第1日 7月10日(木)
年に1度のイベントである。充分な準備をし、その過程がまた楽しいのだが、やはり待ちに待った出発の日である。
朝早くから目が覚めてしまった。遠足の朝状態だ。起きだしたもののすることはない。新聞もまだ配達されていない。
早めに出発しようということでタクシーを呼ぶ。こう云う時に限ってすぐに来る。通勤ラッシュを避けて新宿発
7時7分の成田エキスプレス5号を取ってあったが、お蔭で45分も早く着いた。一つ前の特急は満席だった。
結局45分立ちん坊、新宿駅1,2番線ホームは狭くてベンチも置けないのだろう。これもまた楽し。
NEX乗車、ようやく朝ごはんにありつける。コンビニのおにぎりとマカロニサラダ。これで米の飯ともしばしお別れだ。
と言うのも妻はパン党、私はごはん党。日頃は私に合わせているが、イギリスでは、この国の文化を大切にしよう、などと
言って日本食や中華料理を所望すると、軟弱だと言って軽蔑される。こちらも意地があるからパンしか食べない。それもまた楽し。
成田空港第2ビルは大変な混雑だ。SARSの影響は薄れたようだ。やや待ってチェックイン完了。先ずは両替。現金は
必要最小限にしたいが、カントリーサイドの B&B は現金しか受け付けないところが多いので仕方がない。その他は
可能な限りクレジットカードで支払う。トラベラーズ・チェックも若干用意している。
4階のショップを覘く。代わり映えがしない。テレフォンカードの自販機があった。コインの心配がなくて便利かと、
5千円のカードを購入。これがカントリーサイドでは役に立たない。カード用電話機がないのだから。(2004年も
1度も使えなかった)大体旅行中電話をするなんて滅多にないのだから衝動買いは慎まねば。(高い授業料)
日本茶の 500 ml ペットボトルを購入。これが必需品。機内でも現地到着後の行動にも何かと便利だし、それ以上に
毎朝日本茶を淹れ、このペットボトルに移し持ち歩くのだ。レンタカー車内で、広大なガーデンを歩く時、ちょっとした
ウォーキングの時に現地の物凄く甘いジュースや味気ないミネラルウォーターよりずっと良い。
ただ、熱に強いのがこの日本茶の 500ml ペットボトルだ。ミネラルウォーターのボトルでは縮んでしまうのだ。
出国手続きを済ませ、出発ロビーへ。私はいつものように、旅行中の寝酒としてバランタインの17年を、妻は口紅など
早速物色、気に入ったものが見つかったらしい。もう1軒お目当てがある。COACHだ。ここで気に入ったものが
見つからないはずがない。結婚記念日も近いことだし…。
まだ時間はある。軽いおつまみとワインで旅の安全を祈って乾杯。まだ午前中だがこれが旅の愉しみだ。
定刻の Take Off 。ほぼ満席だ。団体が何組かあるようだ。騒がしい。子供も多い。前の席に日本人の小学生2年生と 幼稚園の姉妹が、通路を挟んで右隣の席にイギリス人の5歳の女の子が座った。妻は早速イギリス人の女の子とおしゃべり。 最初は恥ずかしがってか、警戒してか乗ってこなかったが、直ぐ慣れる。日本人の姉妹は初めは親に言いつけられて 大人しくしていたが、そこは12時間のフライト。一眠りの後は我慢できない。座席に立ってこちらを眺める。妻が 話しかける。直ぐにお友達。子供同士に人種のバリアーは無いようだ。3人は直ぐに親しくなって、通路を走り回る始末。
順調なフライトで無事 Heathrow に到着。入国審査の列にうんざり、延々1時間近くの行列だ。さっきの子供連れは
優先的に審査が済んだようだ。良かったね。しかし、これだけ掛かってもターンテーブルにはスーツケースは出ていない。
のんびりしたものだ。
Hartz の連絡バスは直ぐにやって来た。ターミナル2、1と廻って事務所到着。広大な駐車場におびただしい数の
車がある。それなのに予約したコンパクトカーでなくベンツの大型車ではだめかと聞かれる。カントリーサイドの B 道路は
