2009年の旅 デヴォン・コーンウォール・ノースサマーセット

花花

第6日 6月2日(火) 水色枠の写真はクリックすると拡大写真になります。
今日の行程       Tregenna Castle Hotel --- Lappa Valley Steam Railway --- Trerice Garden ---
                  Trevarno Estate and Garden --- Godolphin House and Estate --- Tregenna Castle Hotel(Golf)
今日の走行距離     140km
今日の万歩計      24,000歩

Tregenna Castle Hotel

旅も半ば、疲れが溜まってきたのだろう、朝寝坊する。
窓からの眺めが抜群だ。北東向きの窓から左方向(北)を見れば、セントアイブスのハーバーだ。埠頭の灯台も見える。 窓の直ぐ下にビュー・プラットフォームがあるのだから2階からの眺めが良いのは当然といえる(写真下左)。
同じ窓の右方向(東)にはプールとゴルフコースを経てSt Ives Bayが広がる(写真下左から2枚目)。 プールサイドには早くもビキニの女性の姿が見える。植栽もトロピカルで否が応でも心が弾む。
もう一つの南東向きの窓からは美しいガゼボのあるガーデンを通しゴルフコースの青い芝が連なる(写真下中)。 南にはクロケット・ローンやテニスコートも見える。
朝食はバイキング方式だ。オレンジジュース、フルーツのシロップ漬け、ヨーグルト、フルイングリッシュと いつものように一通りいただく。大きなホテルで団体客も多く賑やかなレストランでの朝食だ。

Tregenna Castle Hotel Tregenna Castle Hotel Tregenna Castle Hotel Tregenna Castle Hotel Tregenna Castle Hotel

Lappa Valley Steam Railway ラッパ・バレー蒸気鉄道

Lappa Valley Steam Railwayは 軌間15インチ(38cm)という人気のミニ蒸気機関車が走るプレイランドだ。
起源は1849年にニューキー(Newquay)港とイースト・ホイール・ローズ(East Wheal Rose)鉱山を結ぶ路面鉄道で 馬が曳いていたそうだ。1874年には蒸気機関車に変わり1963年まで運行されていた。
そして、1973年に最小軌間鉄道(Minimum gauge railway)として復活したのがLappa Valley Steam Railwayというわけだ。
ホテルを出発したのが9時40分、The AAのルートプランナー(Route Planner)では所要時間は56分となっている。 始発の10時30分に間に合わせるためには10分の短縮が必要だ。かっとびドライブの結果10時15分に到着した。 20分も短縮できた。我ながら良く飛ばしたものだ。
急ぎTicket Office & Shopに行くとまだ開店準備中だ。チケットを求め、お土産を物色する。他のお客さんは皆子供連れで、 ショップ横の遊具で遊んでいる。早々と一番前の席を確保し、車庫の別の機関車をカメラに収める。
後から来た子供が、一番前の席に座りたがっている素振りだが、大人気ないが譲ってあげない。5分遅れてBenny Halt駅を出発進行。

Lappa Valley Steam Railway Lappa Valley Steam Railway Lappa Valley Steam Railway Lappa Valley Steam Railway

緑の林の中を片道1マイル(1.6km)、のどかな蒸気機関車の旅だ。10分でEast Wheal Rose駅に着いた。 ここで10分の停車だ。
19世紀半ばには錫鉱山として栄えた場所だ。1846年には1200名の住民がいたという。エンジン・ハウスと煙突が しっかりした形で残っている。
ここにはイギリスが開発した振り子式高速車両APTを模した最小軌間鉄道がある。わずか7と四分の一インチ(18cm)の 軌道のミニ列車だ。距離も320mと短いが、降りた子供たちが大喜びで乗り込んだ。もう一つ、10と四分の一インチ (26cm)の軌道で距離800mのディーゼル車も走っているから驚きだ。
この一帯はプレイランドでカートやボートなどの乗り物や迷路やゴルフ、自然観察路など様々な施設が整備されている。 これらの施設を含めてのチケットなのだ。 復路は最後尾の席に乗り込むと、駅長兼ショップの店員の髭親父がやってきて「もう帰るのか?」と聞く。うなずくと「Crazy !」 と一言。2、3分後、出発の合図をしながら「本当に帰るのか?」と聞く、うなずくと「何のためにここに来たのか?」と聞く。 「このミニ蒸気機関車に乗るためだ」と答えると、納得したようなしないような顔だ。
Benny Halt駅に戻ると駅長兼ショップの店員のおばさんがもう帰ったのという顔で出迎えた。このミニ蒸気機関車に乗るために 来たことを説明し、目星をつけてあったぬいぐるみを孫娘のお土産に求める。 ちょっと風変わりな珍しいライオンのぬいぐるみで、売れ筋だと言いながら遊び方などを説明してくれる。

