第4日 7月13日(日) 水色枠の写真はクリックすると拡大写真になります。
今朝も上天気、爽やかな目覚めだ。明るく清潔な室内を紹介しよう。大きな出窓(写真下左)から清涼な風が入る。 ベッドも清潔で寝心地が良い。壁には植物のデッサン画がいくつも架かっている。面白いことに気づいた。昨日チェックイン の時には枕の上にあった小さなキリンのぬいぐるみが、今日は額の上に乗っかっていた(写真下右)。 Edward の遊び心と 見た。話してみると、気づいたか?と満足気だ。キリンに意味はなく、チャリティーで買ったものだとか。調度品も決して 豪華ではない。古いものを大切に使っている。バスルームも広く明るい。乾燥しているから床も絨毯で問題ないのだ。 壁にはやはり絵がいくつも飾ってある。
朝食はフルイングリッシュ。 Edward がコックでサービスは彼のお父さんだ。かなりの年配と見受けられるが、
ユーモアを振り撒きサービスをしてくれた。元はファーマーだといって、ごつい手を見せた。足の不自由な奥さんとここに
住んでいる。 Edward は別の場所で妻子と生活し、朝からここに来て仕事をするのだそうだ。
もう一度ガーデンの散策を楽しみ、愛犬にも別れを告げ出発だ。心地良い持て成しを受けた。また来たい B&B だ。
今日はサフォークのいくつかの街や村・ガーデンを巡りつつノーフォークまで移動だ。先ずは Cavendish の隣町
「 Long Melford 」だ。
朝も早くで人通りもなく、お店も開いていない。ポスト・オフィスを見つけ昨夜書いた絵葉書を投函(写真下左)。ホテルの
ハンギングとウインドーボックスが素晴らしい。このホテルはきっとホスピタリティーも良いことだろう(写真下左から2枚目)。
「 Holy Trinity Church 」大きな教会だ。今日は日曜日の礼拝で善男善女で賑わうのだろうが、まだ静かだ
(写真下中)。Melford Hall も Kentwell もまだ開いていない。残念だが先を急ごう。
急遽この旅のテーマとして採り上げたタウンポストが見つからない。必ずしもタウンセンターにあるとは限らないので、街の
端から端まで2往復してやっと見つかった。木製で表と裏の図柄が異なっていた(写真下右2枚)。
Bury St Edmunds にやって来た。ここのお目当ては
「 Bury Abbey 」であるが、
Nations in Bloom という自治体を対象とした花と緑の町づくり国際コンペティションに
おいて1999年・2000年と連続受賞した街だけあって、とても綺麗な街だ。その極めつけが Angel Hotel だ
(写真下左)。壁一面を這うアイビーとウインドーボックスのコントラストは何としたことか。思わず歓声を上げてしまった。
さて、お目当ての Bury Abbey に正門(写真下左から2枚目)から入るとリスの歓迎だ(写真下中)。可愛い坊やを
連れたお父さんが餌を差し出すと直ぐ近くまでやって来る。通路の両脇は広い緑の芝でそこここに鮮やかな草花の植え込みがある
(写真下右2枚)。大聖堂は改修工事中であった(写真下右)。
右手に Abbey の廃墟が見えてきた。恐ろしいくらいの徹底した破壊ぶりだ(写真下左3枚)。破壊前の様子を記した
プレートがあった(写真下右から2枚目)が想像できないほど打ち壊されている。あのマグナカルタはここで起草された
のだそうだ。
順路は道なりに大聖堂の裏手に廻る。芝生の広場でローン・ボーリングに興ずる老紳士がいた(写真下右)。撮影の許可を請うと
ポーズを取るので、投げているところを撮りたいと言うと緊張すると言いながら投じてくれた。ローズ・ガーデンは今一であった。
「 Lavenham 」は人気の街だ。観光客も多い。 セント・ピーター&セント・ポール教会(写真下中)の前にパーキングが見つかった。教会前の広場にタウンポストを 発見(写真下左右)。木製でなにやら掘り込んである。風変わりなタウンポスト。嬉しくなる。
セント・ピーター&セント・ポール教会のステンドグラスである。厳粛・粛荘・荘厳……ステンドグラスは撮影OKであると ついシャッターが止まらなくなる。
