開始だが、まだまだ準備中だ。続々と羊さんが到着して囲いに収められる。多くは雌雄つがいで入れられているようだ。
到着した羊はコンテストに備えてタオルで体を拭かれたり、毛繕いをされたり、おめかししてもらっている。
それにつけても、色々な羊がいるものだ。"Sheep Show Schedule"を見るとMASHAMS、MULES、SWALEDALE、DALESBRED、BLUE FACED LEICESTER、TEESWATER、WENSLEYDALE、
JACOB、TEXEL、SUFFOLK、OXFORD DOWN、ANY CROSS-BRED FEMALE、FAT LAMBS、NORTH COUNTRY CHEVIOTS、BELTEX、BLEU DU MAINE、CHAROLLAIS、DORSET HORN & POLL DORSET、
RYELAND、HAMPSHIRE DOWNなど25の品種があり、150のクラスに分けて審査するようだ。
写真上下左の羊は先が見えないのではないかと心配になる。立派な角を持ったものやら、如何にも暖かそうな毛のものなど様々だ。
収穫花祭 Harvest Flower Festival
プログラムの中に"Harvest Flower Festival"なるものを見つけた。"Flower"とあれば見逃せない。St. Mary 's Churchで10時45分からだ。 教会はマーケットスクエアーの直ぐ並びにあった。入り口で一人£1を支払うと渡された パンフレットには"Floury Harvest"とある。 "Flower"と"Flour"を掛けたもので小麦粉の収穫への感謝を花で表現した作品17点が展示されている。実に面白い試みだ。
パンフレットに照らして"作品名”のはっきりしているものだけ紹介しよう。上左から2枚目は"Biscuits"、上右から2枚目は"Baking Bread"だ。
下左から2枚目は"Pasta"だ。それぞれ粉物への感謝が感じられる。
下右から2枚目は"Sunflours"、同名の粉会社の出展だ。
下右は"Manna from Heaven"、天の恵みだ。
ところどころに作者だろうか、立っていて説明をしてくれのだが、生憎私には分からない。男性が現れて作品の後ろの棚でなにやら始める。 写真撮影の邪魔になるので待っていると、鍵盤が出てきた。パイプオルガンの準備をしているのだ。「チャイニーズか?」と尋ねられ、 「ノー、ジャパニーズ」と答えると「日本には有名なパイプオルガン奏者がいるが、知っているか?」という。残念ながら「ノー」だ。 「パイプオルガンの演奏は今日聴けるのか?」と尋ねると「5分後だ」とのことだが、なかなか始まらない。こちらの5分は長い。
上左は"Bread of Life"、右から2枚目は"Bred of the World"、右が"Pizza"だ。"Pizza"は良く表現できていると思う。薄いベージュの丸い物はマッシュルームだ。
この大きなマッシュルームをスライスしてソテーしたものが美味しいのだ。他にもトマト、パプリカ、コーンがトッピングされている。
下左から2枚目は"Milling Flour"だ。妻が手にしているのが製粉機で”500gのパンを作る粉を挽くためにはハンドルを100回、
回さなければならない”と記してある。2,3回回してみたが重い。100回は一仕事だ。ストローで作ったクラフトが素晴らしい。
パイプオルガンの演奏がようやく始まる。敬虔な音色に暫し耳を傾ける。1曲終わったところで、思わず拍手をしてしまったが、現地の人は拍手しなかった。
奏者の女性は軽く会釈を返してくれたが、教会での演奏では曲の間には拍手はしないもののようだ。目と耳を楽しませていただいた。
羊市 Sheep Fair
マーケットスクエアーに戻ると審査が始まっていた。コンテストと上述したが、プログラムではショー(Show)といっている。同じ種の羊でも幾つかのクラスに分けて審査するのだ。
1クラスに1頭というのもあったが、おおむね5〜10頭位が並べられ、一人の審査員が離れた所から、前、横、後と観察し、続いて1頭ずつ手で触って審査している。
目や鼻をチェック、口開けさせて葉輪チェックする。首筋や胴体をさすってみたり、背中を押さえつけてみたり、入念な審査だ。一通り済むと、順番を入れ替えさせてチェックし、
更に入れ替えてみたりする。最終的に並んだ順が審査結果となるようだ。そして、ささやかな布製のロゼッタ(Rosettes)が手渡されて解散だ。
赤いロゼッタが1等賞のようだ。他には青色、黄色、緑色、オレンジ色のロゼッタがある。ロゼッタをもらえた5等賞まで賞金が出るようだ。
6等に人には審査員から「ソーリー」の一声だけだ。ロゼッタをを貰ったファーマーは嬉しそうな笑顔を見せる。
写真下右の赤ロゼッタの羊は子供クラスの1等賞のようだ。獲得したロゼッタは5段上右のように、誇らしげに囲いに取り付けてある。
審査は際限なく続くようだが、様々な露店がでている。羊のぬいぐるみばかりの露店や、ウール製品の露店が多い。果物や花の露店が鮮やかだ。
トラクターの上で羊ショー(Sheep Show on trailer)が行われていた。こちらのショーは審査ではなく珍しい羊や芸当を見せてくれる。
この手のものは英語が分からないと楽しくない。皆が笑う所で笑えないのは愉快でない。
モリスダンス(Morris Dance)も賑やかに披露されている。他にもこの2日間に牧羊犬のデモンストレーション(Sheepdog Demonstration)、
羊レース(Sheep Racing)、Wool Craft Competitionなど数々のイベントが予定されているが、十分楽しんだ。先に進もう。
Address | Little Market Place, Masham, HG4 4DY |
Telephone | 01765 680200(Mashamshire Community Office) |
Web Site | Masham |
詳細はWeb Siteなどでご確認ください。
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