2005の旅 ウェールズ編

花花

第6日 6月21日(火) 水色枠の写真はクリックすると拡大写真になります。
今日の行程   Beddgelert --- Caernarfon --- Llanfir PG --- Beaumaris Castle --- Penrhyn Castle ---
            Conwy Castle --- Llandudno --- Llanrwst --- Beddgelert
今日の走行距離   165km   今日の万歩計   10,564歩

Sygun Fawr Country House

Sygun Fawr Country House Sygun Fawr Country House

Country Houseの最初の朝だ。天気はミスト。窓から見える山は霧がかかっている。今日はスノードン山を見送り、 古城巡りとしよう。ミストの中、合羽に長靴で愛犬の散歩をしているゲストがいる。本当に犬好きな国民だ。
例によってフル・ウェリッシュの朝食だ。11部屋満室だからダイニングは朝から盛況だ。活気に満ちている。 ウェイターがお天気は大丈夫と保証してくれたが、さて…。

Caernarfon Castle
世界遺産だからどうこうという気は無いが、今日は世界遺産に指定された北ウェールズの4つ城の内3つを訪ねる。
Caernarfon Castleからスタートだ。 こちらのサイトもお薦め。
全てウェールズを征服したイングランド王エドワード1世により13世紀末に建造された城だ。今まで見てきた城と少し違い、 9つのタワーと2つの城門を城壁で繋げた形だ。壮大なスケールで保存状態も非常に良い。メナイ海峡を臨む位置に建っている。

Caernarfon Castle Caernarfon Castle Caernarfon Castle

イギリスの皇太子をPrince of Walesと呼ぶことはしっていたが、その由来については知識を持ち合わせなかった。 今回の旅行の情報収集の中でそれを知った。
左の写真の説明によれば、丸いスレートの壇は1969年に行われたPrince of Walesの叙任式 (すなわちチャールズ皇太子の叙任式)のセレモニーのために設計された。そのスレートはLlanberisの石切り場から 切り出され磨かれた。そして、その作業場は今、Museum of the slate industryとなっている。
Caernarfonの新しい城の建造が急速に進められていた1284年に、王妃はここで、後のEdword2世となる王子を産んだ。 Edword1世は1301年にEdword2世を正式にPrince of Walesとした。以来、その称号は皇太子に受け継がれてきた。とある。 まわりくどい説明だ。右側にウェールズ語でも説明されている。

Caernarfon Castle Caernarfon Castle Caernarfon Castle

旗の揚がっているタワーがイーグルタワーで最も大きく高いように見えた。イーグルタワーを始め幾つかのタワーと 城壁を巡った。爽やかな風に打たれ長い歴史の舞台を見つめているのに、何故か長閑な気持ちになる。 青い空と海、カモメの姿などがそうさせるのか…。

Caernarfon Castle Caernarfon Castle Caernarfon Castle

Caernarfon
Caernarfonの街で2つの用足しがある。1つは万歩計のボタン電池である。直ぐにカメラ店が見つかった。ショーウインドーには 万歩計も並んでいる。入って聞いてみると置いていないと言う。不審ながら出ると、TICがあった。これ幸いと問い合わせる。 さっきのカメラ店を紹介される。そこには無かったと言うと別の店を紹介してくれた。もう1つの用のクリーニング店の先だ。 丁度良い。
それにしてもカメラ店の対応は不審だ。もう1度入って「TICで聞いたらここにあるといっている。」と食い下がる。 今度は別の店を紹介してくれた。
さて、クリーニングである。先日の乗馬でズボンが汚れてしまった。あの鞍は相当汚れていたようだ。 シャツも洗いたいと思い車に積んできた。今(午前)出せば、明日の朝8時の開店時に出来上がると言う。直ぐ持ってくる旨伝え、 出てみると隣は時計店だ。念のため聞いてみると、置いてある。交換してくれて3.95ポンド、日本と同じ程度だ。 ラッキーだ。パーキングに戻り買い物客で溢れる商店街に乗り入れクリーニング店に向かう。
観光客としての買い物でなく、生活者としての用足しが2つも出来た。長期旅行の必要性からの経験に自ら満足する。

