2005の旅 スコットランド編

花花

第16日 7月1日(金) 水色枠の写真はクリックすると拡大写真になります。
今日の行程   Melrose --- Cragside House & Garden --- Chillingham Castle --- Mellerstain House --- Dryburgh Abbey ---
            Scott's View --- Abbotsford House --- Priorwood Garden --- Melrose Abbey --- Melrose
今日の走行距離   240km   今日の万歩計   8,753歩

Fauhope House
スコットランド最初の朝は昨日の雨が嘘のような快晴だ。明るい出窓の際の席でフル・スコティッシュ・ブレックファスト。 ダイニングルームは青を基調としたシックでゴージャスな雰囲気だ。ガラスの置物が沢山飾られている。食器類も素敵だ。 フル・スコティッシュといっても、フル・イングリッシュ、フル・ウェリッシュとなんら変わりはないが、 新ジャガが付いていたのは珍しい。変わりなくおいしい。
出窓から見えた3段テラスの庭に出る。幅の広いテラスは見事な芝で覆われ、その縁に多彩な植栽とオブジェなどが配されている。 ハウスはユニークな形だ。壁を這うバラやアイビーが素晴らしい。
一番下のテラスにチョロチョロ動くのはウサギのようだ。芝が雨で濡れていて近づけない。 マイデジカメのズームでは捉えられない。残念だ。

Fauhope House Fauhope House Fauhope House Fauhope House Fauhope House

Leaderfoot Viaduct

Leaderfoot Viaduct Leaderfoot Viaduct

昨日Leaderfootの村でA68からB6360に下りたところで素晴らしい高架橋を発見、それが Leaderfoot Viaductだ。 今日はこのViaductからスタートだ。A68の下で車を止め撮影ポイントを探すと、古い石橋が現れた。絶好のポイントだ。 美しいViaductの写真が撮れた。この石橋Old Leaderfoot Bridgeは1780年にたてられたものだ。Viaductは1865年に建てられ、 1948年までCarlisleとEdinburghを結ぶRailwayの鉄道橋として使用されてきた。A68の近代的な橋は1973年に出来たものだ。 新旧3本のRiver Tweedを渡る橋が並んでいる。Old Bridgeを撮るポイントがなく未練を残してスタート。

Cragside House & Garden
実は国境を越えてイングランドに戻ってしまった。Northumberland National Parkの一角にあるナショナルトラストの素晴らしい House & Gardenを求めてである。A697を南下する。真っ直ぐでBlind Summitが度々登場するジェットコースターのような道だ。 時折ポツンポツンと小さな街が現れるが、人影もなくゴーストタウンのように見える。 それはフロントヤードがない家が並んでいるため、圧迫感を感じる所為かもしれない。 やはりイギリスの街並みの美しさはフロントヤードの緑と花に負うところが大なのだ。
しかし、道路の両脇は肥沃さを窺わせる緑が広がっている。麦畑が多いようだがヒツジの放牧場も所々に現れ、 カントリーサイドののどかな雰囲気が漂う。
1時間半のドライブでやって来たのは Cragside House & Gardenだ。 Armstrong卿の革命的なビクトリア朝ハウスは1880年代に温・冷水道、セントラルヒーティング、火災報知器、 電話が備え付けられ、中でも水力発電による照明は世界で最初であったという。例によってハウスはパス。
また、広大な敷地を持ちそこで働く人に時を告げる時計塔は遠い昔の建設だろうが斬新なデザインだ。 その敷地にはフットパスがめぐらされ、Estate Driveというドライブ・コースもある。 ガーデンの手入れはナショナルトラストだけにぬかりなく、気持ちが良い。

