2005の旅 コッツウォルズ編

花花

第28日 7月13日(水) 水色枠の写真はクリックすると拡大写真になります。
今日の行程   Sinnington --- Hidcote Manor garden --- Kelmscott Manor --- Burford --- Nr. Idbury
今日の走行距離   406km   今日の万歩計  9,611歩

Ashcroft Farm House

Riverside Farm
いよいよ旅も最終盤。今日は最後の訪問地コッツウォルズに向かう。また大移動だ。
今朝もフルイングリッシュを美味しくいただく。2匹の親犬と1匹の子犬がいるのだが、子犬が私達に興味を示し ダイニングに入ろうとすると、Billが厳しくとがめ教育している。明日の女王との握手に備え日頃農作業で真っ黒な手を洗い マニキュアをし、ジャンプーもして身支度しなければと、JaneがBillの世話を焼く。賑やかな朝だ。
女王陛下との謁見が楽しいものとなるよう祈り、真っ黒なごつい手と握手し出発。

Pickeringから南下、間もなくYorkだ。外周道路を経て更に南下すればM18を経てM1に入る。Hidcote Manorまでの中間点 Woodall Service Areaに到着。160kmを約2時間、睡魔も最高潮だ。一眠りの後エリア内を散策。ホテルもあれば、 ケンタッキー・フライドチキンもバーガー・キングもある。広大だ。
再出発後1時間もすると上下の瞼が仲良しになってしまう。ペトロール・ステーションで給油兼休憩を取る。

Hidcote Manor garden
A429からUnclassified道路に入る。一本道のようでいて結構分かり難い。ようやく Hidcote Manor garden に到着だ。
Arts and Crafts運動の所産である。Lawrence Johnstonが1907年から30年かけて造成した。庭を野外の部屋に見立て、 生け垣や石壁で区切られたガーデン・ルームを設けるアウトドア・ルーム方式を最初に取り入れたガーデンだ。 Sissinghurst Castle Gardenを始めその後の英国の庭造りに多大な影響を与えたといわれる。
01年6月23日以来4年ぶりの訪問だ。初めて目にする次々に展開するアウトドアー・ルームに新鮮な印象を受けた記憶が 蘇る。
しかし、入場してみて何か違和感を感じる。”こんな筈じゃない”という思いだ。生垣をくぐり部屋を変える度に ”ナショナル・トラストさん手入れはどうしたの?”と言いたくなる。しばらくして気が付いた。今は夏だ。と。 前回訪れたのは春真っ盛りの百花繚乱の時だったのだ。今は夏。特に今年は暑い。草花も芝も生垣もぐんぐん成長しているのだ。 と、理解したものの、何故か”夏草や兵どもが・・・”の句が思い浮かぶ。(01年の旅と比較ください。)
描き続けた印象と異なるとは言え、流石のHidcote Manor gardenだ。写真は左から、ミセス・ウィンスロップ・ガーデン (ジョンストンのお母さんの名前だ)、青と黄色のコントラストが素晴らしい。レッド・ガーデン、ビビッドな色合いだ。 ピラー・ガーデン、トピアリーの柱がニョキニョキ。ストリーム・ガーデンか?。ロングウォーク、全長200mだ。

Hidcote Manor garden Hidcote Manor garden Hidcote Manor garden Hidcote Manor garden Hidcote Manor garden

左、プール・ガーデンから小鳥のトピアリーを臨む。右は反対側のフクシア・ガーデンからの眺め。

Hidcote Manor garden Hidcote Manor garden Hidcote Manor garden

写真下左はホワイト・ガーデンからお館を臨む。やっぱり絵になる。28ものアウトドア・ルームを巡るのはこの暑さの中では 体力勝負だ。このガーデンは春に限るかも知れない。

Hidcote Manor garden Hidcote Manor garden Hidcote Manor garden Hidcote Manor garden Hidcote Manor garden

Kelmscott Manor
Kelmscott ManorはArts and Crafts運動の 先駆者として、また、工芸デザイナー・詩人として知られるWilliam Morrisのお気に入りの別荘だ。Biburyの西、 コッツウォルズの南東の外れのテムズ川の畔に立つチューダー朝様式のファームハウスだ。
ここは夏場の水曜日にしかオープンしない(一部土曜日もオープン)。01年にコッツウォルズを訪ねた時も、02年サウス・ イングランドの時も、04年のコーンウォールの時も検討したが日程が合わなかった。4年越しに念願が叶ったのだ。
細い田舎道を辿って着いたパーキングは離れた位置にある。村というよりは集落といったほうが良い素朴な村唯一のお店 とみえるパブではティータイムを楽しむ人の姿が見える(写真下左)。
バック・ヤードのボーダーの立葵。かすかなクリーム色がモリス好みか? この東屋は元はハト小屋か?

Kelmscott Manor Kelmscott Manor Kelmscott Manor

館内はモリスの作品が飾られているらしいがGarden Onlyとする。
写真は左からBrewhouse(ビール醸造所?)、寄せ植えが溢れ出ている。ボーダー・ガーデンの自然な色合いに頷く。 果樹園からのお館、ライムストーンの蜂蜜色が何とも素敵だ。フロント・ガーデンのバラのスタンド仕立、 建物との調和が絶妙だ。玄関周りの植栽、つるバラの優しい色と裾を彩るリーフの色のハーモニーが堪らない。
ティールームの前の芝にはテーブルが幾つも置かれ、多くの人がティータイムを楽しんでいる。ギフトショップも大賑わいだ。 モリスのパターンのオンパレードだ。老母へのお土産(スカーフ)も見つかりやれやれだ。自宅用のトレーなど幾つかゲット、 これでお土産は完了。

