2002の旅 サウス・サウスイースト その9

花花

第8日 6月13日(木) 水色枠の写真はクリックすると拡大写真になります。
今日の行程  Hawkhurst --- Leeds Castle --- Chilham --- Canterbury --- Dover --- Hawkhurst

心地良い目覚めだ。空はどんよりと曇っているが、雨の心配はなさそうだ。今日はドーバーを訪ねる。降らないでほしい。
Southgate−Little の客室は素晴らしい。壁紙・カーテン・照明カバーは深紅で統一され、柱・ドアー・窓枠・ 天井は真っ白にペイントされそのコントラストは新鮮だ。そして、 Four − poster Bed のカバー・カーテンは ゴールドだ。古いが良く手入れされており、重厚感溢れる部屋だ。一方外観は切妻の白い装飾と白い窓枠が壁を覆うアイビーと 調和し可愛い雰囲気だ。窓からの眺めは緑の牧草地に羊がポツリポツリ、正に牧歌的である。

Southgate−Little Southgate−Little Southgate−Little Southgate−Little Southgate−Little

「 Leeds Castle 」は「 The Loveliest Castle in The World 」とも「貴婦人の城」とも謳われる城だ。が、ご覧いただくように、城の写真より花や 鳥の写真の方が圧倒的に多い。ウェブサイトのタイトル通り「花」が主役のサイトです。悪しからず。
パーキングからお城までは Woodland のような森と水路に囲まれた通路をかなり歩く。この間つつじの花や緑の柳などが 目を楽しませてくれるし、鳥の姿が目に付く。大きくて気品ある水鳥(写真下左)、尾を広げた孔雀、白い孔雀もいた。珍しい。 かなり歩いた末、ようやくお城が見えてきた。お堀にいた黒鳥は城のシンボルだそうだ(写真下右)。

Leeds Castle Leeds Castle Leeds Castle Leeds Castle Leeds Castle

Leeds Castle Leeds Castle Leeds Castle

左の橋を渡ればお城だが、ガーデン優先で右に進む。先ずは The Culpeper Garden というコテージ・ガーデン がある。レンガの壁と、綺麗に刈り込まれた低いヘッジで囲まれた沢山のベッドに、色とりどりに植栽された草花は香りもまた とりどりだ。幾つのベッドがあるのだろう、次から次に驚きの色と香りに出会う。この立体感・ボリューム感に圧倒される。
花が目と鼻を楽しませてくれるなら、鳥の鳴き声が耳を楽しませてくれる。隣には Aviary & Waterfowl があり、 珍しい鳥も多いらしい。ここは花優先でパス。

Leeds Castle Leeds Castle Leeds Castle Leeds Castle Leeds Castle

The Culpeper Garden から1段下、湖との間にもう1つガーデンが広がる。 The Lady Baillie Garden と言う。写真下左の手前の階段を湖のの方に降りていくと、長いテラス・ガーデンが湖に沿って続く。レンガの 塀を飾る蔓性植物、裾を飾る草花たち、そして、ここでは湖を渡ってくる爽やかな風が肌を楽しませてくれる。
この先では迷路・洞窟や温室なども楽しめるようだがパスとする。なんせ神風カットビ急ぎ旅なのだから。

Leeds Castle Leeds Castle Leeds Castle

それでもお城も拝見しなければ、 The Loveliest に失礼だろう。橋を渡り湖の中の島に渡る。お城はそこにあるのだ。 入り口には犬の首輪のミュージアムがあった。好奇心はくすぐられるが…。9世紀に木造で建てられ、12世紀に石の城の建て 替えられたという歴史ある城なのだが、城内は撮影禁止。旧城と新城を結ぶアーチ橋の下を黒鳥が泳ぐ素晴らしい場面に出会った。 城内は撮影禁止でもここは室外、撮影OKだ。慌ててケースからカメラを出した時には黒鳥は足元で餌をねだっていた (写真上段で紹介)。黒鳥は居なくても絵になる(写真下中)。城の対岸にはゴルフ場も併設されているらしい(写真下左)。 また、城の前にはクリケットの出来る広場が広がっていた(写真下右)。全てが桁外れだ。

Leeds Castle Leeds Castle Leeds Castle

Chilham Chilham Chilham

「 Chilham 」というロンドン南東部の村にやって 来た。 Canterbury の直ぐ近くだ。村に入ると30台くらい駐車出来そうなマーケットクロスがあった。周囲を 可愛い家が囲んでいる。みやげ物店やティールームもあるが大方は民家である。それぞれに花を飾ってある (写真上左、下左・中)。美しい広場だ。日本に電話を入れようと、公衆電話の場所を聞くと少し離れた場所を示された。 言われるとおり歩いてみると変わったものを発見。木の枝を横に伸ばし柵のようにしてある(写真上右)。 新芽が萌え出したところだ。何の木なのか気になる木だ(コマーシャル・ソング?)。旅の順調を伝えマーケットクロスに 戻ると、日本人らしき女性が一人カメラを構えている。話しかけてみると語学留学中とか、教会をバックにシャッターを押して 欲しいとのこと、お安い御用。それにしても恐ろしく古い教会だ(写真上中)。お城があるはずと探したが、今は非公開とのこと。 残念だ。城壁の上にリスがいた(写真下右)。塀の反対側は小学校だ。校庭で子供たちが元気に遊んでいる。声を掛けると 大勢寄って来た。先生もニコリと笑顔を送ってくれた。

