2011年の旅 ノース・ヨーク・ムーア編

花花

第11日 9月24日(土) 水色枠の写真はクリックすると拡大写真になります。

今日の行程       Burnley House --- Masham --- Constable Burton Hall --- Hawes --- Muker --- Swale Dale ---
                         Eggleston Abbey --- Barnard Castle --- Bowes Museum --- Burnley House
今日の走行距離     291km
今日の万歩計      14,800歩
出発時点の気温     11℃

ハットン=ル=ホール   Hutton Le Hole

今日もたっぷりのフレッシュフルーツとヨーグルトにフルイングリッシュを楽しむ。デニーから「ホームページを見たよ。凄いね」と声が掛かる。嬉しいことだ。
テーブルに週間天気予報が置いてあった。今日は軽い雨がありそうだが、その先はしばらくお天気に恵まれそうだ。月曜日の最低気温8℃、 水曜日の最高気温26℃と寒暖の差が激しいようだ。一番右の欄は上から"Humidity"、"Pressure"、"Visibility"の予報だ。視界の予報があるのが面白い。
食後、村の散策に出る。メインストリートのティールームやギャラリーのある建物の壁を伝う蔦が真っ赤に紅葉している。 驚いたことに1本の蔦がこの建物を覆っているのだ。左右60m以上は伸びているだろう。
一昨日ディナーをいただいたパブ・クラウンのパブサイン。緑の芝の中の木製ベンチ、背景の教会と民家の白い窓枠、その後の森、カントリーサイド情緒満点だ。

Hutton Le Hole Hutton Le Hole Hutton Le Hole Hutton Le Hole

メインストリートを挟んで西側が緑地帯の広場になっている。中央を小川(Stream)が流れており、木造の橋が架かっている。 橋に通じる小径の白い手摺りが緑の芝の中に映え、なだらかなアンジュレーション、周囲の建物、森と相俟ってとてもロマンチックな雰囲気だ。 広場のシンボル、羊さんも朝食に余念がない。シンボルツリーも堂々たる大木だ。いつまでもこの風景の中に溶け込んでいたくなる。

Hutton Le Hole Hutton Le Hole Hutton Le Hole Hutton Le Hole

小川を渡って対岸の裏道(Local Traffic)を歩く。どのお宅のフロントガーデンを覗かせていただいても素晴らしい。それぞれにガーデナーの個性が見られ、 丹精が見られる。小川というよりせせらぎに近い流れは清らかだ。

Hutton Le Hole Hutton Le Hole Hutton Le Hole Hutton Le Hole

写真下左が南からこの村に入った景色だ。右の道がメイン道路(unclassified)で左が裏道(Local Traffic)だ。画面中央の建物が私達が住んでいるB&B 。
そのメイン道路の脇の緑地帯は羊さんの領域だ。ここでは道路だって羊さん優先なのだから。下右から2枚目がB&B,2階の右から3つ目の窓が私達の部屋だ。 おとぎの国に迷い込んだような気持ちだ。イギリスには”自然は直線を忌み嫌う”という格言があるが、写真下右など正にそのお手本といえる。
6年前始めてこの村を見た時の感動を上回るというか、少し異なる大きな感慨を覚える。

Hutton Le Hole Hutton Le Hole Hutton Le Hole Hutton Le Hole

マシャム  Masham

次なる目的地はちょっと珍しいイベントがあるというので、ヨークシャーデールのマシャムという街に戻ってきた。 そのイベントとは年に1回の羊市(Sheep Fair)で毎年9月の最終土・日に開催される。 毎年7万頭の羊が売買されるのだという。プログラムを見て、とても興味を引かれたのでスケジュールをやりくりした。
A6108を西進すると街の入り口の広大な広場の臨時駐車場に導かれ、駐車料金£5を支払う。人の流れに乗って街の方に登って行くと広場(market squares)に出た。 HPでイギリスで最も広いマーケットスクエアーの一つと誇る広場には、羊を収容する為の1坪足らずの木の囲いが何百と並んでいる。その周りにはテントの露店が沢山準備中だ。 10時15分着、プログラムによれば10時開始だが、まだまだ準備中だ。続々と羊さんが到着して囲いに収められる。多くは雌雄つがいで入れられているようだ。