狭い。大型車なんて滅相も無い。(相手に伝えた言葉は No! の一言)今年はトヨタの車だ。結構。
例によって始業点検と確認事項のチェックだ。今年はトランクの開け方に戸惑う。鍵穴が無い。車内のレバーも見つからない。
係員に尋ねたところ、キーについているボタンを押せばロックが解除されるらしい。進み過ぎだよ、トヨタさん。
「ドライブ−レンタカー」も参照ください。
今夜の宿泊地は St. Albans だ。明日1番目の訪問地 Garden of The Rose の最寄都市だ。 The AA の Route Planner によれば、44.6 km 33 分 となっているが、夕方の混雑を 考えるとそんなに順調には行きそうもない。まだ陽は高い。ゆっくり行こう。案の定、 M 4、 M 25とも混雑していた。 St. Albans の街は意外に大きな街だ。お洒落な高級住宅地といった雰囲気を感じる。工事中通行止めや一方通行などが あり苦労した後、郊外の A 道路沿いに Apple Hotel を見つけたのは1時間以上経ってからだ。
Apple Hotel は部屋数6室の Hotel と言うより B&B だ。2階の玄関側の部屋に通される。 A 道路沿い とは思えない静かな部屋だ。それは街路樹と言うには大きすぎる立派な路側帯で守られている上に、敷地の回りも大きな木で ガードされているからだ。 Hotel の庭は褒められたものではないが、隣の民家のガーデンの花が綺麗だ。ガーデンの あちこちにポールを立てて、バスケットが吊るしてある。芝の緑も素晴らしい。
さて、夕食にしよう。今日は疲れているので近場のパブあたりを紹介してくれるよう依頼した。 Supper と言ったと
思うが、定かではない。入るといきなり食券を買えと言う。そりゃ困るよ。メニューをじっくり見ても良く分からないのに
食券販売機の表示だけで決めるなんて。文句を言っても仕方がない、適当に1品ずつ決めた。すると背の高いボーイが
席に案内してくれた。そして、板の上に乗せた大きな丸いパンをドンと置いた。コリャなんだと訊ねるとチップスと
サラダも付いていると言う。写真上左の黒いボール2つと真ん中のパンがそれだ。お変わり自由だと言う。これだけで充分だよ。
写真中は拡大図。
お奨めのエールビールを頼む。これが美味い。あっという間に2杯目をオーダーしていた。次々に家族連れや若者のグループが
入ってくる。自販機の前であれだこれだと賑やかだ。そして席に着くとオーダーしたものはもちろん、盛んに前記の3点セットを
平らげていく。ビックリ。
結局エールビールを2人で5杯。食事は大幅に残して店を出る。20時、まだまだ明るい。 Hotel までの20分の 道のり民家のフロントガーデンやアパートの中庭などを楽しみつつ歩く。気持ちが良いので Hotel を通り越して散策。 Cunningham Avenue という高級住宅街があった。どの家も個性的でゴージャスでロマンティックだ。 フロントヤードも良く手入れされていて、珍しい植物も見られる。おとぎ話の世界に迷い込んだような気持ちだ。 突き当たりは広大な緑のカーペットだ。後から地図で調べたらスポーツグランドとなっていた。その脇に市民農園のような 一画があった。髭面の男が水を遣っている。こちらを盛んに気にしている。怪しまれてはいけないと挨拶をする。 ここは市民農園かと聞いてみた。 Cunningham Avenue の住人の農園だそうだ。我々も市民農園で野菜作りを 楽しんでいると言ったら、何を作っているのかとの質問。トマトやズッキーニだと答えると、自分も作っている、こっちへ来て 見てみろと入り口を開けてくれた。それから農園案内が30分続いた。何とも親切だ。ありがとう、水遣り続けてください。 早速イギリス人との触れ合いを楽しめた。今年も沢山の交流を予感しつつ Hotel へ戻る。【T】
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