Kelmscott Manor Kelmscott Manor Kelmscott Manor Kelmscott Manor Kelmscott Manor

Burford
Burfordは01年の旅では車上見学に留まったが、おしゃれな雰囲気を感じていた。今年は路肩のスペースを見つけ街を散策する。
先ずは最も気になっていた場所に行く。街の外れの中世の橋がそれだ。馬車が行き来していた頃のままなのだろう。 今はシグナルで交互通行になっている。蜂蜜色のライムストーンで出来たガッチリした橋だ。流れる水も綺麗で空と橋を 映している。
街のHigh Streetは橋の袂から南に伸び緩やかな登り坂だ。広い道路は街の開放感を醸し出すようだ。 各店先の花の飾りにはウットリさせられる。食料品店に入る。どこかのホームページで見た熊の容器に入った蜂蜜を発見。 思っていたほど可愛くないのでパスする。クラフト店では孫の喜びそうなものを見つけてしまう。もうお土産は完了。

Burford Burford Burford

The Merrymouth Inn
B&Bのお勧めはThe Merrymouth Innだ。 A424沿いに忽然と立つインだ。広いパーキングの横に思わぬガーデンがある。やっぱりイギリスだ。
お料理は美味しくいただいたが、盛り付けが今一でお見せするほどの写真ではなかったので、付け合せのみ載せる。 このボリュームにはいつもながら圧倒される。

The Merrymouth Inn The Merrymouth Inn The Merrymouth Inn The Merrymouth Inn

Bould Farm
B&Bに戻り荷物の整理をする。旅の資料など大方は処分する。何とか2つのスーツケースと手荷物4つくらいに収まりそうだ。 もちろん重量オーバーだろうが、何とかなるだろう。
窓からバック・ヤードが見える。広々とした芝にガーデン・テーブルが置かれている。リクライニング・チェアーの背を倒し、 空を見つめていると気球がフワリフワリと浮かんで来た。高所恐怖症の私だが、コッツウォルズの丘を上から眺められるなら、 乗ってみる勇気も湧くだろう。いつの間にかどこかに消えた。
雲がだんだん赤く染まり始めた。明日も晴れそうだ。この旅の最後の晩餐をこの庭でさせてもらうのも良いね。と意見一致。

Bould Farm Bould Farm Bould Farm Bould Farm

”Topic” 保存鉄道 Heritage Railway   Topic一覧はこちらへどうぞ
イギリスは鉄道発祥の国である。それに古いものを大切にする国民性が重なり、保存鉄道となる。その多くは蒸気機関車である。
UK Heritage Railwayによれば150を超える保存鉄道があり、 100以上が定期的に運行されているという。その総延長は384マイル(615km)になり279の駅がある。 これはロンドンの地下鉄より長く、ロンドン―グラスゴー間を超える距離だという。 そして、1,301の蒸気機関車と1,126のディーゼル機関車を所有している。
トータル1,100人の職員がいるが、何より素晴らしいことは、11,600人を越すボランティアの人たちがいることだ。 それはフルタイムに換算すると1,900人分にも匹敵するという。3分の2がボランティアに支えられていることになる。
私達の旅は花を求めてのガーデン巡りが主体であるが、最近は美しい自然やイギリス人の人情に触れることも大切にしている。 また、参画型・体験型の旅も楽しいものだ。保存鉄道は美しい自然の中を走るものが多く魅力的だが、 神風かっとび急ぎ旅との兼ね合いが難しいところでもある。
そんな中で私達が乗った保存鉄道を再掲してみた。(アニメの煙がヒツジになることにご注目!)

Heritage Railway Heritage Railway Heritage Railway
Bluebell Railway
イギリスの保存鉄道の草分けとして国際的に有名
たった十数キロメートル 3駅しかない鉄道だ
この日は残念ながら運行時間は終わっていた
写真はSheffield Park 駅 立派な駅舎だ
2002年6月10日 訪問
Paignton Dartmouth Steam Railway
Round Robinという周遊コースを楽しんだ
TotnesとDartmouth間をクルージング
DartmouthからKingswearまではフェリー
KingswearとPaignton間は蒸気機関車 バスでTotnesに戻る
2004年6月5日 乗車

Heritage Railway Heritage Railway Heritage Railway Heritage Railway
Llanberis Lake Railway
ゲージは約60センチ 極めて可愛い線路だ
左側にLlyn Padarnが満々の青い水を湛え
その先にスノードニアの山々がなだらかな 雄姿を見せる
SLは磨き上げられている 大切に保存されている様子が窺える
2005年6月23日 乗車
Snowdon Mountain Railway
スノードン登山電車 Rack and Pinion Railway(アプト式の一種)
1日目は悪天候のため途中でリターン 翌日再チャレンジする
2日目は快晴に恵まれ標高1,065メートルのSummit駅まで乗車
素晴らしいパノラマ "This Summit is Heaven of UK"
2005年6月22・23日 乗車

Heritage Railway Heritage Railway Heritage Railway Heritage Railway
Ravenglass and Eskdale Railway
ここまでのWrynose - Hardknott Passのドライブもスリル満点
可愛らしい蒸気機関車に牽かれた小さな客車に乗って
ヒツジや花を愛でながら美しい野山を駆け抜けるひと時は
童心に返りおとぎの世界に遊ぶ 4年ぶりに満喫
2001年6月28日・2005年6月29日 乗車
North Yorkshire Moors Railway
North Yorkshire Moorsの緑の中を30km
イギリス一の勾配を持つ鉄路だ 駅々には花が溢れている Goathland駅はハリー・ポッターに登場した駅として知られる
沿線のヒースが少し色付き始めた 8月末には赤紫に染まる
2005年7月12日 乗車


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