第10日 6月25日(土) 水色枠の写真はクリックすると拡大写真になります。
The Old Barn
ウェールズを去る朝だ。山・丘・湖・城・庭・人…豊かな国だ。私たちを包み込むように受け入れてくれた。
またいつの日か必ず訪れるだろう。その日まで Hwyl fawr (さようなら)。
今日の朝食はChristineが先週お母さんのところに遊びに帰っていただいてきた自慢のキッパーを勧められる。
私は先日経験済みなので、妻がいただいた。自慢するだけに私がいただいたものより肉厚で大きく油も乗っているようだ。
イギリス人は普通これを2枚食すという。1枚にしておく。私は今日もフルウェリッシュをいただく。いつもながら満腹・満足だ。
ゲストブックにコメントを入れ、玄関前の植え込みで写真を撮りお別れを言いに行くと、ちょっと待ってね!
と奥に行ってしまった。しばらくしてご主人と共に現れ、ラヴェンダーの小さな花束を作って来てくれた。
Christineのパーフェクトなサービスに感謝しスタートだ。このラヴェンダーは旅の終わりまで、車内に芳香を放ってくれた。
Drive
今日はヨークへの移動だ。距離は260km程度だが、道路が一本道という訳には行かない。The AAのRoute Plannerで示された
ルートはこうだ。B4500−B5070−A5−A483−A55−M53−M56−M6−M62−M60−M66−A56−A6068−A671−M65−
A6068−B6142−A6033−A629−A650−A657−A658−A61−B6162と24本の道路を乗り継ぐのだ。もちろんこの間にUnclassifiedも走る。
特にA6068を離れHaworthに向かうUnclassifiedは集落さえない細い道を13kmほど走る。示された所要時間は4時間50分だ。
先ずはB4500上のChirkでViaductの撮影だ。Viaductの見えるところは一瞬だ。見落とさないよう注意深く走行。
あったと思った瞬間もう車は林の中だ。路肩にスペースを見つけ駐車、走って戻る。カメラを取り出して見上げたその時、
何と電車が通過するではないか!シャッターを押す手が震えた。ラッキーだ。確かめてみれば手前に沢山のヒツジも入り、
最高の写真ではないか。ウンッ!奥にもう一つViaductが?
その時は奥が古い橋で手前が新しく付け替えられたのかな位に思ったのだが、帰国して調べてビックリ!!
奥の橋は昨日乗ったCanal Boatの下流のAqueductなのだ。二つの高架橋が並行して走る光景は世界中探してもそうはないだろう。
良い画が撮れた。
ご機嫌の高速走行が続く。一本道を走るのと違いJunctionでの乗り換えがある。これが楽しい。Junction No.確認の緊張感と、
立体交差のスロープのカーブがより高速感を増し、極めて刺激的だ。息をするのを忘れていたかと思うほど集中する場面も
しばしばだ。さすがに1時間半もすると疲れてきた。サービスエリアのLittle Chefでコーヒーブレイクを取る。
ここのPetrolは84.9と出ている。.99でないのは珍しい。ここは大都市に近いので安い方だ。
Gawthorpe Hall
11時45分Gawthorpe Hall に到着。800m余りの林の中の取り付き道路を走りパーキングへ、しかし、車が1台もない。嫌な予感がする。 お館のティールームでは若いウェートレスが3人盛んにおしゃべりをしながら椅子を表に運んでいる。聞いてみるとオープンは 13時だと言う。ナショナル・トラストの資料ではガーデンは10時オープンのはずだったが…。争っても仕方がない。 トイレを借りようとしたらこちらも閉まっていた。一人のウェートレスが慌てて鍵を持ってきて開けてくれた。 お館の壁のレンガは所々黒ずんでいて少し暗い雰囲気だ。ここはまたの機会はないかもしれないが、縁がなかったとしよう。 次の目的地はHaworthだ。
Penistone Hill
Emilly Bronteの「嵐が丘(Wuthering Heights)」の舞台の一つ、Penistone Hillにやって来た。Haworthへ向かうUnclassified
の道を通っていて、この辺りと見当をつけて右に入ると見事にこの看板に出合った。映画も小説も見ていない私だが、
「嵐が丘」といえば、何か暗くて荒涼とした雰囲気を思い浮かべるのだが、意に反して結構明るくのどかな牧草地なども見える。
このフットパスを歩けば、Bronte Fall 、 Bronte BridgeやTop Withensに行けるのだろう、歩く人の姿もポツポツ見られる。
ヒースの花が開花し始めた。帰りのヨークに期待が膨らむ。アザミのような鮮やかな朱色の小さな花が満開だ。美しい。
Haworth
Haworthは小さな坂の街だ。
North Streetにパーキングを見つけ、West Laneの坂を民家の花を眺めながら上っていく(写真下左)。上りきった辺りが
タウンセンターだ。パブやイン、雑貨店やお土産店が並んでいる。三姉妹の兄弟ブランウェルが通いつめたというパブ
Black Bullも角にある(写真上)。真っ直ぐ坂を下る通りがMain Streetだ。石畳の道路を挟んでお店が並ぶ(写真上右)。
タウンセンターを右に曲がるとChurch Streetだ。ブロンテ三姉妹のお父さんが牧師を務めたHaworth Parish Churchが左手にある。
何やら賑やかなので裏手に廻ってみると、ライスシャワーで新郎新婦を祝福しているところだった。