Lappa Valley Steam Railway Lappa Valley Steam Railway Lappa Valley Steam Railway Lappa Valley Steam Railway

Trerice Garden トレリス・ガーデン

ラッパ・バレーからわずか1km先に”コーニッシュ・カントリーサイドの隠された宝石("hidden gem")”と謳われる Trerice Garden がある。1573年に建てられたエリザベス朝の邸宅(Manor House)だ。
歴史を感じさる壁をつたう、つる性植物もボーダーの宿根草も伸び伸びと豊かに育っている。さすがに南国コーンウォールだ。 清々しい気持ちになる。

Trerice Garden Trerice Garden Trerice Garden Trerice Garden

ナショナル・トラストの手に渡るまでに、永年放置されたために改造もされず古いまま残ったというが、納屋などは古すぎて 荒れ果てた感じもするが、それをそのまま保存するのがナショナル・トラスト流だ。
中世のキッチンガーデンを再現している(写真下左から2枚目)。植栽も中世の野菜だという。ガーデンの始まりは ハーブ園や菜園だったのだ。害獣除けのフェンスといい、レイズドベッドのコーナーの飾りといい素晴らしいデザインだ。
当時の散水器も再現されており、ナショナル・トラストの職員がデモンストレーションしてくれたが、筒先からは チョロチョロとしか出てこない。返って自分の体が濡れてしまい笑いを買っている(写真下)。水鉄砲の原理だ。 樽の横にあるのは陶器の如雨露だ。水を入れる前から重い。ここには元祖芝刈り機もあるという。先人の様々な発明に心打たれる。
芝生の迷路がある。子供だましのようなものだが、初老の男性が真剣に取り組んでいる。 我々に見られているのを知って苦笑いをし、手を振ってくれた。
2種類のバラとオダマキが見事なコラボレーションを見せている。ショップでケーキの本"101 Teatime Treats"を見つけ、 友達へのお土産にする。コーニッシュアイスクリームも見逃せない。快晴の中を歩き、渇いた喉に嬉しい。

Trerice Garden Trerice Garden Trerice Garden Trerice Garden

Trevarno Estate and Garden トレバーノ・ガーデン

Trevarno Estate and Gardenは、その起源を1245年まで 遡るが、整備され公開されたのは、ここ10年余り前のことだ。 19世紀に植栽された3万本を越す樹木が覆う敷地の中に広がる広大なガーデンだ。
最初に現れたのは日時計の芝広場(Sundial Lawn 写真下左)だ。その一角の見晴台(Viewing Platform)から見えるのは Gothic Potting Shedだ(写真下左から2枚目)。農機具・育苗小屋ということだが、住みたくなるような素敵な建物だ。 かつてはボイラー小屋で隣のWalled Gardenの温室を暖めていたという。豪貴なことだ。
沢山の孔雀に囲まれ一段テラスを上がるとMain Lawnに出る。左手に白いサマーハウス(Summerhouse 写真下右から2枚目) が見える。周りには100種もの南半球と地中海の夏の花を植えてある。
右手には、曲がりくねったイチイのトンネルがある(Serpentine Yew Tunnel 写真下右)。陽射しが遮られ涼しい。

Trevarno Estate and Garden Trevarno Estate and Garden Trevarno Estate and Garden Trevarno Estate and Garden

Main Lawnを真っ直ぐ進んだところに、一段低くしたイタリアン・ガーデン(Sunken Italian Garden 写真下左2枚)がある。 かなり深く掘り下げられ、周りを木に囲まれているから静かだ。整形式にヘッジされた植え床の植栽は多様だ。 噴水やパーゴラ、胸像などファーニチャーやオーナメントもしっかりしている。
テラスを何段か下ると湖に出る。湖への流入口が段々滝(Formal Cascade 写真下右から2枚目)になっている。 湖畔のビクトリア朝のボートハウス(Victorian Boathouse 写真下右)が素敵だ。(写真をクリックするとステンドグラスの ハウス内がご覧いただける。)

Trevarno Estate and Garden Trevarno Estate and Garden Trevarno Estate and Garden Trevarno Estate and Garden

インドクジャクが沢山放し飼いされている。人に馴れていてガーデンのそこかしこで遭遇する。木の上で甲高い鳴き声がした。 驚いて見上げるとインドクジャクが高い所に止まっている。あの長い尻尾があっても飛べるのだ。
シロクジャクとはまた違う種類のクジャクと思われるものも見られる。湖には大型の珍しい水鳥も浮かんでいる。

