2008の旅 ブルーベルを訪ねて 〜サウスイースト・イーストアングリア〜

花花

第1日 4月20日(日) 水色枠の写真はクリックすると拡大写真になります。
今日の行程       TOKYO 12:00 ----- LONDON 16:35 (JAL 401) Heathrow --- Birchley House
今日の走行距離     138km
今日の万歩計      7,500歩

ナリタ5番街

ブルーベルを訪ねる旅
”ブルーベルを訪ねる旅”の最適期はゴールデンウィークだ。
この期間を避けるとなると、前か? 後か? そこが思案のしどころだ。地球温暖化をかんがみ”前”と決めた。
この花と決めての花旅は当たれば良いが外れたら悲惨だ。あれこれ開花情報を探っては一喜一憂の日々だった。
友達のベニシジミさんがご自分が利用しているイギリスの アンティークショップ に問い合わせてくれた結果は”今年の開花は早い”だった。(このサイトの”英国アンティーク情報一覧”からは アンティークな村の情報などでお世話になっていた。奇遇なことだ。)
この旅のブルーベルウッドの最大のニュースソースである The Woodland Trust の情報でも早い開花だったが、4月になって足踏み状態が続き気を揉まされる。

陽だまり遠征から帰って中5日、作成しっぱなしのルートプランのシミュレーションに追われる。 幾つかのオプションも作成し、後はお天気次第だ。
マイガーデンの手入れにも追われる。出発前日には開花している花は全て摘んだ。花殻が花を傷めるし、 例年帰国後この処理に苦労しているからだ。さすがにスイートアリッサムは摘めなかったが、バコパやビオラなども丁寧に摘んだ。

Three Chimneys

前夜降っていた雨も朝には上がり、スーツケースを押して駅まで歩く。新宿駅で成田エクスプレス7号に乗り換えるのだが、 ホームが昨年までと変わって随分歩かされる。その上、早朝だけに売店は閉まっている。発車まで10分足らず、 急ぎ朝ごはんの調達に走る。予定のコンコースのコーヒー屋は遠すぎる。途中の売店のサンドウィッチと缶コーヒーで済ます。
第2空港ビル到着。改札を出たところの自動チェックイン機でチェックイン。行列が出来ているのに、 若者3人組がノロノロと手続きをしている。他の3台の機械は2、3回転しているのに自分達が見えていないようだ。 これから海外ということで、ハイになっているのは分かるが高笑いが耳につく。
スーツケースを預け、いつもの銀行へ両替に行くとお休みだ。今日は日曜日ではあるが、空港の銀行も休みとは。 別の銀行で両替する。このところ円高が続いており旅行者の身には助かる。1ポンド=215円だ。(昨年はなんと256円だった)
携帯電話のレンタルも昨年同様だから手続きは早い。毎年”ミニマム通話料”という基本料金の範囲に納まってしまう程度の 利用だが、2人だけの個人旅行で日本の家族やB&Bのホストと何時でも繋がっていると思うと心強い。
今年はB&Bへのお土産を用意する時間がなかったので、売店で風呂敷を購入する。図柄はやっぱり花柄だろう。
リタイア後、腕時計の電池が切れてからは時計を着けない習慣だ。毎日が日曜日だから携帯の時計で十分事足りるからだ。 しかし、国内の携帯は置いて行くとなると何で時間を知るかだ。腕時計の電池を変えるのも手だが 紛失して以来そのままになっている万歩計(時計付き)を購入すれば一石二鳥だ。と昨夜思いついた。 売店を捜し求め何とか手に入れた。

Three Chimneys

これで国内での用事は済んだ。出国ゲートは格段に厳しさを増しているようだ。私はスムーズに通れたが、妻が引っ掛かった。 「バッグに液体あるいはゲル状のものが入っているか。」との質問だ。化粧ポーチを出すと内容をチェックし、 液体とゲル状のものを探し出し、「100cc以下のものは透明のビニール袋に入れなさい。 この100cc以上の洗顔ムースは機内持ち込みは出来ません。」との宣告だ。素直に従い日本に暫しの別れだ。

昨年驚かされたナリタ5番街は閑散としている。没収された洗顔ムースと私のナイトキャップのバレンタイン17年を求め、 早々に”CAFE & BAR AVION”に陣取る。”旅の安全祈願”の開始だ。”旅は非日常”だ。午前からこんなことも許されよう。
フライト中は4時間ほどぐっすり眠り、後はオーディオ三昧で明け暮れる。機内は空席がかなり目立つ状況だ。 ゴールデンウィーク前の閑散期なのだろう。平穏なフライトで無事ヒースロー空港に到着。
いつもはうんざりさせられる入国手続きの行列も3分の1程度だ。今年は係員もてきぱきしている。スムーズに通過。 乗客が少ないからスーツケースも順調に出てきた。ランディングから1時間足らずで空港脱出だ。
第3ターミナルのレンタカーのシャトルバス乗り場が昨年までと変わっている。ビルに一番近いレーンの端の方だ。 バスに揺られながら、ヒースロー空港周辺のいつもながらの混雑に”これから運転だ。”と気が引き締まる。
ハーツの事務所も例年に比べ客は少ない窓口は多い、とくれば手続きは早いと言うものだ。 17時30分には始業点検を済ませスタートだ。

