2005の旅 ウェールズ編

花花

第2日 6月17日(金) 水色枠の写真はクリックすると拡大写真になります。
今日の行程   Cary Fitzpaine --- Hestercombe Gardens --- Chepstow Castle --- Tintern Abbey --- Hergest Croft Gardens --- Cwmtaf
今日の走行距離   367km   今日の万歩計   10,470歩

Cary Fitzpaine Farm
時差ボケだろうか充分な眠りとはいえないが、爽やかな朝だ。曇り空ではあるが降り出す気配は感じられない。
Farm Houseの屋根裏部屋からは雄大な景色が広がる。手前には小屋の石壁を這い上がるハマナスのようなピンクのバラが美しい。 その足元を白いバラが飾っている。
その先に数頭の馬が見える。芦毛と呼ぶのだろうか灰色の馬が優雅に草を食む。青毛と呼ばれる黒馬が元気に駆け回っている。 栗毛も白馬も見られる。若い男女4人が早朝から世話をしているようだ。このファームの従業員だろうが、 昨晩はそのような人の気配も無かった。その先も見渡す限り牧草地だ。所々に林がある。のどかな風景だ。
朝食前に庭の散策。芝の広場を囲む住居や納屋の石壁沿いに様々な植栽のボーダーが連なりどこもがフォトポイントだ。 広場の数箇所に昔は建物の基礎のネズミ返しだったという、キノコのような石が置いてある。イングリッシュライクで とても好きな光景だ。
待望のフルイングリッシュブレックファストだ。やっぱりこの味はイギリスでないと味わえない。んっ? このカップアンドソーサーは我が家にもあったな!。明るい窓から見える赤いバラ、朱色のポピー、ライム色の木。 いろいろな鳥たちが窓辺にやって来る。上々の朝だ。

Cary Fitzpaine Farm Cary Fitzpaine Farm Cary Fitzpaine Farm Cary Fitzpaine Farm Cary Fitzpaine Farm

Hestercombe Gardens
例年通りヒースロー着は16時25分だ。レンタカーを調達しその日のうちにウェールズに入るのはハードだ。 そこで、02年の旅で印象の強かった Hestercombe Gardensに寄り道することにした。 レセプションやショップは改装され、綺麗になったが趣は失われた感がある。しかし、坂を上った開けた場所からの塔と 大きな木の眺めは3年前と同じだ。静かに迎えてくれた。 あの時に植えられたばかりに見えたキングサリも背丈は変わっていない(成長が遅いんだ)。
石塀に開けられたChinese Gate(写真下中の壷の後)をくぐるとハーブガーデンだ。魅力的な色の大きな壷を中心に ラベンダーやラムズ・イアーなどが配され見事な設計だ。石畳もクールな雰囲気を作る。
ハウスに向かって進むと右手がOrangeryだ。オレンジ色の石壁に白い窓枠が優美だ。周りはエリゲロンが埋め尽くしている。 どうしたことか3年前はエリゲロンでは無く、名前は分からないが爽やかな白色の小さな花で覆われていたはずだ。 エリゲロンが侵食したのか?それとも人為的にしたのか?少し残念だ。