Trevarno Estate and Garden Trevarno Estate and Garden Trevarno Estate and Garden Trevarno Estate and Garden Trevarno Estate and Garden

Godolphin House & Estate ゴドルフィン ハウス&エステート

Godolphin House & Estate の建物の一部は15世紀に遡るという。そして、17世紀には部屋数100を数える繁栄だったということだ。 その資力は錫鉱山によるものだった。
しかし、18世紀には、かなりの部分が破壊されファームハウスとなり、2000年からナショナル・トラストの所有となった。 建物は相当傷んでおり、至るところで修理中だ。
"Cornwall's most beautiful and romantic old houses"と謳われているが、恐ろしく古く古色蒼然としていて、気が滅入らないでもない。

Godolphin Garden Godolphin Garden Godolphin Garden Godolphin Garden

最初に"King's Garden"(写真上左)に入る。1646年に後のチャールズ2世が皇太子の頃訪れたことで、 このように呼ばれているらしいが、素朴なガーデンだ。後右が"King's Room"がある"West Range"という17世紀の建物だ。
一段と古く大きな修理中の建物が"North Range"(写真下左)だ。1630年に建てられた涼み廊下のある革新的なデザインだ。
建物の前の円形の前庭"Forecourt"(写真上右から2枚目)は馬車のための車寄せで"North Range"と同じ頃造られた。 中心はサイダー桶の泉水だ。その"Cider House"が果樹園の中に残っている(写真下左から2枚目)。
"North Range"の涼み廊下のゲートから中庭"Courtyard"に入る(写真上右)。ドアーの右側の壁は 18世紀に破壊された"Great Hall"の壁だ。
建物の横の"Side Garden"は14世紀のレイアウトのままだという。9つのヘッジで囲われたガーデンが並んでいた(写真下右2枚)。

Godolphin Garden Godolphin Garden Godolphin Garden Godolphin Garden

Hayle Viaduct

Golf at Tregenna Castle Hotel ホテルでゴルフ

予定通りの行程でホテルへの帰路に就く。B3302でHayleの街を走行していると、前方にビアダクトが現れる。 昨日も記した通りプリマスから数えて32番目、最後のビアダクト(Hayle Viaduct)だ。デザインとしてはさして魅力はないが、 かなり古く距離も長いビアダクトだ。思い掛けないお駄賃を貰った気分だ。

部屋に戻り、着替えをしてゴルフショップに向かう。こちらのゴルフ場の受付はゴルフショップで行うのだ。 ホテル入り口の門番のおじさんが店員を兼ねている。貸しクラブはレディースが用意してないのでハーフセットを兼用とする。 トロリーと18ホールのグリーン・フィー二人分で30ポンドだ。しかし、デポジットとしてキャッシュで20ポンドを 請求されたのには驚いたが、トロリーにキャディーバッグを固定しながら、「ボールは持っているか? ティーはあるか?」と あれこれ気を使ってくれる。
さて、いよいよスタートだ。他にプレーしている人の姿は見当たらない。気楽にのんびり回る。空も海も真っ青だ。 広大な緑の芝にレイアウトされた18ホール、2280ヤード、パー54のコースだが、油断は禁物、3番でOBが出た。 左は深い林とブッシュだ。コースには時折ウサギが出没し、可愛い動きに癒される。
9番の折り返しで8番をプレーする二人連れに出会う。10番を終ったところで二人をパスする。 プレーしているのは一人で、もう一人はコーチのようだ。他には私達が15番ティーにいる時に1組がスタートしていった以外は プレーヤーの姿は見られなかった。妻はビギナーなので、人目を気にせずプレーできるのがありがたい。 グリーンとティーグランドの距離があるから結構良い運動になった。プレーを満喫し、デポジットをしっかり返却してもらい、 部屋に戻る。コーチ・パーキングにコーチが何台も止まっている。今夜も団体客が多いようだ。

Trevarno Estate and Garden Trevarno Estate and Garden Trevarno Estate and Garden Trevarno Estate and Garden

Dinner at Tregenna Castle Hotel ホテルでディナー

部屋でシャワーを浴び、少しのお洒落をしてメイン・ダイニングに向かう。案の定、団体客で大賑わいだ。
スターターはカニの料理とレバーの料理。良く冷えたシャンパンが喉に沁みる。お味はまずまずだ。
メインはサーロインステーキとシーバス。シーバスは見た目は大きいが、骨が多くいただけない。 これに温野菜が山盛りについてくる。とても食べきれる量ではない。
デザートはレモンパイとコーニッシュ・アイスクリームだ。こちらの量も半端ではない。
食後はバーでスコッチとシェリーを楽しむ内に、とっぷりと夜は更ける。明朝は寝坊しても大丈夫なスケジュールだ。

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