この街の人気はやっぱりこの街並みだ(写真上下左4枚)。 Timber Frame の家が立ち並んでいる。何時ごろ 建てられたものか、相当に古い。傾いてもたれ合うように建っているものもある(写真上中)。どこが水平やら、見ている方の 体が傾きそうだ。ちなみに左のピンクの家は For Sale の札が出ていた。一つの通りだけでなく、どの路地を曲がっても 同じように Timber Frame なのだ(写真上下左)。ひと際大きな建物がギルドホールだ(写真上左から2枚目)。 どの建物も花で飾られている(写真下右)。気持ちが良い。花も美しいが看板もユニークだ(写真上中)。足の裏を羽毛で 撫でて 、ずばりTickle Manor だ。見ているだけでこそばゆい。体が傾いたり、よじったり、忙しい街だ。 愉快な街だ。
次なる目標地は Kersey 村だ。ガイドブックには載っていない村だ。フォードのある村としてウェブサイトを
エクスプローラしていて見つけた。フォードとは元来は浅瀬のことで、川が道路と交差する場所に橋を架けずに車馬が渡る
場所をフォードと言うらしい。野次馬としては見ておきたい。
Kersey 村の手前、こんな所で商売になるのと思うような場所でコーンクラフトのお店を発見(写真下左)。
トウモロコシの葉や髭をうまく使った大小の作品が並んでいた。お土産&自家用にお人形を購入。隣のガーデンクラフトのお店で
可愛い花柄のジョウロをゲット。ごきげん。
フォードはご覧のとおりだ(写真下中・右)。歩道として狭い橋が架かっているが、車道は水を跳ね上げて通行して行く。
このところ晴天が続いてこの程度だと、雨が沢山降った時のことが心配だ。オックスフォード・スタンフォードなどの地名は
このフォードに由来しているらしい。フォード(浅瀬)に人が集まり発展した街なのだ。野次馬精神は満たされた。愉快だ。
Shrubland Park を探すのに手間取った。南北3 km 、東西2 km の広大なお屋敷に入り口は1つなのだ。 当時の情報力ではそこまでは調べ切れていない。当然周囲の最も大きな道路から入るものと思い込んで、片一方のみ探し回った。 車は時折走り去るが、人影もなく道を尋ねることもできない。半ば諦めて念のため反対側を通って A 道路に向かうことにした。 まさかこちら側にあろうとは。兎も角見つかって良かった。出迎えてくれたのは羊の群れ。どこと泣く高貴な顔をしている (写真下左)。見物客の入り口は正式な門からではなく、ガーデンの片隅からと言う感じだ。受付もちゃんとした建物でなく トレーラーだ。貴族のプライドを感じる。
入場していきなり仰天。壮大な噴水とお館に続く階段だ(写真下中)。言葉もない。階段を登ると踊り場ごとに素晴らしい
コンテナの植え込みだ(写真上左から2枚目・中)。振り返れば噴水の池と下の段に広がる広大なガーデンが見える(写真上右)。
階段を登りきれば荘厳なお館だ。広い芝の広場には大きなコンテナ(写真上右から2枚目)。それに続きお館前には幾重にも
重なるガーデンだ(写真下左)。
これだけのガーデンだが人影はない。独り占めだ。どこからでも絵になるお館だ(写真下左)。貴族の生活を垣間見たいが
この先はプライベートで入られない。残念。
下の段のガーデンは回廊やWallなど素晴らしい建造物の合間に、様々の形態のガーデンを配している。ハーブの美しい
Hot Wall (写真下左から2枚目)。バラのスタンド仕立てを何十本も連ねたWalkは圧巻だ。バラと同じ色の
草花で足元を飾っている。にくい演出だ(写真下中・右から2枚目)。コンテナガーデンと見えた庭は Witches
Circle と呼ばれるらしい。 Witch は魔女だが…、良く分からないけれども素晴らしいコンテナが沢山並んでいた
(写真上・下右)。本当に良く管理された素晴らしいガーデンだ。ガイドブックには紹介されていないが
「 Gardens Guide 」で見つけた。苦労して
探した甲斐があった。