見物人も暖かい拍手で祝福している。良い場面に出合った。(正しくJune Brideだ。この後も何人かのJune Brideに出会った。)
ブロンテ三姉妹の墓がある墓地を挟んでブロンテ博物館(Bronte Parsonage Museum)がある。ブロンテ一家が1820年から1861年まで
住んでいた家が博物館として公開され、一家が住んでいた当時の様子が再現されている。アンが好きだったロッキング・チェア、
エミリーがその上で亡くなったと言われているソファや衣装・写真などが展示されている。室内は撮影禁止だが中庭に三姉妹の
ブロンズ像が建てられている。なかなか面白い構図だ。入り口の看板も夢があって素敵だ。
ブロンテ三姉妹の墓について、読者からご指摘をいただいた。
三姉妹の墓はアンを除いて納骨堂(礼拝堂)にあり、この教会の墓地には埋葬されていない。
また、アンの墓はScaboroughの教会にあるとお教えいただきました。ご指摘ありがとうございました。
Harrogate
Harrogateは温泉保養地として栄えた
おしゃれな街との情報だ。ガーデンも2つある。楽しみに訪れたが、期待以上の街だ。
苦労して探したパーキングに車を入れ街の散策。アーケードの中におもちゃ屋を発見。Traditional Wooden Toysの看板の店で、
下の孫に汽車のおもちゃを買う。かなり大きいが孫のためならものかは。上の孫にもと探すが、適当なものが見つからない。
無理に求めることもないとアーケードを進むと、もう1軒のおもちゃ屋があった。ここもカラフルな木のおもちゃが主力だ。
時計のおもちゃを見つけてゲット。二人分揃ってヤレヤレ。孫には弱い。ブランド店などもあり、
子供たちへのお土産も一通り揃った。
一安心して街の散策。写真はタウンセンターのオベリスク、騎馬でパトロールする警官、
この日は見逃してしまったティールームBetty'sのビルの順だ。しっとりとしたハイソな雰囲気の街だ。
裏通り(写真下左)も表通り(写真下中3枚)もハンギングバスケットで飾られている。それぞれに趣向を凝らした植栽で 参考になる。歩いて疲れない心に優しい街だ。
Crescent RoadとCrescent Gardensという2本の道路に囲まれた街の真ん中の広場だ(写真上右、下5枚)。 花壇とバラ園が広々とした芝生の広場に配してある。羨ましさを超えて有頂天の歓声とため息だ。美しい街だ。 写真を撮っていると威厳のある上品なマダムがしかめっつらで声を掛けてきた。何かクレームでもつけられるのかと思ったら、 二人の写真を撮ってあげましょうだった。ありがたくお願いしたが、後で確認したら写っていなかった。 ご好意は充分伝わりました。Thank You Very Much。やっぱりイギリスだ。
Valley Garden
素晴らしい広場から、目と鼻の先にValley Gardenがある。タウンセンターから歩いて5分のこの位置に入場FreeのGardenが
ある豊かさがイギリスだ。手入も完璧だ。入り口付近の芝の斜面にベコニアを主体に多肉植物やハーブを配した穏やかな
色使いの植え込みがあった。趣味が合う。
ティールーム兼売店もおしゃれな建物だ。土曜日の17時過ぎ、人出は多くない。緩やかなスロープのそこかしこに施された
植栽も趣味が合う。そのスロープの一番高い所に柱廊が弧を描いて続く。ここから下を見下ろしながら散策。
子供達が斜面の芝生を転がったり、親子でボール蹴りをしたりの姿が微笑ましい。
RHS Harlow Carrのオープン時間は9時30分からduskの情報であったが、実際は18時までだった。
丁度18時で入り口は閉まっている。ショップにはまだお客さんがいて、開いている。入れてもらって窓から見たガーデンは
素晴らしい。明日か明後日の内に何とか時間をやり繰りして再訪の価値ありだ。
The White House
今日の宿はこのたび唯一のホテルだ。実は明日からのB&Bに3連泊の予定で予約できたものと思っていたが、
1ヶ月前に確認したところReconfirmがされていなかったとの理由で取れていなかった。慌てて再予約したが、
今日の分は満杯で、やむなく1泊だけホテルにした。
ホテルはこんな場所に?と思うような緑に囲まれた閑静な住宅地にあり、探すのに手間取った。10室程度の家族経営の
小さなホテルだ。3階の部屋で荷物の上げ下げには参った。
紹介のレストランはThe White Houseだ。(他にも中華やインド料理も紹介されたが妻のノーで却下。)
ここも散々道に迷って道行く青年に案内してもらい探し当てた。大きな良い雰囲気のレストランで、お客さんも多く、
妻待望のフィッシュ・アンド・チップスにありつくまでかなり待たされた。私はシーフードのグリルにした。
どちらも満足の味であった。
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今日のトピックは大移動にちなみ交通標識を取り上げてみよう。イギリスの
交通標識
も日本国内と大きく変わることはない。非常に分かり易くシンプルなデザインで一目で分かるものが多い。
楽しいデザインに出合うとカメラに収めたいと思うのだが、そこは走行中のこと直ぐには止まれないし、バック・Uターンも
危険だ。またの機会にと過ぎ去ることが多い。今年は意識して撮影したつもりだったが整理してみると、エッ!これっぽっち?
という感じだ。
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