2001の旅 コッツウォルズ・湖水地方 その4

花花

第3日 6月23日(土)  水色枠の写真はクリックすると拡大写真になります。
今日の行程   Bibury --- Lacock --- Barnsley House Garden --- Bibury --- Sudeley Castle & Garden --- Chipping Campden
Kiftsgate Court Garden --- Hidcote Manor Garden --- Dover's Hill --- Broadway Tower --- Broadway

今朝も遠足の朝だ。早くから目が覚めた。アーリー・モーニング・ティーをしながら思いついた。
この旅では南の外れにあるため、スケジュールから外していた「 Lacock 」を訪ねてみようと。
Bibury から約50km、2時間あれば往復できる。即行動、6時スタート。
早朝の静けさの中、古い街が佇んでいた。くすんでいるのでもなく、かび臭いのでもない
古いもののホッとする色と香りがする。映画のセットのようだが、この街で普通に人が生活しているのだ。
壁一杯にバラを這わせた民家が印象に残る。30分程散策を楽しみ帰路に。
おっと、ガソリンメーターが E を指している。
普段は車に乗らないので気付くのが遅れた。こんな早朝にオープンしているスタンドがあるだろうか?
冷や冷やしながら進むと、幸運にも M 4のジャンクション付近にペトロール・ステーションを発見。
セルフサービスでのガソリン補給初体験。このシステムも合理的と感心する。
無事8時の朝食に間に合う。立派な体躯を皮のつなぎに包んだカップルに一瞬たじろいだが、挨拶すれば気の良い夫婦だった。
そういえば大きなバイクが駐車場にあった。 (壁一杯のバラの写真は Here and There から拝借しました。)

Lacock Lacock

バイブリーのお店はまだ開いていない。先に「 Barnsley House Garden 」を訪れよう。
Barnsley はコッツウォルズで最も有名なガーデンだろう。名声に相応しい手入れの行き届いた美しい庭だ。
計算されつくしたボーダーガーデンが建物と調和し素晴らしい。夢のあるポタジェが楽しい。
有名なキングサリは残念ながら終わってしまったが両脇のアンスリウムは満開だ。
神殿風東屋とウォーターガーデンも写真で見たとおり、早速記念撮影だ。
この庭の主ローズマリー・ヴェアリー夫人はチャールズ皇太子の園芸の先生を務めるなど世界的に知られた
ガーデンデザイナーなのだが、2002年にご逝去されたらしい。そして、その庭はホテル会社に渡り
現在では年数回のチャリティーオープンの時にしか見られないとの情報だ。
キングサリの時期にもう一度と思っていたが残念なことだ。

ウイリアム・モーリスが世界でいちばん美しい村と称えた村バイブリーに戻ってショッピングだ。
昨日の散策の時ギャラリーのウインドーに気になる絵を見つけた。アーリントン・ローを描いた絵だ。
店内のほかの絵も色々見せてもらったが、やはりファースト・インプレッションの絵に決定。
「イギリスで買ったお気に入り= Book & Picture 」もご覧ください。
写真下左は1999年訪問時のアーリントン・ロー、右は購入した絵のアーリントン・ロー。

Arligton Row Picture

次に目指したのは「 Sudeley Castle & Garden 」だ。
お城への入り口の村 Winchcombe も古い建物の残る美しい村だ。その一角に花で飾られた家々を発見。
路肩に駐車し見学させてもらう。手入れをしているおばちゃんに声を掛けた。
ガーデン・コンテストの審査日が近々に迫っているらしい。入って見て行けと言うが車が気になるので庭先で失礼する。
さあイギリスの Castleは Windsor 以来だ。しかし、少し趣が違うようだ。
Windsor の印象は石の城だが、ここは緑の城の趣だ。
ここで問題発生。デジカメのバッテリーが上がってしまったようだ。昨夜一晩充電したはずだが何の間違いか?
売店でコダックのレンズ付きカメラを発見。その写真がここで役立つとは、何が幸いするやら…。

ご覧のごとくお城の周りは緑・緑だ。フォーマルガーデンには芍薬・アンスリウム・バラ・アザミ・ラベンダーが溢れそうだ。
ノットガーデンは噴水や池を取り込んでいる。初めて見るものだ。

Sudeley Castle Sudeley Castle Sudeley Castle

トピアリーも色・形・大きさ・木の種類が様々だ。ドレス姿の女性のトピアリーが愉快だ。

Sudeley Castle Sudeley Castle Sudeley Castle

ウォールガーデンのボーダーの植栽も見事であり、噴水のあるバラ園がまた素敵だ。
スタンダード仕立てのバラの大きさも長い歳月を感じさせる。

Sudeley Castle Sudeley Castle Sudeley Castle

次の訪問地は Chipping Campden だ。マーケット・ホールの近くに駐車。
何はおいても thatched roof の美しい街並みをを訪れる。
マーケット・ホールから B4081を500mほど南に下った辺りだ。
知る限りではコッツウォルズで住むとしたら、迷わずここを選ぶ。
緩やかにカーブを描く坂道の両側にゆったりとした佇まいの藁葺き屋根のお屋敷や蜂蜜色の石のお館。
どちらもフロントヤードの花々が溢れんばかりに咲き乱れている。手入れも完璧だ。美しい。おとぎの国のようだ。
300メートル余りの街並みだが2往復する。見れば新しい発見がある。あそこにあんな花が!ここには素敵なオブジェが!
私達にとって憧れの理想の庭だ。参考になると言うより、肥やしとなると言うほうが当たっているかもしれない。

