第4日 4月23日(水) 水色枠の写真はクリックすると拡大写真になります。
今日の行程 Birchley House --- Layer Marney Tower --- Colchester --- Finchingfield --- Church Hill House
今日の走行距離 250km
今日の万歩計 12,300歩
Birchley House
この旅の前半、サウスイーストも今日でお別れだ。充実した旅だった。
生憎今日は本格的な雨が降り、霧も出ている。荷造りを済ませ、ルートの見直しをする。
訪問予定であったブルーベルのウッドランドはこの雨では無理と判断し全てカットして、
Colchesterの街でゆっくりする日程に変える。
それに、この二日間でブルーベルに飽きた感がある。贅沢な話だが、ブルーベルの森には変化がないのだ。
そこにあるのは林とブルーベルだけだから・・・。
今朝も変わらぬフルイングリッシュを楽しみ、JenniferとDrummondと記念撮影をし、
3日間のホスピタリティーに心からの感謝を述べて、北へ向けロングドライブのスタートだ。また訪れます。
Drive
A262 → A229 → M2 → A2と乗り継いでM25(A282)にジャンクション2から乗ると渋滞だ。
テムズ川の下をくぐるDartford Tunnnelの料金所がネックとなっている。
対向車線(外回り)はQueen Elizabeth U Bridgeという見上げるばかりの巨大な4車線の橋が架かっている。
この橋ができたことにより、内回りがトンネルの4車線を使い、交通量は2倍になったのだろうが、大変な渋滞だ。
不思議なのはトンネルと橋の部分はM25でなくA282なのだ。ややこしい話だ。
因みにM25はテムズ川の南側のジャンクションの2番から始まり、
反時計回りにテムズ川の北側の30番までだ。ジャンクション1Aと1Bそして31はA282にある。
ジャンクション28でM25からA414に入り、少し大きな街(Brentwood?)でポストオフィスを見つけ、切手を買う。
妻が昨夜と今朝に書いた葉書を送るためだ。現在、日本までのエアーメールは56ペンスだ。手持ちは54ペンス、
47ペンス、43ペンスと合わせて10枚ほどだ。それを見せると全て寄こせと言う。
そして1枚1枚に不足分の切手をクリップで留めて返して寄こした。54ペンスには2ペンスを、47ペンスには9ペンスを
43ペンスには10・2・1ペンスの3枚をだ。後の行列のお客さん、この切手を貼った葉書を受け取った方、ご迷惑をかけました。
雨は相変わらずだが、そのうち止むだろう。カントリーサイドのドライブはB1022に入り、小さな村々を走り抜ける。愉快だ。
Layer Marney Tower
ぺトロール・ステーションでトイレ休憩を挟み、走ること3時間で到着したのは
レイヤー・マーニー・タワー(Layer Marney Tower)だ。
A1022からUnclassifiedの細い道を走ると、雨に煙るタワーが突如現れる。1520年に出来たチューダー朝のタワーだ。
その歴史が何であれ、美しいガーデンがあると聞けば訪れるのが我々流だが、何とも辺鄙なところまで遣ってきたものだ。
車は数台停まっているが、人影らしきものはない。折角来たのだからせめて写真を1枚と撮っていると工事関係らしき人が出入りする。
着いて入ろうとすると、レセプションは向こうだと教えられる。入場しても客は我々だけのようだ。
かなり古びた建物の前にノットガーデンがある。このノットも素朴で歴史を感じさせる。白い柘植が珍しい。
タワーの前に真っ直ぐ伸びるロングウォークの芝を手入れしていた女性スタッフと芝のエッジ専用のはさみについて話す。
色々な道具があるものだ。
どうやら、我々の期待するフラワーガーデンはないようだ。ガーデン情報で一番困るのがこれだ。こちらでは花はなくとも庭だ。
雨のお蔭でガーデン独り占めだが、この雨には勝てない。タワーに登る。螺旋階段に古さに似合わない壁紙が張られている。
タワーは7階建てで、各階に展示がなされている。ドールハウスがあったり、変な衛兵のマネキンにビックリしたり。
屋上から見晴らすと教会が見えたり、プールやガゼボも見える。その先はどこまでも農場か牧草地が広がる。