Cragside House Cragside House Cragside House Cragside House Cragside House

時計塔の横からガーデンに入場するとテラスの斜面に植え込みをしているガーデナーが2名。今年は”トラファルガー海戦200周年” に当たり、"Sea Britain2005"と銘打って全英で海や海軍にちなむ催しが開かれているらしい。その一環としてこのガーデンが 造られているとのこと。
妻の隣のガーデナーが自らデザインしたのだという。色の付いた砂地の床に、多肉植物の苗を根気良く植え込んで行く。 帆船・ドルフィン・シーガル・波など海をモチーフとしたデザインだ。見ているとお手伝いしたくなる。 手を休めて説明してくれた上、記念撮影にも応じてくれた。
ガーデンは春の花から夏の花への切り替え時で今一つ華やぎにかける。森の中のEstate Driveは湖あり、ヒースの丘あり、 ロッキーな崖ありのコースを制限測度15マイルでのんびり楽しむ。

Cragside House Cragside House Cragside House

Chillingham Castle
Chillingham CastleもNorthumberlandにあるお城だ。 思いがけぬスケールの城とガーデンが迎えてくれた。
城はその歴史を13世紀に遡るらしい。重厚な石造りの城だが、ここにも複数の幽霊の言い伝えがあるらしい。 そういうところは避けてガーデンオンリーとしよう(実は城のオープンは13時からでまだ開いていない。)。

Chillingham Castle Chillingham Castle Chillingham Castle

ガーデンはItalian GardenとWoodlandからなる。Italian Gardenはヘッジとトピアリーのフォーマルガーデンと、 北イングランド最長といわれるロング・ボーダーからなる。
フォーマルガーデンは芝生・ヘッジ・トピアリーの緑の色も多彩に美しいフォルムを見せる。コンテナやオブジェも重厚感を増す。 様々なバラがふんだんに植え込まれている。
ロング・ボーダーは見るからに重厚な(15フィートというから4.5mの厚み)古代からの壁に沿って延々と伸びる。 植栽が順次変化して楽しませてくれる。中央付近の赤いバラがインパクトを与える。Woodlandは時間が押しておりパス。

Chillingham Castle <Chillingham Castle Chillingham Castle

Scottish Borders
NorthumberlandからScottish Bordersに戻る。夏らしい青空に白い雲が浮かび、日向は暑いほどの天気だ。 A6089沿いでのScottish Bordersの雄大な眺望をパノラマ写真にしてみた。お楽しみいただけるだろう。

Scottish BorderScottish BorderScottish Border

Mellerstain House
Scottish Bordersに戻り最初の訪問地はMellerstain Houseだ。 18世紀に建築されたジョージ王朝風という荘厳なお館の南面に素晴らしいガーデンが広がる。イタリアン・テラスガーデンだ。 色鮮やかなフォーマルガーデンの先に緑の広場が広がり、その先に湖が横たわる。その先にはBorderのなだらかな丘陵が広がり、 青い空へと繋がる。目の覚めるような絶景だ。このガーデンにも100年の歴史があるという。 お館の壁を這うバラも良く管理されている。

Mellerstain House Mellerstain House Mellerstain House Mellerstain House Mellerstain House

テラスを下りるとその壁に沿いラベンダーのボーダーが連なる。明るい雰囲気のガーデンだ。
お館の北側の森にOld Thatched Cottageがある。良い雰囲気の茅葺のコテージだ。庭は小ぢんまりだが夏の花が伸び伸びと 育っている。あと2週もすれば揃って開花を迎えるだろう。青いケシは終わりに近いが楽しめた。

Mellerstain House Mellerstain House Mellerstain House Mellerstain House Mellerstain House

Smailholm Tower

Smailholm Tower

Dryburgh Abbeyに向かうB6404から丘の上に見える奇妙な建物が Smailholm Towerだ。 15世紀のtower house(城館)であるという。堅牢な石の建造物から防衛基地のように思われる。
Borderの地図を見ると、多くの城のマークが見受けられるし、この近くには戦勝記念の Wallace Monument も見られる。紛れもなくイングランドとスコットランドの戦いの歴史の遺産だ。
そう思うとこの明るい空にもかげりを感じてしまう。

Dryburgh Abbey
Dryburgh Abbey の歴史は1150年に遡るらしい。14世紀に再建されたと言う建物も、イングランドの攻撃により破壊され廃墟となっているが、 残された一つひとつが絵になる。明るい陽射しを受け、緑の芝生の中に珊瑚色の廃墟が美しく輝いて見える。 先ほどのブルーな気分も晴れてきた。
Scottish Borderは高名な詩人・小説家のSir Walter Scottゆかりの地である。スコットに関連した場所が幾つもある。 ここDryburgh Abbeyの北翼廊(写真中)にはスコットが埋葬されている。前出のSmailholm Towerも作品に登場するという。