Masham Masham Masham Masham

到着した羊はコンテストに備えてタオルで体を拭かれたり、毛繕いをされたり、おめかししてもらっている。
それにつけても、色々な羊がいるものだ。"Sheep Show Schedule"を見るとMASHAMS、MULES、SWALEDALE、DALESBRED、BLUE FACED LEICESTER、TEESWATER、WENSLEYDALE、 JACOB、TEXEL、SUFFOLK、OXFORD DOWN、ANY CROSS-BRED FEMALE、FAT LAMBS、NORTH COUNTRY CHEVIOTS、BELTEX、BLEU DU MAINE、CHAROLLAIS、DORSET HORN & POLL DORSET、 RYELAND、HAMPSHIRE DOWNなど25の品種があり、150のクラスに分けて審査するようだ。
写真上下左の羊は先が見えないのではないかと心配になる。立派な角を持ったものやら、如何にも暖かそうな毛のものなど様々だ。

Masham Masham Masham Masham

プログラムの中に"Harvest Flower Festival"なるものを見つけた。"Flower"とあれば見逃せない。St. Mary 's Churchで10時45分からだ。 教会はマーケットスクエアーの直ぐ並びにあった。入り口で一人£1を支払うと渡された パンフレットには"Floury Harvest"とある。 "Flower"と"Flour"を掛けたもので小麦粉の収穫への感謝を花で表現した作品17点が展示されている。実に面白い試みだ。

Masham Masham Masham Masham

パンフレットに照らして"作品名”のはっきりしているものだけ紹介しよう。上左から2枚目は"Biscuits"、上右から2枚目は"Baking Bread"だ。 下左から2枚目は"Pasta"だ。それぞれ粉物への感謝が感じられる。
下右から2枚目は"Sunflours"、同名の粉会社の出展だ。 下右は"Manna from Heaven"、天の恵みだ。

Masham Masham Masham Masham

ところどころに作者だろうか、立っていて説明をしてくれのだが、生憎私には分からない。男性が現れて作品の後ろの棚でなにやら始める。 写真撮影の邪魔になるので待っていると、鍵盤が出てきた。パイプオルガンの準備をしているのだ。「チャイニーズか?」と尋ねられ、 「ノー、ジャパニーズ」と答えると「日本には有名なパイプオルガン奏者がいるが、知っているか?」という。残念ながら「ノー」だ。 「パイプオルガンの演奏は今日聴けるのか?」と尋ねると「5分後だ」とのことだが、なかなか始まらない。こちらの5分は長い。

Masham Masham Masham Masham

上左は"Bread of Life"、右から2枚目は"Bred of the World"、右が"Pizza"だ。"Pizza"は良く表現できていると思う。薄いベージュの丸い物はマッシュルームだ。 この大きなマッシュルームをスライスしてソテーしたものが美味しいのだ。他にもトマト、パプリカ、コーンがトッピングされている。
下左から2枚目は"Milling Flour"だ。妻が手にしているのが製粉機で”500gのパンを作る粉を挽くためにはハンドルを100回、 回さなければならない”と記してある。2,3回回してみたが重い。100回は一仕事だ。ストローで作ったクラフトが素晴らしい。
パイプオルガンの演奏がようやく始まる。敬虔な音色に暫し耳を傾ける。1曲終わったところで、思わず拍手をしてしまったが、現地の人は拍手しなかった。 奏者の女性は軽く会釈を返してくれたが、教会での演奏では曲の間には拍手はしないもののようだ。目と耳を楽しませていただいた。

Masham Masham Masham Masham

マーケットスクエアーに戻ると審査が始まっていた。コンテストと上述したが、プログラムではショー(Show)といっている。同じ種の羊でも幾つかのクラスに分けて審査するのだ。 1クラスに1頭というのもあったが、おおむね5〜10頭位が並べられ、一人の審査員が離れた所から、前、横、後と観察し、続いて1頭ずつ手で触って審査している。 目や鼻をチェック、口開けさせて葉輪チェックする。首筋や胴体をさすってみたり、背中を押さえつけてみたり、入念な審査だ。一通り済むと、順番を入れ替えさせてチェックし、 更に入れ替えてみたりする。最終的に並んだ順が審査結果となるようだ。そして、ささやかな布製のロゼッタ(Rosettes)が手渡されて解散だ。 赤いロゼッタが1等賞のようだ。他には青色、黄色、緑色、オレンジ色のロゼッタがある。ロゼッタをもらえた5等賞まで賞金が出るようだ。 6等に人には審査員から「ソーリー」の一声だけだ。ロゼッタをを貰ったファーマーは嬉しそうな笑顔を見せる。
写真下右の赤ロゼッタの羊は子供クラスの1等賞のようだ。獲得したロゼッタは5段上右のように、誇らしげに囲いに取り付けてある。

