第5日 6月7日(月) 水色枠の写真はクリックすると拡大写真になります。
Parford Well 最後の朝だ。今日も快晴、爽やかに目覚めた。今朝は荷造りをしなければいけない。何かと慌しい
中だがいつものようにフルイングリッシュブレックファストをゆっくりいただく。
駐車違反の反則金はやはり支払うべきとの忠告に従い VISA カードの番号を記入、サインをした。後の郵送手続きは
Tim にお願いする。70ポンドのところ1週間以内に支払えば半額の35ポンドで良いのだそうだ。喜んで良いのやら…。
お土産の風呂敷を早速そして、さりげなくテーブルクロスとして使ってくれた(写真下左)。細やかな神経の男だ。
清潔さを褒めホスピタリティーに感謝をすると、照れていた。記念写真を撮り(写真中右)、出発。
最初の訪問地は Lanhydrock House だ。途中休憩を兼ね 「 Jamaica Inn 」に寄る。 18世紀からあるボドミンムーアを横断する街道筋の1軒宿で、密輸の拠点だとか、幽霊が出るだとか、色々曰く因縁が あるのだそうだ。このムーアの真ん中のパーキングに何故か碇が放置してあった(写真下右)。ウサギの剥製の博物館も あるのだとか。変わっている。
Lanhydrock Houseもナショナルトラストの管理である。パーキングからレセプションを通り抜けると、 広大なウッドランドガーデンだ。巨大な木が立ち並んでいる。その向うはなだらかな丘が続く。牧草の上には牛や羊の落し物が いっぱいだ。植樹された若木は柵でガードされている。ここまで広いと管理も大変だ。 House までは「まだ歩くの?」と 言いたくなる程歩かねばならない。快晴だが木陰は寒いくらい爽やかだ。
House に着いた。2階建ての大きな門がある(写真上左)。お屋敷も大きい。ステンドグラスが目に付く。教会もある。
門をくぐると、バラのフォーマルガーデンだ。いろんな色がある。芳香が風に漂う。緑の芝があまりにもきれいで
足を踏み入れるのがはばかられる。手入れをしているガーデナーに聞くと、 OK とのこと。傍に行って香りを楽しむ。
トピアリーもよく手入れされている(写真上中)。
お屋敷の前はベゴニアのみで形作られたフォーマルガーデンだ(写真下)。これは珍しい。色使いが絶妙である。
このセンスを真似たい。
もう1段上のテラス、教会の横は Higher Garden である。どちらかと言えば地味な雰囲気だ。葉の色の変化を
うまく取り入れている。銀葉、銅葉、光沢のあるもの、ウブ毛のあるもの等。また、花の色もパステル中心だが渋めである。
ピンクの芍薬や臙脂色のポピーなどが印象に残る(写真上右)。
Garden はお屋敷の奥をボーダーでつなぎ反対側に回遊する構造だ。歩き疲れたがベンチがないのが玉に瑕。
今回の訪問エリア Cornwall に「 Eden Project 」がある。 バイオームという気温・湿度等コンピューター制御された巨大ドームに世界中の植物を集めたものらしい。私の考える Garden の範疇を 超えるものだが、トンボの複眼を連想させるドームの姿だけでも見ておこうと、寄り道した。ここで落とし穴。巨大ドームだから近くに行けば 分かるだろうと、 Multimap を用意しなかった。赤坂の「英国政府観光庁」で コピーした古い地図にはない新しい道路が通っていたのだ(ミレニアム事業なのだから当たり前の話)。迷ったあげく着いた広大な パーキングからは姿が見えない。係員に聞けば、ここからバスに乗り換えてドームに行かなければならないらしい。そういえば、 陶土採掘場跡の谷間に建設されたのだから、ここからでは見られないのだろう。駐車料金を徴収に来たお兄さんに手を振って U ターン。また、時間をロスした。
Lost Gardens of Heligan にやって来た。エデン・プロジェクト建設に携わったスミット氏が、 ジャングルに埋もれていたガーデンを復活させたものでイギリスでは人気が高いガーデンらしい。しかし、ガーデンといえば フラワー・ガーデンが頭に浮かぶ私にはここヘリガンはピンとこない。果樹園、温室、ハーブ・ガーデン、キッチン・ガーデン など生活・生産庭園の趣なのだ(写真下)。入場料も高く、ショップも商売っ気強く感じられ、期待はずれだ。
Heligan から南東に3km に Mevagissey という小さな美しい漁村があると聞いた。行かねば。 B3273の終点の本当に小さな村だ、狭い道が一方通行で村を一巡り、あっという間だ。しかし、観光客は多い。 土産物屋が並んでいる。 B&B もいくつかあるようだ。人の群れを避け高台への道を進む。漁港を見下ろす素晴らしい 景色に出会う(写真右)。
Trewithen に到着。ここは私が Garden 探しで頼りにしている
「 Gardens Guide 」というウェブサイトで
今回訪問予定の Garden の中で最も評価の高いところだったのだ。それがなんと大外れなのだ。評価基準が違うだけで