Dryburgh Abbey Dryburgh Abbey Dryburgh Abbey Dryburgh Abbey Dryburgh Abbey

入場する時賑やかなバグパイプの演奏を先頭に男性はキルトの正装、女性は華やかに着飾った一群と擦れ違った。 どうやら結婚式が行われたようだ。新郎新婦に一言祝福をと探してみると、記念写真の撮影中だ。参列者のカップルに お願いすると快くポーズを取ってくれた。次に撮影の合い間に新郎新婦にもお願いしたところ、こちらも笑顔で応えてくれた。 可愛い花嫁さんだ。末永くと祝福する。挙式の終わったばかりのチャペルは小さくて簡素で厳粛な気が漂っている。 バラ窓から覗く青空も新郎新婦を祝福しているようだ。

Dryburgh Abbey Dryburgh Abbey Dryburgh Abbey Dryburgh Abbey Dryburgh Abbey

Scott's View

Scott's View

Sir Walter Scottゆかりの地 Scott's Viewに来た。 スコットは生前ここからの眺望が大層お気に入りで、執筆に疲れると馬を駆ってここにやって来たという。 没後、Dryburgh Abbeyに埋葬に向かうため葬列がここを通った時、彼の愛馬がここで足を止めたとのエピソードがある。
Tweed川を挟みEildon Hills の3つのなだらかな頂までのパノラマはため息を吐く美しさだ。このEildon Hillsにはアーサー伝説もあるという。豊かだ。

Abbotsford House
またしてもSir Walter Scottゆかりの地だ。 Abbotsford Houseはスコットが晩年をすごしたお館だ。 Dryburgh Abbeyと同じような珊瑚色の立派なお館には(写真中)スコットゆかりの品々が並んでいるが、足早にガーデンに出る。 花の数は多くないがバラが丁度見頃だ。
Walled Gardenの真ん中にかなり年代物のオブジェが置かれている。お館の屋根の上には孔雀の高貴な姿が見られる。

Abbotsford House Abbotsford House Abbotsford House Abbotsford House Abbotsford House

Melrose Abbey
Priorwood Garden & Dried Flower Shop のクローズドにぎりぎり間に合って入場。しかし、見るべき花が少ない。それもそのはずDried Flowerに適した花を専門に 育てているのだ。果樹園のりんごの木も古いものらしいが美しいものではない。早々に退出し、隣の Melrose Abbeyに移る。
ここもDryburgh AbbeyやAbbotsford Houseと同じ美しい珊瑚色の石で造られている。入場しなくても外から充分その姿を眺められる。 バラ窓のデザインが特徴的だ。

Melrose Abbey Melrose Abbey Melrose Abbey

Melrose
今日はこの旅の丁度中間の日だ。毎日楽しく元気にやっており疲れはないように思えるが、さすがに今朝の目覚めは遅かった。 自重して今日は早目に切り上げることにした。17時15分だ。
先日Settleの街の郵便局で購入した郵便小包用のダンボールが使い勝手がよかったので、Melroseの郵便局でもう 1箱購入しようとしたところ、在庫がないと言い、スーパーマーケットに行けばあるだろうと場所を教えてくれる。 郵便局になくて何故スーパーにあるのか不思議に思ったが、教えられたスーパーに行って聞いたところ、 「そこにあるダンボールをお持ちなさい。」と言う。何のことはない日本でやっていることと同じだ。ありがたく頂戴し、 荷造り用の紐とガムテープも購入する。ダンボールを小脇に抱え、街の散策だ。どこにも花が飾ってあり気持ちが良い。
昨夜のレストランMarmions Brasserieに行ったらディナーは18時30分オープンからだと言う。 それでは先ほど通ったHigh StreetのGeorge & Abbotsford Hotelが良さそうだと目星を付け行ってみる。