Masham Masham Masham Masham

審査は際限なく続くようだが、様々な露店がでている。羊のぬいぐるみばかりの露店や、ウール製品の露店が多い。果物や花の露店が鮮やかだ。
トラクターの上で羊ショー(Sheep Show on trailer)が行われていた。こちらのショーは審査ではなく珍しい羊や芸当を見せてくれる。 この手のものは英語が分からないと楽しくない。皆が笑う所で笑えないのは愉快でない。
モリスダンス(Morris Dance)も賑やかに披露されている。他にもこの2日間に牧羊犬のデモンストレーション(Sheepdog Demonstration)、 羊レース(Sheep Racing)、Wool Craft Competitionなど数々のイベントが予定されているが、十分楽しんだ。先に進もう。

Masham Masham Masham Masham

コンスタブル・バートン・ホール  Constable Burton Hall

ネット検索の中で美しいポーチのあるお館の写真に出合った。コンスタブル・バートン・ホールだ。 ワイビル家(Wyvill Family)の邸宅として1768年に建てられたもので、パラディオ様式(Palladian style)とも、イオニア様式(Ionic)ともいわれている。 2方向からの階段と4本の円柱(Column)のあるデザインはさておき、ピンク味を帯びたハニーストーンが私を惹きつけた。(下左に写真をクリックするとポーチのアップに)

Constable Burton Hall Constable Burton Hall Constable Burton Hall Constable Burton Hall

車を止めレセプションを探すが見つからない。先に着いた若者のカップルが車回しの脇で何かしている。近付いてみると"Honesty Box"だ。 シニア2名で£4だが、コインがない。£5札を入れ、蓋を開け£1とリーフレットをいただく。おつりが勝手にもらえるオネスト・ボックスは初めてだ。 (カントリーサイドの旅にはコインが欠かせない。ペイ&ディスプレイなど大変無いと困る。)

Constable Burton Hall Constable Burton Hall Constable Burton Hall Constable Burton Hall

ホールの裏に回るとホームページで"Parterre Terraced Gardens"と謳っている小さなテラスガーデンがある。私のパルテア(Parterre)の概念とは少し違うが、 優しい色遣いの植栽や優美なコンテナは私好みだ。バラも良く咲いている。
ここの真骨頂は"Terraced Woodland Garden"にありそうだ。広大な敷地にテラス状に樹木が植えられた散策路が巡らされているようだ。 少し歩いただけだが、ヒマラヤスギやレバノンスギの巨木の下にはホスタやシダ類などが繁茂している。 早春にはスイセン、トリカブト、スノードロップなどが咲き乱れるのだという。その時期に再訪の価値ありだ。

Constable Burton Hall Constable Burton Hall Constable Burton Hall Constable Burton Hall

ウェンズリーデール・ホウズ  Wensleydale  Hawes

ウェンズリーデールに沿ってA684を西へ30kmほど走る。道は緩やかな丘陵地の底を適度なスラロームとアップダウンを重ねて行く。 見えるのは緑の牧草地とそれを仕切る石の壁、そして、主役の羊と牛だけだ。途中数カ所の村を通過するが、時速30マイル(48km)の規制標識が出たかと思うと、 あっという間に規制解除の標識が出てくるような小さな村ばかりだ。のどかな光景の中、高速ドライブは爽快だ。
ホウズの街に入るとA684は一方通行になる。A道路とは思えない細い道が建て物の間をくねること暫し、コーナーを曲がると視界が広がり、 マーケットプレイス(Market Place)に出た。路上に駐車スペースを見つけ止める。
この街のお目当てはウェンズリーデール・チーズ(Wensleydale Cheese)だ。12世紀からマーケットタウン(The market town)として栄えたという街並みは 少々雑然として古臭く感じる。観光客が驚くほど多く、道路も汚れている。200mほどのメインストリートを過ぎ、左に折れてなだらかな丘を登って行く。 振り返ると反対側に美しい丘(Pike Hill)が霞んで見える(写真下左)。天気予報に反し、幸いに今のところ降る気配はないが、空気は湿っている。 返ってそれがしっとりとした情緒ある景色を生みだしているのかもしれない。