Hestercombe Gardens Hestercombe Gardens Hestercombe Gardens

Hestercombe GardensHestercombe Gardens

石組された通路と階段を通ってハウス前のVictorian Teraceへ出た(写真下左)。こちらは3年前と大きく異なる。今年のテラスは素晴らしい。 噴水を中心に24本のスタンダード仕立ての白いバラが風に揺れている。美しい。白バラはやはりアイスバーグのようだ。 足元の花壇は銀葉・銅葉のプランツでアイスバーグを引き立てる。
水路の両脇のボーダーもバラを中心に植栽され輝いている。しかし、今年のEdwardian Garden(写真上)は少し地味に感じた。 3年前には満開だったデルフィニュウムやルピナスが一段落したからだ。その先のパーゴラも全てのプランツが 取り除かれ、再生中だ。バラとハニーサックルが植え込まれたばかりだ。
こんなに素晴らしいガーデンだが客の数は極めて少ない。(パーキングには車が沢山駐車されているのだが…。) 静かで心休まる。少ないながら出会う人達は一様に声を掛けてくれる。 「どこから来たの?」、「ランドスケープも素敵よ」などと。盛んにLovely、Excellent、Wonderful、Beautifulなどの 言葉が飛び交う。
すっかり楽しみChinese Gateを出た先の池には白鳥が優雅に泳いでいた。この池の土手もエリゲロンが満開だ。 Landscape Gardenは入り口のPear Pondの橋の上からTemple Arbourを眺めるに留め、Walesを目指すことにした。

Hestercombe Gardens Hestercombe Gardens Hestercombe Gardens

Hestercombe Gardensを彩る数々の花をご紹介しよう。カンパニュラとエリゲロンの競演にはため息だ。 西洋オダマキは分かるのだが、他の2点の花の名前は不明だ。

Hestercombe Gardens Hestercombe Gardens Hestercombe Gardens Hestercombe Gardens Hestercombe Gardens

Wales

bridge

M5を北上しM4・M48と繋いで行く(実はここで大いに迷走した。)。
Severn川をまたぐSevern Bridge(写真右)を渡れば、そこはWalesだ。M4が渡る橋はSecond Severn Crossingと地図に出ている。 これらの橋はイギリスでは珍しく有料だ。しかも4.8ポンドと安くない料金だ。
Severn BridgeはSuspension bridgeで水面からかなり高いところを走っている。見晴らしも良く、Second Severn Crossingも 良く見える。橋の先には青空も覗いてきた。さー!Walesだ!


Chepstow Castle
M48を渡って最初の街がCheostowだ。 この街にChepstow Castleがある。 こちらのサイトもお薦め。 先ずは最初のご挨拶ということで訪れた。
予想よりずっと大きな城だ。ウェールズにありながらイングランドの城であったというのも予想外だった。 ウェールズを抑制するために11世紀に建てられ、随時増強されたらしい。その変遷が展示されていた。
写真左は駐車場からのアングルだが最も新しい部分で13世紀末のものらしい。写真中が最も最初に建てられた ホールの窓だ。壁の厚みも相当なものだ。写真右のようにWye川の断崖を天然の要塞として川に沿って広げられた 石造りの重厚な城だ。
(城の平面図にご興味ある方は”こちらのサイト”で紹介の"The Great Castles of Wales"の"Castle Plan"をクリックすると ご覧いただけます。)

Chepstow Castle Chepstow Castle Chepstow Castle

Tintern Abbey
Chepstow Castleを後にしA466を北上すること10分余り、右手に Tintern Abbeyの廃墟が忽然として現れた。 ゾクッとする光景だ。
その歴史は12世紀に遡るらしい。廃墟とはいえ、良く保存されている。権勢を誇ったであろう立派な大修道院であったことが うかがわれる。写真は左から北東からの全体の眺め、西の身廊の窓、北の翼廊の窓、東の身廊の窓、南の翼廊の窓だ。 それぞれに異なるデザインで、ステンドグラスがはまった様はさぞかしと偲ばれる。
Walesに入るなり、Castle・Abbeyと2連発で感動的な遺跡に出会えた。今後が益々楽しみになってきた。

Tintern Abbey Tintern Abbey Tintern Abbey Tintern Abbey Tintern Abbey

Hergest Croft Gardens
A466を北上する。この道は左にはWye川の豊かな流れを谷底に見、右の山肌にはピンクのジギタリスの群生を見つつ進む。 その後は、A40・A4137・A49・A438・A480・A44などを乗り継ぎ、2時間20分で Hergest Croft Gardensに到着。長いドライブだった。
Hergest Croft Gardensは50エーカーの敷地に4つの異なる形式の庭があり、4000種以上の潅木や木があると謳っている。 どうやら我々はThe Kitchen GardenとThe Edwardian Houseの温室を見たのみのようだ。