Llanfair PG
メナイ海峡をBritannia Bridgeを渡りAnglesey島にやって来た。

Llanfair PG

これが駅名だ。世界で最も長い駅名だ(異説あり世界3番目ともいう)。上がウェールズ語で下が英語だ。 その意味するところは”荒々しい渦巻のそばの白いハシバミの窪地にある聖メアリ教会と赤い洞窟のそばの聖ティシリオ教会” となるそうだ。
1日数本しか停まらない?駅だが観光客が押し寄せ、お土産屋さんが大繁盛している。 かくいう私も、昨日の旅行記で紹介したLovespoonと豆本(豆名言集)をここで求めた。世界各都市までの距離を記した 表示板があり"Tokyo 5923m"とあった。約9500キロメートルだ。思えば遠くに来たもんだ。

Llanfair PG Llanfair PG Llanfair PG

Beaumaris Castle
同じくAnglesey島にあるBeaumaris Castleだ。 こちらのサイトもお薦め。 ここが2つ目の世界遺産の城だ。
ここは6つのタワーと2つの城門を正方形に城壁で繋げた見事にシンメトリーな設計だ。これを八角形の城壁で守り、 更にその外側を堀で守るという堅固さだ。エドワード1世が建設した最後の城で財政難のため途中で中止されたままだとか。 それにしても立派な城だ。
写真は左から、堀と外側の城壁、唯一の外側の城壁の入り口、中庭からタワーを臨む、内外の城壁の間の外庭、 北の城門から南の城門を臨む。居城としても立派な城だ。

Beaumaris Castle Beaumaris Castle Beaumaris Castle Beaumaris Castle Beaumaris Castle

Menai Bridge

Sygun Fawr Country House

Anglesey島からの戻りはMenai Bridge を通る。メナイ海峡を跨ぐ美しい吊橋だ。Britain島(London)―Anglesey島(Holyhead)―Ireland(Dublin)を結ぶ交通の必要性から 築かれた。などということはサイトに譲り、高い塔までのアーチ橋、長いスパンの間のチェーンの曲線の美しさにうっとり。
その後、鉄道を通すためもう一つの橋Britannia Bridgeが建設され、その後、車も通行できる橋に改造されたらしい。
いずれにしろ、橋は曲線が美しい。あの曲線は機能美だ。

Penrhyn Castle

Penrhyn Castle Penrhyn Castle

Suspension Bridgeを渡りBangorの街中をくねくねと走り抜けると Penrhyn Castleの 案内標識が出た。National TrustのPropertyは案内標識がしっかりしていて助かる。案内に従って取り付け道路に入ると、 なんとClosedだ。そうだ火曜日がお休みだった。計画では今日がスノードンで明日がお城だが、お山の天気次第となっていたのだ。 一目だけでもお城の姿を見て行こうと先に進む。しばらく走ると巨大な城が現れた。廃城でなく今も使われている城だ。 パーキングに車を入れ、城の裏庭に出ると、広大な芝の広場に巨大な樹木がたくさん見られる。休館なのに賑やかな声がする。 中学生とおぼしき集団が赤いヘルメットとSafety Beltをつけている。何が始まるのか?しばらく観察だ。 塔の上からロープを垂らしている人がいる。どうやら、塔にクライミングをするらしい。いろんなことを経験させるものだ。