Hawes Hawes Hawes Hawes

お目当てのウェンズリーデール乳業(The Wensleydale Creamery)には大きなパーキングがあった。 ヨークでも空きスペースを見つけ慌てて止めて失敗したのに、学習能力がない。
レストランで美味しいチーズ料理が食べられるという。メニューを見ても料理が想像できないものが多い。"The Yorkshire Wensleydale Ploughman' s"という一品は "Four of our worldfamous cheeses served with apple, grapes, celery, pickles, homemade chutney & crusty bread. Choose from our cheese guide over the page to help you make your selection."ということで、10種類のチーズから4種を選べるようだ。 4種の選択はウェートレスにお任せし、飲み物はセットに出来る"a bottle of Black Sheep ale"にした。"Black Sheep ale"は羊市のあったマシャムの街の 醸造所のビールだ。正に地産地消が脈々と続いているのだ。チーズがリンゴやブドウと良くマッチして美味しい。ビールのお代りを頼んだのだが、 最後まで出て来なかった。パンまで食べたらディナーが食べられなくなるので残す。
続いてショップを覗く。沢山の種類のチーズが並んでおり、試食も自由だ。ハードタイプのものを幾つも試食し、明後日に初めてお会いする マイミクさんへのお土産用と自宅への持ち帰り帰り用を2種類ずつ求める。お土産にするには申し訳ないほどリーズナブルだ。
カントリーサイドの動物や生活振りをコミカルに描いた"Claughton Images"社の "Country Comical Coasters"というコースターが面白いので妻の友人へのお土産とする。
再び街をそぞろ歩きして車に戻る。マーケットプレイスの"Market House"でクラフトフェアーが開かれ、賑わっている。様々なクラフトショップの中で レタリングが素朴な木額に入った作品が気に入る。新婚のマイミクさんご夫妻に向いた言葉が描かれた小さな額を一つ、新婚さんではないがもう1人のマイミクさんにも 同じ物を求める。どちらも、どうぞ末永く仲良くの思いを込めて。自分用も一つ求める。ウェンズリーデールの魅力を称える言葉と絵が描かれている(写真上右)。

Hawes Hawes Hawes Hawes

スウェイルデール・ムカー  Swaledale Muker

ホウズからローカルロードを北上すると間もなくウレ川(River Ure)に架かる橋(Hayland Bridge)を渡る。美しい光景に路肩に車を止めている人が多い。 こちらも倣って暫し休憩。流れる水の色が黒い。何が釣れるのか、釣り人の姿も見られる。
ここから先、ホウズの街で見た美しい丘(Pike Hill)の西の中腹を越えムカーまで10km余り、イギリスでは珍しい山岳ドライブが楽しめる。 無粋なガードレールがあったり、カトル・グリッド(Cattle Grid)が現れたり、高い所では霧が出たりそれなりに難所ではあるようだ。
スウェイルデールに沿って走るB6270まで2km辺りにモニュメントがあった。"Muker Parish 2000"の銘が入っている(写真下右)。 見下ろす美しい村がムカーだろう。B6270に突き当たり、右折すればムカーまで2kmだ。

Swale Dale Swale Dale Swale Dale Swale Dale

前回この村を訪れた時は18時だった。興味あるショップを眺めるだけで諦めたが、今日は十分時間がある。まずは スウェイルデール・ウーレンズ(Swaledale Woollens)に入る。 手編みのニットウェアがとても良い感じだ。知人へのお土産に2点求める。1点ものだから色デザインが気に入ってもサイズが合うとは限らない。 一人は妻より少し大きい方なので妻が試着して確認する。もう一人は店員さんと同じくらいだ。店員さんに試着をお願いすると快く着てくれた。 丁度ピッタリのサイズだ。(後日談:二人ともサイズピッタリでとても気に入ってくれた)
隣のクラフト・ショップ(Old School Craft Shop & Art Gallery)の屋根にはどういうわけか羊が乗っている(写真下左)。 店内にはクラフトや絵がたくさん並んでいるが、触手を伸ばしたくなるものは見つからない。
後はパブ"The Farmers Arms"とティーショップ"Village Stores & Teashop"があるだけが、 St Mary's Churchを含めその佇まいに郷愁を覚える。

Swale Dale Swale Dale Swale Dale Swale Dale

Swale Dale

ムカーからスウェイルデールを東進する。すばらしい眺望の連続に5、6回車を止め写真を撮る。しかし、並べてみると同じように見えてしまうところが極めて残念だ。

Swale Dale Swale Dale Swale Dale Swale Dale

デール(谷間)といっても日本でいうところの峡谷とはまったく違う風景だ。しかし、谷だから底には川が流れている。手に取れるような位置に流れる川も、 川原に下りて流れを楽しめるシチュエーションは多くない。B6270がスウェイル川(river Swale)の眺めを左手から右手に移す橋の袂に駐車スペースを見つける。 清らかな流れだが、ここでも水は茶褐色だ。水面に頭を出した石を伝って、水上からのアングル(写真下中2枚)で決死の撮影敢行。 案の定、帰りに片足水に浸かる。冷たい。

Swale Dale Swale Dale Swale Dale Swale Dale

スウェイルデールの東の端の街、リッチモンド(Richmond)に到着。この街のCastleとAbbeyか北のバーナードカッスル(Barnard Castle)のCastleとAbbeyか、 どちらか片方しか時間がない。バーナードカッスルに決め、ペトロールを入れることにする。ステーションで満タンにしたつもりでレジに行くと、 「£4.59」と言う。いったん支払い、もう一度やり直すと次は「£39.53」だ。この失敗は11年目にして初めてだ。 機械がおかしかったのか? 操作のミスか?