Chipping Campden Chipping Campden

多くの観光客に覗かれ、さぞかしご迷惑だろうに住民はとても親切だ。一部のサイトに住民に嫌な顔をされたと記載されていた。
エヴァーグリーンの路肩に駐車したり、団体で大きな声を出したりすれば叱られて当然。マナーを守りたい。
先ほど写真を撮らせていただいた家でペンキ塗りをしていた青年に声を掛けた。庭の美しさを称え、見せていただいた礼を言うと、
手を休め通りまで出てきて話をしてくれる。「ガーデンは父親の仕事で、僕はペンキ塗りのお手伝いをさせられている。」と屈託無く笑う。

Chipping Campden Chipping Campden

「Chipping Campden 」に戻り街の散策。やはりマーケット・ホールが目を引く(写真下左)。
アンティーク・ショップなどを覗いた後アフターヌーン・ティーをと思い、有名な Cotswold House Hotel をおとずれたが、
3時30分からだということで、向かいのケーキ・ショップでおいしそうなケーキ4つをミルクティーで楽しむ。

Chipping Campden Chipping Campden

次はお楽しみのガーデンが2つ。先ずは「 Kiftsgate Court Garden 」だ。
イギリスで最も背が高いといわれる蔓バラがあり、その名を Kiftsgate と言うらしい。残念ながら時期がずれたようだ。
テラスの前に Squares Garden がある(写真下左2枚)。ヘッジで囲われた4つの Squares に植栽された花は数えきれない。
その先は急な斜面だ。バンクを下ると途中にサマー・ハウス(東屋)があり、ブランコ・シートがロマンティックだ(写真下右から2枚目)。
バンクの斜面にも様々な植栽が施されている。下りきったところが Lower Garden だ。その先はどこまでも続く牧草地だ。
崖下で工事をしていたが、現在は Swimming Pool が完成しているようだ。

Kiftsgate Court Kiftsgate Court Kiftsgate Court Kiftsgate Court

急斜面を息を切らして登りテラスで一休み(写真下左)の後、モダンな Water Garden を巡る(写真下左から2枚目)。
続いて Rose border (写真右2枚)。有名な椅子で天邪鬼なポーズ。この白バラも見事な大きさ・色合いだ。

Kiftsgate Court Kiftsgate Court Kiftsgate Court Kiftsgate Court

2つ目は「 Hidcote Manor Garden 」だ。ナショナル・トラスト管理だ。コッツウォルズにも湖水地方にも多くのプロパティーがある。
この際、会員になった方が得策と思い問い合わせたところ大歓迎だ。
奥のテーブルに案内され手続きをする。ボランティアであろうが気持ちの良い対応だ。

ここは28のそれぞれに趣きの異なるガーデンが配置されている。 Garden Map を購入して入場。
早速に妻の大好きなフクシアの出迎えだ(写真下左)。柘植あるいは一位のトピアリーやヘッジも効果的なホワイト・ガーデン(写真下中)。
The Stilt Garden と名付けられたシデの木を刈り込んだ不思議な空間に遭遇する(写真下右)。楽しい庭だ。

Hidcote Manor Hidcote Manor Hidcote Manor

この青いベンチは前の Kiftsgate Court 同様特徴的だ(写真下左)。
The Pillar Garden にはご覧のトピアリーの柱が何十本も並んでいる(写真下中)。
Mrs Winthrop’s Garden はライムグリーン・ダークブルー・パープル・シルバーの葉色を背景に
黄色の花のコントラストがとても印象的だ(写真下右)。ユッカのコンテナも数多く配されている。

Hidcote Manor Hidcote Manor Hidcote Manor

ガイドブックでお馴染みの小鳥のトピアリーだ。 Fuchsia Garden と Bathing Pool Garden の間にある(写真下左)。
手入れの良さはさすがナショナル・トラストだ。そして Bathing Pool Garden の先の家の形のトピアリーだ(写真下中)。
果樹園の下草の中に小さな白い花が沢山咲いている。思わず目線を下げて眺める。ついでに一眠りしたい気持ちだ(写真下右)。

Hidcote Manor Hidcote Manor Hidcote Manor

写真下左は Red Boorders だったろうか? 写真下中は Stream Garden か? 判然としないが、次々とコーナーが展開する。
それにつけてもプランツの種類の豊富さには驚くばかりだ。私のガーデン検索の「ガイドサイト」の評価で9星満点中8星のことだけはある。
写真下右が The Long Walk だ。これもガイドブックでお馴染みだが、エヴァーグリーンの芝の弾力、
目に優しい緑の生垣と青い空、静寂の中、何とも心地良いウォーキングを楽しむ。
Long Walk の終点からはコッツウォルズのなだらかな丘陵が拡がる。

Hidcote Manor Hidcote Manor Hidcote Manor

既に6時20分だ。帰路 Dover’s Hill と「 Broadway Tower 」を駆け足見学。どちらも View Point として地図に記されている。
Dover’s Hill では羊がのんびり草を食んでいた(写真下左)。 Broadway Tower はもう閉鎖されていた。

Dover’s Hill Broadway Tower

今日から2日の宿は Mill Hay Country House だ。 Country House と言うだけに立派なお屋敷だ。
出迎えのホストマザーも上品な感じだ。案内された部屋は大きなバルコニーのある部屋だ。荷物を解き、一休みして夕食に出る。
ブロードウェイの交差点にある Swan Inn に入った。大混雑していたが空席を見つけ座る。
待てど暮らせどオーダーを取りに来ない。隣の客が盛んにこちらを気にしている様子だったが、見かねて教えてくれた。
「そこの黒板のメニューから選んで、向こうのカウンターでオーダーするんだよ。」「 Oh! I see. Thank you」
何だパブと一緒なんだ。何とかフィッシュ&チップスとソーセージ&チップスそしてワインにありつく。
食事が終わったのは10時を廻っていた。長い1日だった。充実感に包まれ爆睡。


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