ショップで買い物をしていると、ようやく新しい訪問者が現れた。さっきの車は関係者のものだったらしい。
Colchester
20分余りでコルチェスターに到着。大きな街は出る時に迷ってしまうことが多い。
出易いようにシティーセンターの入り口のパーキングにする。(ところがこれが・・・)
コルチェスターはイギリスで最も歴史のある街(England's Oldest recorded town)と謳われるらしい。
なるほど通りには古めかしいランドマークが並んでいる。
由緒ある街を歩いていると近代的なショッピングモールに出合う。通りの中央にハンギングバスケットが下がり、綺麗なモールだ。
マネキンが着けていたワンピースが息子のパートナーに似合いそうだと思い求める。娘のブラウスも2着。
洋服はサイズ選びが悩みだ。
この街で興味ある観光は
Colchester Castle
くらいだろう。Museumの国に来てMuseumにほとんど興味がないのだから、始末が悪い観光客だ。
入り口に立派な銅像が建っている。第一次大戦の戦没者の慰霊碑のようだ。城の周囲は公園で花壇が美しい。
入場の前に一巡りする。
木の上に大きなリスを発見。人が通っても逃げる様子はない。どこもかしこも幾何学模様の花壇だが、 その片隅にブルーベルのカーペットも見つけた。白のブルーベルも混じっている。
どことなくトロピカルムードが感じられる。雨は結構降っているのに、こちらの人はほとんど傘を差していない。
差しているのは御上りさんのような感じだが、折り畳み傘は放さない。
のんびりと一巡りし、城の入り口に戻ったが入場はパスし、街の散策を楽しむことにする。
ハイストリートのBig Man'sという店に入り、フィッシュアンドチップス1つとカプチーノを2つオーダーする。
ナイフ・フォークは2組用意してくれる。感じが良い。熱々にビネガーをたっぷり振る。味は上々、コーヒーも久々で美味い。
ハーフティンバーの大きな建物が目につく。ポストオフィスらしい。ようやく雨も上がったようだ。次のガーデンを目指すとしよう。
Drive
大きな街は出るときに迷い易いから、街の入り口の分かり易いパーキングに駐車した。現在地もマップ上で確かに掴んでいる。
The AAのルートプランナーの指示通りに進む、それなのに、最初のランドアバウトの出口でつまづいた。出口が分からない。
というより、ルートプランナーが指示する出口がないのだ。ランドアバウト内を何度も回るが見つからない。
それと思われる出口を出てしばらく走るが、やはり違う道と判断し、Uターンし元のランドアバウトに戻る。
別の出口を出て走る、Uターン、元のランドアバウトを繰り返している内に、45分程を浪費する。
目指すガーデンまでは15分で着くとしても既にLast admissionに間に合わない時間になってしまった。
やむなく断念し、今宵のB&Bに向かうことにする。実は、このエリアでの宿泊はフィンチングフィールド(Finchingfield)にしたかった。
なぜなら、03年の旅日記に”「この光景」
は私の網膜から一生消えることはないだろう。”と記し、住んでみたいと思った村だからだ。
ウェブで検索を繰り返したがFinchingfieldに宿泊施設は見つからない。03年の旅で強く印象に残ったFox Innに電話を入れた。
返った返事は「今はインはやっていないの。現在、フィンチングフィールドには宿は無いわ。」だ。
Church Hill House
ならばと、"near Finchingfield"でリサーチし、選択したのがChurch Hill Houseだ。
フィンチングフィールドまで3.5kmの隣村ウェザースフィールド(Wethersfield)村の、わずか2部屋のB&Bだ。
SusanとRichardの人懐こい笑顔で迎えられて、通された部屋はホームページに"500 year old Tudor guest house"とある通り、
恐ろしく古い屋根裏部屋のような部屋だ。
写真左のバスローブが掛かっているドアーが入り口で、いきなりトイレと洗面だ。反対側にバスタブとシャワーがある。
シャワーカーテンは無くわずかなアクリル板があるだけなのに床は絨毯だ。置いてあるイスも布張りだ。
次ぎのドアーを開けるとベッドルームだ。フォーポストのベッドも恐ろしく古い。床も平らではない。