Melrose Melrose Melrose

George & Abbotsford Hotel
このホテルもAbbotsfordと称するのだから スコットと関連があるようだ。今日はスコットから逃れられないようだ。
レストランは早い時間にもかかわらず大混雑だ。流行っているイコールおいしいだろうから、辛抱して待つ。 オーダーは若干被ったようだがおいしく完食。さすがにデザートは入らない。
Fauhope Houseに戻りサービスのシェリー酒と雑誌を部屋に持ち込ませていただき、ゆっくり寛ぐ。 最後はスコットならぬスコッチで締めくくる。

Abbotsford Hotel Abbotsford Hotel Abbotsford Hotel Abbotsford Hotel Abbotsford Hotel

”Topic” 特集 ”橋” 鉄橋編   Topic一覧はこちらへどうぞ
橋で連想する言葉は”懸け橋”、”橋渡し”、”橋頭堡”などだ。良い言葉だと思う。こういう言葉の印象も橋好きの一因だ。
特集”橋” 第3弾をお届けする。今回は近代的な大きな橋、鉄橋だ。鉄橋といえば鉄道橋を思い起こすが、 ここでは単に石橋ではない橋として扱う。
河口や湾を渡る大きな橋はその長さや立派な構造が気を惹く。そして吊り橋にしろアーチ橋にしろ、その曲線の美しさに 心が惹かれる。
しかし、ドライブの途中でそれを撮影しようとすると、小さな石橋より更に難しいことだ。その撮影ポイントは多くないからだ。 車内から撮ったものはアングルが画一的で魅力に欠ける嫌いがある。
一方、鉄道の跨線橋も美しい。今回は3枚しかないがご覧いただきたい。
コメントは @ 橋名、 A 建設年 タイプ、 B長さ 高さ、 C 道路名 一言、 D川名、 E訪問日 の順だ。

Bridge Bridge Bridge
Severn Bridge
1966年建設 Suspension bridge
長さ 1,643m 高さ(塔) 136m
M48 2つの川を跨ぐ 有料
Crosses : River Severn , River Wye
6月17日
Chepstow Bridge
1816年建設 Arch bridge
長さ 98m 高さ 136m
Unclassified Road スナップに偶然
Crosses : River Wye
6月17日
Menai Bridge
1826年建設 Chain suspension bridge
長さ 521m 高さ(塔) 30m
A5 曲線が美しい
Crosses : Menai Straits
6月21日


Bridge Bridge Bridge
Conwy Suspension Bridge
1826年建設 Chain Suspension bridge
長さ 100m 高さ 情報なし
National Trust 鉄道橋・道路橋と3並列
Crosses : River Conwy
6月21日
Connel Bridge
1903年建設 Cantilever bridge
長さ 167m 高さ 38m
A828 元は鉄道橋 交互通行の道路橋
Crosses : Loch Etive
7月3日
Skye Bridge
1995年建設 Cantilever bridge
長さ 570m 高さ 不明
A87 04年12月から無料化
Crosses : Loch Alsh
7月6日


Bridge Bridge Bridge
Kessock Bridge
1982年建設 Cable-stayed bridge
長さ 1,056m 高さ 情報なし
A9 車線も多く通行量も多い
Crosses : Moray Firth
7月7日
Forth Road Bridge
1964年建設 Suspension bridge
長さ 2,517m 高さ(塔) 150m
M90 北進のみ有料 Rail Bridgeも並行
Crosses : Firth of Forth
7月9日
Marlow Bridge
1832年建設 Chain suspension bridge
長さ 72m 高さ 不明
Unclassified Road 重量制限あり
Crosses : Thames River
7月15日


跨線橋編
コメントは @ 駅名、 A路線名、 B一言、 C 訪問日 の順だ。

Bridge Bridge Bridge
Settle Station
Settle - Carlisle Railway
Station of the Year 2001 素敵な色だ
6月28日
Lochawe Station
Glasgow-Oban West Highland Line
Kilchurn CastleのFerry乗り場隣
7月3日
Pickering Station
North Yorkshire Moors Railway
直線と曲線の組み合わせの妙 色も良い
7月12日


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