エグルストン修道院  Eggleston Abbey

エグルストン修道院は12世紀後半に創立された 修道院の廃墟でイングリッシュ・ヘリテージの管理だ。ここ数日大きな修道院を沢山見てきた目には小さく映る。 小さいながらも、ランセット窓の曲線は優美だ。また、石の色が明るくきれいなので、太陽の日差しに映えて廃墟の侘しさを感じさせない。

Eggleston Abbey Eggleston Abbey Eggleston Abbey Eggleston Abbey

バーナードカッスル  Barnard Castle

Scampston Hall Scampston Hall

バーナードカッスルという街にあるバーナードカッスルは 11世紀の末に造られたというお城の廃墟だ。ティーズデール(Teesdale)の南端に位置し、ティーズ川(River Tees)の岸壁に建っている。 イングリッシュ・ヘリテージのHPの"The sensory garden of scented plants and tactile objects"という記述に惹かれてやってきた。 博物館を創ってしまう富とはどれほどのものか、考えてしまう。
素晴らしいマーケットホールが見られるが、周囲に駐車スペースはなく写真は断念、横目で眺めて通過する。ナビ子ちゃんの案内は終わったが、 パーキングがない。18時までオープンとの情報を持っているが、ラストアドミッションは分からない。公園脇の小さなスペースに強引に駐車し、 受付到着は17時35分、心配した通り片づけが始まっていた。17時30分ラストアドミッションだったのだ。エグルストン修道院の前にこちらを訪ねるのが正解だった。
係員に断って写真を1枚だけ撮らせてもらう。左が外観、右が内部の写真だ。

ボウズ博物館  The Bowes Museum

バーナードカッスルを検索している中でこの街にボウズ博物館があることを知る。 博物館にはさほど興味はないが、美しい建物は見てみたいと思った。フランス式の素晴らしいお城(French style chateau)だ。 その訳はジョン と ジョセフィーン ・ボーズ(John Bowes)がフランスに芸術の調査で渡り、女優のジョセフィーン(Josephine)と結婚し、 二人がフランスで収集した芸術品を展示する世界に通用する博物館を作ろうと決意し、フランスの建築家に設計させて、23年掛けてできたものだという。
時刻は18時を回った。当然閉まっているだろうが、建物をこの目で見てみたいと、博物館近くに路駐してゲートに行くと、メインゲートは閉まっているが、 側道はオープンしている。車に引き返し中を一回りする。見事な建物だ。しかし、この建物だけではいかにも無機質だ。建物の前庭の"Formal Parterre Garden" があってこそ建物の優雅さが引き立つというものだ。ガーデンも建物と共にあってこそ栄えるといえる。パルテアの中にはトピアリーやヘッジは当然のこと、 噴水、コンテナ、オベリスクなどモニュメントが随所に配されている。美しいものを見た。

Eggleston Abbey Eggleston Abbey Eggleston Abbey Eggleston Abbey

ザ・クラウン  The Crown

Scampston Hall Scampston Hall

ナビ子ちゃんにB&Bを指示すると所要時間1時間30分と出た。A66からA1を飛ばしに飛ばす。サットンバンクの急坂もエンジンをうならせながら駆け上がる。 ヘルムスリーのマーケットプレイスを駆け抜け所要時間を15分短縮してB&Bに到着した。
部屋に戻り手洗いして、村のパブ・クラウンへ急ぐ。土曜日の20時、さすがに賑わっているが何とか席は取れた。店のマスターも顔を覚えていてくれて、 さほどのお愛想はないが、「良く来たな」程度の頷きはしてくれた。メニューは一昨日食べておいしかった車エビフライ(写真は22日の旅日記で)と フィッシュ・アンド・チップスを頼む。揚げ物尽くしにエールビールが良く合う。イギリス人が太る訳を体感する。
喧騒の食事が終わり、静寂の夜道を夜風に当たりながらのんびり帰る。小さな懐中電灯を灯しながら。 (旅の枕元には夜中に起きた時に相手を起こさないためと緊急時に備えて、それぞれ小さな懐中電灯を置いている)

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