Chilham Chilham Chilham

「 Canterbury 」は英国国教会の総本山で 「大聖堂」がある。カンタベリー物語でも有名だ。 宗教的興味も文学的興味もないのだけれど、ここまで来たのだから寄らない手はない。要するに唯の観光だ。
大きな街だけに見つけた駐車場は、立体駐車場だ。3階に駐めたが料金の支払い方が分からない。高校生らしき男の子4人組が 通りかかったので聞いたところ、駐車スペース番号を推さなければならないようだ。日本のコイン駐車場では経験するが イギリスでは初めてだ。スペース番号を一緒に確認に行ってくれたりして親切に教えてくれた。一見怖そうに見える青年たちも 本当に親切だ。ありがとう。
街はすごい人出だ。空港以来の人込みが懐かしくさえ感じる。やっぱり日本人か。おしゃれな雰囲気のイタリアン・カフェーで コーヒー・ブレイク。コーヒーは機内以来だ。愉快な看板を見つけた(写真下左)。何の店だったか帰国後ウェブで検索したら、 メキシコ料理と判明した。この家の傾きようはどうしたことか(写真下右)。ギャラリーのようだ。傾いたのではなく、その様に 設計したもののようだ。ローラ・アシュレイの店で幾つかショッピング。

Canterbury Canterbury Canterbury

大聖堂へはクライスト・チャーチ・ゲイトから入る(写真下左)。6世紀からの歴史を持つゴシック様式の大聖堂の尖塔は空に 向かって伸び、威容を誇る(写真下右)。裏通りから全容が写せた(写真下中)。さすがの大きさだ。

Canterbury Canterbury Canterbury

Dover Dover Dover

Dover に来た。駐車場探しに手間取るが、迷ったが幸い、 Western Docks Ferry Tarminal の 直ぐ近くに空きを見つけた。フェリー・ターミナルの横の Pier の先端まで行けた。
ドーヴァー海峡だ。ドーヴァーの響きにはくすぐられるものがある。ロマンだろうか郷愁だろうか懐き続けて来た。その Dover に今、立てた。感慨である。胸に迫るものがある。無口になってしまう。しばし立ち尽くした。
ホワイト・クリフが見える(写真上右、下中)。反対側にはシェイクスピア・クリフも見える。共に白い岩肌が夕日に光っている。 丘の上にはドーヴァー城が威容を見せている。この要衝の地で数々の戦いをくぐり抜けてきた城だ(写真上中)。
港にはひっきりなしにフェリーやフォーバー・クラフトが行き来する(写真下左2枚)。大きな客船も係留されていた(写真上左)。 埠頭には人影も少ない。太い腕に刺青をしたセーラーに出会ったり、ハンチングの怪しい男二人連れにであったり少々怖い。 カモメだけは友好的だ。

Dover Dover Dover Dover Dover

今夜はこの旅最後のディナーとなる。スーザンにレストランを予約してもらっている。取って置きのレストランと紹介されたのが The Curlew だ。車で15分ほど走る。野原の中の一軒家だ。広い駐車場に停め店に向かうと、マスターらしき人が 出てきて、帰りには暗くなるからこちらに停めた方が良いよと空きスペースを示してくれた。「スーザンの紹介のイーチダだね、 さあこちらへどうぞ」と通された場所はバーではないか。ちょっと不安に思ったが、ここで食前酒をいただきながらオーダー を決めるらしい。オーダーして程なく席の準備が出来たと案内される。広くはないがなかなか雰囲気の良いレストランだ。 バーもレストランも満席だ。きっと美味しいに違いない。期待感が膨らむ。出された料理は全て期待以上だ。盛り付けが良い。 まるでフレンチだ。料金もリーズナブルでここに来るために、何時かもう一度 Southgate−Little に泊まろう などと、スーザンが聞いたら悲しみそうな話になった。ご馳走様、また何時か来ます。

The Curlew The Curlew The Curlew

Southgate−Little に戻ると今夜もスーザンが出迎えてくれた。美味しい店の紹介を感謝する。平日はロンドンの 大学寮にいるというお嬢さんも週末で戻っており話しこむ。私のデジカメを見て「こんなのが欲しいかったの、ママ買って」と おねだりしている。値段まで聞いて、日本は安いと羨ましがっていた。旦那は今日もまだ帰っていない。どこでも宮仕えは辛い。
明日はこの街でショッピングを楽しみたいと話すと「この街はだめ、私の大好きなおしゃれな街を紹介するわ」と言うことに なった。明日の朝までに地図を用意してくれるそうだ。お喋り好きな母娘と妻に付き合っていれない、と言うより英語が 通じない、そろそろ勘弁してよ。

Southgate−Little Southgate−Little Southgate−Little

今日の旅も思いっきり楽しんだ。時間があれば、まだ2つもガーデン情報を持っていたのだが、一つ一つの訪問地で充実した 時間を過ごしたのだから満足だ。寝酒用に成田空港で買ってきたバランタインが多めに残っていた。アイスをもらって一人、 旅の無事を祝福しカンパイする。至福の時間だ。荷造りは明日の朝にしよう。  【T】

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