Conwy Castle
Conwy Castleにやってきた。 こちらのサイトもお薦め。
これが3つ目の世界遺産の城だ。A55からA547に降り、Conwyの街に向かうと市城壁(Town Walls)にぶつかる。 この市城壁は21の塔と3つの城門を持ち、1.2kmに及ぶといい、良く残されている。ぶつかったところの城門は、 一方通行出口だ。左に曲がり市城壁沿いに進み次の城門から市街地に入る。大きなパーキングが城の裏側にあった。
この道標も英語とウェールズ語の併記だ。トップが面白い。この鳥はなんだったのか?沢山見かけたカモメではないようだし…。
お腹が空いた。なにかガツンと食べたくて物色していると、"Welish Sausage"なる看板を発見。食してみるべし。 しかし、いわゆる例のふにゃふにゃしたイギリスのソーセージと変わりは無かった。もう1つはスカンピのフライだ。 茹でたものにしろチップスにしろじゃがいもがが上手い。ハーフパイントのエールは料理を待つ間に終わってしまった。 もうハーフパイントいただく。
すっかり待たされて時間を使ってしまった。パーキングのチケットは2時間にしてきた。ゆっくり城を見学すると、 時間オーバーになる。駐車違反に関しては昨年苦い経験をしナーバスになっている。ここは先にショッピングをし、 チケットを買い直してから安心してお城見物としよう。
Castle Streetを進み最初の角を左に曲がるとHigh Streetだ。妻はフィギュア店のウインドーのフェアリーが気になるらしい。 大小沢山並んだものだ。大きな洒落た食料品店があった。ButcherもBakeryも兼ねている。今夜はCountry Houseのディナーは お休みだ。ここで何か仕込んでホテルの部屋でゆっくり食べようということに決定。あれこれ迷いながら幾つか選ぶ。楽しい。 ワインはないか訊ねると、向かいのスーパーを教えてくれる。スーパーのワインはリーズナブルで品数豊富だ。 赤ワインを1本仕込む。
帰り道、妻はやっぱりフェアリーが気になるようだ。イギリスでのショッピングのルールは”迷ったら買う”である。 ”また、今度”があるかどうか分からないから。というわけで、馬蹄がモチーフのフェアリーを連れ帰る。

Conwy Castle Conwy Castle Conwy Castle

新たに2時間のチケットをPay & Displayし、安心して見学に入る。
入場すると城から出てくる数人の外人さんが、なにやら各々に話しかけてくる。少し混乱。良く聞くとCountry Houseの 泊り客で昨夜のディナーの隣の席の人達だった。妻が勝手に名付けた白髭のマクレガーさんもいる。(我々は旅で出会った人を 雰囲気で勝手に名付けて話題にする。)あちらから見れば珍しい東洋人で分かり易いだろうが、こちらから見たら皆同じ 外人さんだ。街で出会っても分からないものだ。(このマクレガーさんとは後に何度も出合うことになる。)
写真は左から、Castle Streetから見たThe North WallのKitchen Tower、Stockhouse Tower、Chapel Tower。
城内Outer WardからStockhouse Tower、Chapel Tower、Bakehouse Towerを臨む。そして、North-West Towerだ。
(城の平面図にご興味ある方は”こちらのサイト”で紹介の"The Great Castles of Wales"の"Castle Plan"をクリックすると ご覧いただけます。)

Conwy Castle Conwy Castle Conwy Castle

同じく左からSouth-West Towerの上から臨むStockhouse Tower、Chapel Tower(人が登っている)、Bakehouse Tower、 King's Tower。
反対にChapel Towerの上から見下ろすBakehouse Tower、Prison Tower、South-West Tower。城壁の上は回廊のごとく歩ける。
Chapel Towerから見たStockhouse Tower、Kitchen Tower、South-West Towerだ。

Conwy Castle Conwy Castle Conwy Castle

Chapel Towerからの眺望。左から市外を見下ろすと遠くに市城壁(Town Walls)も見える。ランチを食べた店も見える。
Conwy川河口。ヨットを始め沢山の船が浮かんでいる。そして、Conwy川を渡りCreuddyn Peninsula への橋が3本。 左が道路橋、右が鉄道橋。何と言っても真ん中のSuspension Bridgeが美しい。 1826年の完成でその名はConwy Suspension Bridgeと単純。 上から見た限り人の姿は無いので渡れないものと決め込んでしまったが、National Trust管理で渡れるらしいと後で知る。残念なことをした。
楽しんでパーキングに戻る。ここで城内でも見かけた日本人のご夫婦と話す。同じようにドライブ旅行をしているとのこと。 ぬかりなくマイサイトの宣伝をし、お互いの無事のドライブを祈り別れる。

Conwy Castle Conwy Castle Conwy Castle

Llandudno
Llandudnoは不思議の国のアリスのモデルとなったアリス・リデルの別荘もあったウェールズ随一の避暑地といわれる。 思い描いていたよりずっと大きな街だ。ただこの白い建物の連続はどうしたことか。私にとってのイギリスではないし、 趣味ではない。North Shoreの海岸も美しく、その脇の遊歩道も広く気持ちが良いのだが、心落ち着かない。 ここは早々にパスと決めた。