Helmingham Hall も期待のガーデンだ。日曜日のみのオープンだ。イギルスではオープンの限られたお庭が多い。
そんな中で日程がぴたり合致した Helmingham Hall には期待が大きい。
パーキングに車を入れ、 Hall の後ろを廻って西側のガーデンに進む(写真下左)。 Walled Garden の外側に
Apple Walk があった(写真下左から2枚目)。壁に添わせたのが Apple だ。 Walled Garden
の入り口は Parterre 装飾花壇だ。刈り込まれた柘植の植え込みの中でカンパニュラ輝いている(写真下中)。
壮大だが整然として魅入る光景だ。
Walled Garden 派 Shrub border(写真上右から2枚目) 、 Grass border(写真下右から 2枚目) 、 Annual border(写真下左) 、 Spring border 、 The Late Summer border などに区分されそれぞれに趣を見せる。 兎に角広い。スイトピーのトンネル(写真上右)や瓢箪のトンネルなど 遊び心もちりばめられていた。バラのアーチは定番で欠かせない(写真下左から2枚目)。柔らかな芝の道は快適だ。 何度も行き来し変化を愉しむ。植えられている植物の種類はいくつになるのだろう。初めて見る花も多い。驚くばかりだ。
お館は濠に囲まれている。正面入り口の跳ね橋だ(写真下左から2枚目)。このお館のご先祖のお妃様はボーイフレンドをお館に
呼んでは邪魔されぬよう跳ね橋を上げてしまい逢瀬を愉しんだとか。今日は跳ね橋が上がっている。さては…。
正面入り口を通り過ぎ、東側のガーデンに廻る。当代の男爵夫妻は仲睦まじくそれぞれのイニシアルをノットガーデンに刻んで
ある。 T (写真下中)と A (写真下右から2枚目)だ。ノットガーデン・ハーブガーデン・ローズガーデンと流れ
ティールームに続く。ティールームは Coach House 、 ショップは Stable を活用している。ティールームへの
一画に美しいフローラを配した明るく心休まるスペースがあった。
我が家のフローラも負けずに美しい。
Helmingham Hall を愉しんだ帰り道、こんな光景に出会った(写真右)。菜の花やマスタードの花の黄色で
彩られた光景は良く見る。以前5月にコッツウォルズを訪れ何の花かは定かでないが一面薄紫の光景も見た。しかし、白一色は
初めてだ。車を止めよく見るとクローバーの花だった。よくもこんなに。向うの森まで続いている。こんなことも
カントリーサイド・ドライブの楽しみだ。
今日からの宿はThe Norfolk Mead Hotel だ。この旅唯一のホテルだ。ウェヴサイトで人に教えたくない
隠れ家的ホテルとして紹介されていた。食事も美味しいとの評価だ。当時は The AA で検索できたが現在は加入
していないようだ。部屋数9室のこじんまりしたホテルだが、家具調度もそれなりに豪華で家庭的なおもてなしだ。ツインで
申し込んであったが部屋を見せてもらうとかなり狭く感じた。他に部屋はないかと訊ねるとダブルの広い部屋に通された。
広いテラスも付いている。値段を聞くと同じだと言う。もちろんこちらにする。結果ホテルライフも充分楽しめた。
ディナーは20時で申し込んであった。食前酒はプールサイドでどうぞと言われて座ったが、まだこの陽の強さだ (写真下左)。
冷たいシャンパンがのどに心地良い。軽いおつまみがお洒落に盛り付けられ出てきた。美味しい。オーダーを済ませ程なく
ダイニングに通された。お客さんの数にびっくり。泊り客だけでなく外からのお客さんもいるのだろう。存分に愉しんだ。
ディナーの後は暮れなずむガーデンに出てみた。濃い草むらを進むと Bure 川にでた。プライベートハーバーが設置
されていて、船で訪れるお客さんもあるようだ。
ようやく日も沈んだ。足元がいつの間にか夜露に濡れる。ホテルのシルエットが夕暮れに浮かんで見える。明日も晴れそうだ。
【T】
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