Three Chimneys

14番ジャンクションからM25に乗り南下する。モーターウェイからの景色が今までと違う。 昨年までの7年間の旅はガーデンを訪れる旅であったから、バラが最も美しいと思われる6月が中心だった。
イギリスの花情報を検索する中でガーデン以外にヒースやスイセンそしてブルーベルの素晴らしさを称えるサイトに数多く遭遇した。 今年はブルーベルを訪ねる旅だから4月の下旬となったので違った景色となったのだ。
牧草地はこのシーズンも相変わらず緑だし、菜の花畑は開花が始まっており黄色だが、ジャガイモなどの耕作地は まだ芽が出たばかりだから、土の色がむき出しなのだ。これらの畑が織り成すパッチワークのような丘陵の雰囲気が異なる。
そして、モーターウェイ両側の幅広いグリーンベルトの木々の雰囲気も異なる。落葉樹は芽吹いたばかりで優しい若草色だ。 白い小さな花を付けた花木が数多い。その中の一つは紛れもなく桜だ。若草色と白い花が醸しだすおぼろげな雰囲気が良い
この旅を通して枝垂桜やボタン桜を含め各種の桜が沿道の民家の庭先やガーデンで見られたことは深く印象に残る。
昨年の旅の最終訪問地ウイズリー・ガーデンの10番ジャンクション辺りからはM25をひたすら東進する。 天気は時折強く降ったり、突如太陽が顔を出したりのイングリッシュライクな空模様だ。ジャンクション5番から M26→M20と繋ぐ。M20の5番ジャンクションで下り、A道路を南下する。沿道の民家の石垣などを美しく彩る青い花が目立つ。 車を寄せて観察すると何とオーブリエチアだ。これもこの旅を通してあちらこちらで目にした。
さて、シシングハースト・カッスル・ガーデンのあるシシングハースト村を抜け、B&Bのあるビッデンデン村との間の 小さな林の中に青い花を見つける。ひょっとすると? と車を寄せて見ればブルーベルではないか。こんなに道路の近くに、 こんなにさり気なく、こんなに一面に、こんなに可憐に、こんなに美しく咲いていようとは・・・。 生憎雨脚が強くなっていて外には出られないが、感動の初対面だ。

Birchley House
19時15分、極めて順調にB&BBirchley House に到着した。立派な門をくぐると広大な芝の広場にスイセンの花が目に入る。 盛りは過ぎてはいるが十分に美しい。こんな咲き方をするのかと感動する。そこにウサギや雉が遊んでいる。
更に驚いたことに敷地の中に30cm程の軌道が巡らされている。ご主人の趣味なのだろうが、 トンネルもあるようだし並の長さではないようだ。
道路を左に曲がると大きなティンバーハウスが現れる。17世紀の建物らしい。玄関前は小さいながらフォーマルガーデンがあり、 花が咲き乱れている。このステイは楽しくなりそうな予感だ。
ホステスのJenniferがにこやかに迎えてくれる。ラウンジとダイニングの案内の後、部屋を見せてくれる。 最初の部屋も気に入ったが、2つ目の部屋が広く家具調度も素晴らしい。ウェルカム・ティーは食事も近いのでお断りし、 こちらに荷物を運び荷を解く。たっぷりの収納は気持ちが良いものだ。
ディナーの予約は20時だ。Jenniferが「車で送迎してくれる。」と言う。「それには及ばないから場所を説明してくれ。」 と言うと、「それじゃあ送るから車で着いてきて。」と、何とも親切なことだ。ありがたく追走する。

Three Chimneys

The Three Chimneys
店員に我々を紹介してJenniferは帰っていった。懐かしのエールビールを楽しみながら黒板のメニューを解読する。 メニューを読むのは難しい。電子辞書を駆使して食材と調理法を調べる。そして、決まったメニューは
・ Warm Smoked Haddok Leen & Bacon
・ Baked Flied Mashroom topped with red onion
・ Potato Cake そして、ワインは白だ。
周囲のお客さんの好奇の目が気になるのも今日明日のことだろう。Jenniferの紹介の所為だろう店員は良く気を遣ってくれる。 貰った店の名刺には"circa 1420"とある。創業600年に近い店なのだ。確かに床も天井もでこぼこだ。
美味しくいただきB&Bに戻る。ヘッドライトに驚いたウサギが数羽芝生の上を逃げ出した。こちらもビックリだ。
部屋の広さに見合う大きなベッドでぐっすりと眠る。


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