始末が悪いのは部屋の真ん中の梁だ。1m60cmくらいの高さだろう、分かっていて頭を下げて通っても、まだぶつけてしまう。
我々もイギリスかぶれで古いものが好きになって、古さを楽しめるようにはなってきたが、ここは古い。
昨年のKing John's Lodgeよりは新しいはずだが、印象ではこちらの方が古く感じる。
2階の部屋の窓からバックヤードの輝くばかりの満開の桜が見られる。この眺めのギャップは刺激的だ。楽しい2日間を予感する。
Finchingfield
5年前に網膜に焼き付けた
Finchingfield
の「この光景」は、今年も寸分たがわず私を迎えてくれた。それもそのはず、この村は1930年からほとんど変わっていないのだ。
(上記サイトの"the classic view"や"looking back"他の写真でお確かめあれ)
暫し「この光景」に見惚れ、ここにいる幸せを感謝する。前回は3回ここを訪れたが、村の散策はしていない。
今回は"the most photographed village in England"と謳われるこの村をじっくりと散策し、そして、写真を撮ろう。
先ずは憧れのFox Innのベンチを拝借し1枚。池の向こうの広場に立つVillage Signを入れて幾つかスナップを撮る。
Village Signの図柄は「この光景」の池の手前に鴨が2つがい、池にアヒルが泳ぎ、池の向こうに馬が2頭描かれている。
Fox Innから橋を渡って左の方向に風車が見える。その歴史は1700年代中後期にさかのぼるという。
教会への坂道を登っていくとパブサインが見えてくる。
The Red Lionだ。店の中は既に賑わっているようだ。
教会の周りをぐるっと一巡りして元の場所に戻る。あっという間の時間だ。小さな村なのだ。人影はほとんどない。
洗車をしている男に出会っただけだ。洗車の水は池に流れ込んでいるが大丈夫だろうかと気になる。
まだ時間は19時を過ぎたばかりだ。昼の雨が嘘のような夕日が照りつける。小さな池の水鳥たちも気持ち良さそうに泳ぐ者、
道路を横断してねぐらに帰る?者、様々だ。
どこを見ても、どの光景を切り取っても美しい。それぞれ一つひとつがしっかりと手入れされているから、全体が美しいのだ。
見習いたい。
The Fox Inn
コルチェスターでフィッシュアンドチップスをいただいたので腹持ちは良いが、そろそろ夕食にしよう。
食いしん坊の私の鼻をくすぐるのは人で賑わっていたレッド・ライオンに惹かれる。
しかし、「この光景」に身を投じようとすれば、フォックス・インしかない。暫しの逡巡はあったが、フォックス・インに入る。
憧れの戸外のベンチには誰もいない。カウンターで「食事の前に外でエールビールを飲みたい。」と言うと、
「もちろん、OKさ。エールはどれにする?」との返事だ。「お薦めのエールを1パイントとハーフパイントおくれ。」で、
念願のフィンチングフィールドの景色となる。
直ぐ後にいかついバイカーが二人、隣の席に遣ってきた。恐る恐る写真撮影をお願いすると、
いかつい雄姿に似合わない愛想の良さで応じてくれた。ここはバイカーの集まるパブとしても有名らしい。
ビールを楽しみながら選んだメニューは ・Cottage Pie Toped White Melted Stilton と ・Breaded Wholetail Scampi だ。
オーダーしてまだまだ暮れ行かぬ空の下、エールを楽しんでいると寒さを感じる。店内に席を用意してもらい、
間もなく湯気を立てて料理が遣ってきた。付け合せの野菜もたっぷりだ。熱々をフーフーしながら白ワインと共にいただく。
至福の時が流れる。
女主人らしき人に「この村に泊まりたくて、あなたに電話をした者だ。」と話すと、思い出してくれたらしい。
「良く来てくれた。」と歓迎の言葉をいただく。味も上々だった。
帰り道、村外れに小さなB&Bの看板を出した家を見つけた。1級のサーチャーを自負する者としては、
何故検索に掛からなかったのか、気になる。いずれにしろ、Church Hill Houseまでは5分の距離だし、Church Hill Houseで不満は無い。
写真たっぷりの旅行記をご覧ください
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