Hergest Croft Gardens Hergest Croft Gardens Hergest Croft Gardens

The Kitchen Gardenといっても立派なローズ・ガーデンや幾つものボーダー・ガーデンを含んでいる。オールド・ローズだろうか 中輪の形のしっかりした花が目を引いた。ヒマラヤの青いケシがまだ咲き残っていた。イギリスのガーデンではもう珍しくも なくなったきた。
白い花を3点並べてみた。涼しげで良い。左からジギタリス・ルピナス・ハンカチーフの木だ。

Hergest Croft Gardens Hergest Croft Gardens Hergest Croft Gardens

このガーデンの広大さを示す写真を3点。巨大な樹木(trees)と多様な潅木(shrubs)が上手に組み合わされたガーデンだ。

Hergest Croft Gardens Hergest Croft Gardens Hergest Croft Gardens

Nant-Ddu Lodge
南Welesの拠点はA470沿いのLlwyn Onn Guest Houseだ。Brecon Beacons National Parkの中央南部の小ぢんまりした村 (と言うより集落だ)にある。 ここに3泊し南Welesを巡る。当然ながらこの村には食事のできる場所はない。隣の村のNant-Ddu Lodgeを紹介される。 レストランはないかと聞くと、CardiffのBayに行けば良いレストランが沢山あると言う。片道40kmはある。 この辺りの感覚が???だ。
Nant-Ddu Lodgeはパブと変わらない。エールビールを1パイントずついただきながら、メニューを見る。Startersとして "Garlic sauteed mushrooms on baked brioche & lemon mayonnaise"(マッッシュルームのガーリックソテー  揚げパンとレモンマヨネーズ添え)と"Jamaikan prawn coktail with toasted pine nuts"(小海老のカクテル  松の実添え)をオーダー。
Mainsとして"Seared king scallops with vermouth, served in a puff pastry basket"(ホタテの貝柱ベルモットソース  パイ添え)とPan fried calver liver, with balsamic glaze, red onions & celeriac Puree(子牛のレバー炒め  バルサミコ風味 レッドオニンとセロリのピューレ添え)をいただいた。(この日のメニューはお断りして、いただいてきたのでフルに記載できた。) 当然ながらグラスワインも赤白いただく。鄙には稀と言おうか、こんなカントリーサイドでこの味を楽しめるとは…。 ここでもイタリアンを取り入れているようだ。
満足してB&Bに帰ったのは21時30分。(小さな集落で通り過ぎてしまった。)

Nant-Ddu Lodge Nant-Ddu Lodge Nant-Ddu Lodge Nant-Ddu Lodge Nant-Ddu Lodge

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電子辞書

今年はデジタルカメラを新調し、携帯電話もレンタルした。もう一つの新兵器が電子辞書だ。軽くてコンパクトな優れものだ。
例えばメニュー。”イギリスはおいしい”でも述べたがメニューを読むのは なかなか難しい。料理用語にフランス語が多いからと聞いた。そこで電子辞書がその力を発揮する。メニューを見て 分からないKeyになりそうな単語を入力・変換する。辞書だとおのぼりさん的だが、電子辞書ならスマートか? ボーイもウェートレスも興味深げに覗いていく。お蔭でイメージに適ったメニューをオーダーできた。
ドライブ中もナビゲーターの妻は、標識や看板から知らない単語やフレーズを見つけては、盛んに勉強している。新兵器が 学習意欲を高めてくれる。さすがに会話をしながら使うのは難しいようだが、上手に表現できなかったことや 理解できなかった単語なども比較的早くチェックできたようだ。(旅行に持ち歩くポケット辞書では単語の数が少なく 間に合わないことが多かった。)
また、電子辞書は和英・英英・国語辞典としての機能も活用し、より中味の濃い会話の手助けとなった (と、妻が言っている。)。

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