ウェブサイトを恨むつもりはないが、フラワー・ガーデンが念頭から外れないのだから仕方ない。このサイトの基準は、
歴史、建造物、収蔵品なども評価項目に入っているらしい。そうしたもの全てを含めて Garden と、こちらの人は
言うようだ。まだまだだ。
Gardens Guide で星6つなのだから、どこかに素晴らしい庭があるはずだと歩き回った。むなしい。
Trebah である。ここまで狭い道をかなり南下した。陽の光も幾分強くなったように感じる。この近辺はナショナルトララスト 管理の土地・海岸もあり Garden もいくつか点在している。しかし、今日オープンしているのはここだけだ。 外れが多かったが今日最後の Garden だ。期待を胸に入場。
入るや熱帯植物の大きな花の歓迎である。椰子の木に囲まれた House を頂点に谷をズート下って回遊する仕組みのようだ。 小さな滝からウォーター・ガーデンが始まる。カラー、花菖蒲、黄菖蒲など水生植物が咲き乱れている。シダ類も豊富だ。 竹林が現れた。竹のトンネルを抜けると、巨大な葉っぱでトゲだらけの植物があった。ガネラ( Gunnera )と言うらしい。 この下にいれば雨が降っても濡れないだろう。更に下ると広大な紫陽花園だ。東京を発つ時我が家の紫陽花は真っ盛りだったが、 ここではまだ少し早いようで蕾もまだまだ硬い。白い紫陽花が多いのだとか。残念。いくつかの池もある。
波の音が聞こえる。まさかと思ったが植物で覆われた堤防を越えると、プライベート・ビーチだ。なんという青さ。
切ないほど透明度が高く海底の石が一つひとつ光って見える。海水に手をつけてみた。冷たい。砂浜に水着で遊ぶ家族づれも
いるがさすがに水に入る人はいない。沖にはヨットが浮かんでいる。ヨットハーバーも見える。
下ってきた道をビーチパスと言うのだそうだ。納得。周りはウッドランド囲まれている。樹齢100年を超えるオーストラリア産
シダもあるのだとか。全てが巨大だ。コンセプトは巨大とエキゾチシズムか。
今日最後の Garden を満喫。終わりよければ…だ。時刻は16時30分。 Route Planner によれば
ここから B&B までは、33km 34分と出た。そんなものだろう。まだ日は長い。 Falmouth に向かう。
なんと美しい海岸だ海水浴と言うよりは日光浴の人でいっぱいだ。6月7日月曜日17時…思わず確認した。こちらでは
夏休みが始まっているのだ。かく言う我々も同じ穴のムジナだが…。ビキニやらトップレスやらゾロゾロ、ゴロゴロ。
それを横目に海岸沿いに歩く。マーガレットストリートというプロムナードがあった。フウロウソウや巨大トラノオが
素晴らしい。巨大カスミソウ?も。
岬に大理石色のお城が見える。ずっと向うの対岸には白いお城だ。この二つの城は対で湾に侵入する敵に対処する目的で
建てられたらしい。だが、今は優雅に美しく目を楽しませてくれる。対岸が St. Mawes Castle 、岬が
Pendennis Castle だ。
地図を見ると Pendennis 城の先が View Point のようだ。来てみて驚いた。表現の仕様がない、
物凄い景色なのだ。対岸には白いお城が太陽に輝き、間の穏やかな湾には無数のヨットが優雅に浮かんでいる。
岬の先の小さなパーキングでは皆、海に向けて駐車しなかなか動かない。海風が心地よい。
アイスクリーム売りのコーチがいた。コーニッシュアイスクリームだ。いただかなければ。コーンウォールだけにコーンも美味しい。さむッ。
Falmouth 素晴らしい街だった(市街地には入っていないが)。時間も取られた。今日から3日間お世話になる Praa Sands の B&B
Gwynoon Guest House に向かう。 Gwynoon はケルト語か?発音が難しい。
ところで、私たちの宿は大概、拠点の街を外す。街のざわつきやフリーのお客さんなど入らぬ落ち着き・静けさ、すなわち
カントリーサイド=田舎を求めるからだ。この方が人情味も厚いように思う。道路も分かりやすい。
Gwynoon も Cornwall の拠点 Penzance から10km 程手前の Praa Sands という
海岸沿いの村だ。 The AA で検索した数十軒の B&B から狙いをつけた宿だ。これだけは外したことはない。
いつも中りだ。そう思えば楽しい。
Praa Sands で夕食をいただいたパブの前の海岸も干満の差が激しいようだ。夕食前が左の写真(20時)。1時間余りの夕食後には
真ん中の写真のように、10m 以上潮が上がってきた。昼間観光客が付けた足跡がきれいにならされてしまう。明日の朝一番に
ここに足跡を刻みたいと思った。 St. Michaels Mount を期待させる。右の写真の奥の丘の麓に Gwynoon がある。
道筋の民家のフロントヤードを愛でつつ戻る。ホストの Keith は誠実な持て成しで3日間の滞在が楽しみだ。 【T】
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