Llandudno Llandudno Llandudno Llandudno Llandudno

Llanrwst / A498

Llanrws Llanrws

すっかりお馴染みになったA470(CardiffからLlandudnoまでウェールズを南北縦断している。ほぼ全線を走破した。)を南下。 明日訪問予定でこの旅のガーデンで期待の高いガーデンの一つBodnant Gardenの場所を確認し、Llanrwstに来た。 Vale of Conwyの拠点となる街だ。1636年に完成したという美しい石橋があるとの情報でやって来た。 街の駐車場に車を入れる。その裏手がConwy川で川沿いに遊歩道が整備されている。ヤマ勘で上流に向かって歩く。 10分ほど進むと素晴らしい橋が見えてきた。いい形だ。水の流れ、背景の山も素晴らしい。 浅瀬の石伝いに川の中に入っての1枚は上出来と自画自賛だ。
A470をBetws-y-coedで分かれる。この街もVale of Conwyの人気の街だ。渓谷の街で散策する観光客の姿が多く見られる。 更にA5、A4086、A498とSnowdonia National Parkの只中を進む。右に左に深い谷の下に湖を見下ろし、 カーブの続く山道のドライブは快適だ。

Beddgelert
Beddgelertに戻ってきた。 Sygun Fawr Country Houseに宿泊を決めたのもこの村が花の村として、ウェールズやイギリスのコンテストではアワードの 常連であり、ヨーロッパのコンテストでもゴールドメダルを受賞したとの情報があったからだ。昨日から車で通過する限りは 期待したほどには映らない。村の駐車場に車を置き散策開始。確かにお店などには美しい花と意匠を凝らした所もある。 ホテルやB&B、レストランなども花で飾られているが、村全体としての盛り上がりを感じない。

Beddgelert Beddgelert Beddgelert

村のそこここに楽しいディスプレイがなされているが、春の花から夏の花への切り替え時を考慮しても今一だ。 中には雑草だらけのものも見える。惜しい。勿体無い。ゴールドメダル受賞も過去のことなのだ。(帰国後調べたら ゴールドメダルは97年、最後の受賞は00年であった。)
期待が大きかった分だけ物足りないが、スノードニアのやまふところに抱かれた村は静かでしっとりとした良い街だ。 橋も美しく川の水も豊かで綺麗だ。

Llandudno Llandudno Llandudno Llandudno Llandudno

Sygun Fawr Country House
Country Houseに戻り。ワイングラスとカトラリーを借りて夕食をいただく。築360年の部屋だが内装は改められ 重厚な雰囲気にしつらえられている。窓からの眺めもスノードニアだ。食後はリビングルームでスコッチを楽しむ。

Sygun Fawr Country House Sygun Fawr Country House Sygun Fawr Country House Sygun Fawr Country House

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Llanrws

Petrolに関してはドライブで少し述べた。イギリスのガソリンが日本と違う点は、 セルフサービスであることと、価格が高いという2点だ。
ほとんどのペトロール・ステーションがセルフサービスだ。(03年に1ヶ所だけおじいさんの店員が入れてくれたことがあった。) これは合理的で良いシステムだと思う。窓拭きなどは毎朝スタート前に自分でやれば良い。それが安全運転への思いに繋がる。 ごみは1日のドライブが終わったら持ち帰る。何の不都合もなしだ。最敬礼での見送りなぞ気色が悪いと言うものだ。

Llanrws

価格は昨年が85ペンスで高いと思ったが、今年は90ペンスに上がっていた。82.99ペンスから94.99ペンスまであった。 このばらつきにも驚く。平均すると89.99ペンスだ。どのステーションでも価格が大きく表示されているのだが、 決まってコンマ99なのだ。恐ろしいほど揃っている。(1軒だけコンマ70を見た。)他の商品も同様ではあるが ここまでではないと感じる。今年は円が高かったので換算すると昨年と同じ程度だったが、リッター当たり180円を越すのは高い。 高速道路が無料であることで帳消しと考えているが…。
今年は1ヶ月、8,000kmと長丁場であったので、20ヶ所のペトロール・ステーションで約500リッターの ペトロールを補給した。ペトロール代9万円だ。それでもフォードのコンパクトカーはリッター当たり16kmも 走ってくれたのだ。それにつけても、昨今の原油価格の高騰は憂慮される。
この項の写真はFree Fotoから借用


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