第18日 7月3日(日) 水色枠の写真はクリックすると拡大写真になります。
Kirkton House Geilston Garden
今朝も窓の下でウサギが盛んに草を食んでいる。馬も朝の挨拶に現れた。窓から3メートルも無いところに馬場の柵があるのだ。
朝食は相も変わらずフルスコティッシュだ。厭きもせずおいしいくいただく。部屋のインフォーメーションによれば
「Washing £5」とある。聞けば袋を差し出しこれに入れてここへ出してと指示される。こんな風にビジネス・ライクに
やってもらえると助かる。ありったけの洗濯物を袋に詰めて出す。
先ずはB&Bの直ぐ隣の
Geilston Gardenだ。
しかし宿の近くの施設の宿命で開園時間には早すぎる。パーキングの脇のキッチン・ガーデンを覗かせてもらうが、
見るべきものはこのダリアだけ。次に進もう。
Helensburghを経由しLoch Lomond & The Trossachs National Parkの広々とした自然の中を走る。B道路ながら良く整備され
快適な高速ドライブを楽しむ。
Luss(Loch Lomond)
英国最大の淡水湖、スコットランドで最も美しい湖 と謳われ、スコットランド民謡でも”懐かしき河の岸辺、
光まぶしき・・・”あるいは”水蒼き川のほとり、風も青き・・・”、”ここちよき清らの岸、日かげ映ゆる・・・”
とも謳われるロッホ・ローモンドにやって来た。
一口にLoch Lomondといっても
南北39km、最大幅8kmという大きな湖でどこを訪ねたやら…だ。順路の都合で西岸の
Lussという村を選んだ。
A82を下り村に入ると広いパーキングを備えたVisitor Centreがあった。案内や土産物を物色した後、湖畔の散策。
イギリスの観光地ではどこに行っても思うことだが、パーキングの車の数に較べて観光客の姿が少ない。ここも静かだ。
まだ10時、どんよりとした曇り空のもと少し寒く感じるが、スイムスーツの一群が水上バイクの準備などしている。
水は澄んで底の小石が見える。手を浸けてみるとさほど冷たくはない。湖面にはヨット・モーターボート・クルーザーなどの
姿も見られるが、広大な湖面からすれば寂しいほどだ。
湖には大小の島が点在する。対岸のなだらかな山々の姿と相俟って雄大な美しさではあるが、スコットランドで最も美しいと
いわれると首を傾げたくなる。右の写真の山がローモンド山(Ben Lomond)か?
桟橋付近に2、3の土産物屋があり、その先は民家だ。どちらのお宅も競うように花で飾ってある。フロントヤードとも呼べない
狭いスペースに見事なディスプレーを見せてくれる。とても参考になる。是非真似てみたいことばかりだ。
村の花には満足したが、湖は今一つだ。帰路時間があれば別のポイントからロッホ・ローモンドを見てみよう。
Inveraray Castle
ロッホ・ローモンドの西岸のA82を北上。TarbetでA83に入る。間もなくLong Lochの湖岸を走る。ここは海に通ずる
汽水湖だ。最も北の奥まった湖頭辺りなのに白波が立ち、淡水湖のLoch Lomondとは雰囲気が違う。
更に西に進みLoch Fyneの湖岸に出でる。しばらく走ると対岸に白亜のInverarayの街並みが見える。街の右上にお城の姿も見られる。
城の下の石橋の姿が美しい。どうやらあの橋を越えて行くようだ。嬉しい。その右手の丘に塔が見える。
Inveraray Castleは
250年前にできたという豪奢な雰囲気の城だが、現在も子孫が住まいとしている。
とんがり屋根の4つの塔とそれを繋ぐ壁の白い窓枠が印象的だ。
日曜日は13時からのオープンだという。ショップはオープンしていた。こちらも豪華な品々が並んでいる。
小物を求め周囲を散策する。先ほど渡った橋が見られる。入り口にはハンギングバスケットが沢山吊るされている。
係員の老カップルはキルト姿だ。にこやかに話しかけてくれる。
Inverarayの街に入る。
広い駐車場は満車だ。仕方なく白亜の街は車内見物とする。
曇っていた空に日が射してきて白い壁に反射し明るさが一層増してくる。お城だけでなく、刑務所や海事博物館や教会など
見所の多い街らしい。駐車場の車に反し人影も少ない。車の通行量も少なくゆっくりと街並みを眺めつつ一回りする。
この国は交通量が増え道幅は拡幅しても、古い石橋はそのまま残し交互通行とする。古いものを大切にするし、その古いものが
充分に通用する堅牢さがあることにも感心する。文化の違いだ。右の写真で橋の向こうで信号待ちする車の列が見られる。
Kilchurn Castle
A819を北上10km余りでLoch Aweの東岸に出る。更に北上すると正面に感動の廃城が現れる。一見湖に浮かぶ城に見える。
緑の中に白い城壁が映える。姿が良い。
Kilchurn Castleだ。
(写真左 南からのView)
A85に入りお城への入り口を探すがそれらしい案内がない。パーキングも見当たらない。ならば、フェリーがあるはずだ。
Lochaweという小さな村を通り過ぎても見つからない。Uターンしてようやく小さな案内を発見。舗装もされていない
急坂を湖岸まで下りると小さなパーキングに出る。どうやら鉄道の駅と並んでいる。ブルーと白にペイントされたお洒落な
跨線橋の向こうにある古い客車を活用したティールームがチケット売り場のようだ。
訊ねると次のフェリーまでは時間があるようだ。この美しい廃城は遠くから見るが一番と思うことにしよう。
それにつけてもこちらから見る城(写真中 西からのView)の色の違いは光の加減だけだろうか?
蒸気船のボートに未練を残しつつ出発。
Connel Bridge
西ハイランドの中心都市Obanに向けA85を西進。氷河により造られた湖が次々に現れる。湖岸の水際と道路がほとんど
同じレベルの場所や湖上に架かる橋を渡ったりと湖を極めて身近に感じる。背筋がぞくぞくするような感じを受けるのは
水に弱い私だからではないように思う。自然への畏敬の念だろう。
Connelという村で
Loch Etiveに跨る美しい橋に出会う。
Connel Bridgeだ。
がっしりした高架橋に続く鉄橋は正に機能美だ。構造としてはCantilever bridge(片持ち梁橋)というものらしいが、
不思議な形だ。
Oban
西ハイランドの中心都市Obanに到着。明るい夏の太陽が降り注ぐ
港町だ。街は観光客で大いに賑わっている。
漁港でもあるこの街にはThe AAのSeafood Restaurant of the Year 2004 - 2005を受賞したレストランがあるという。
ランチは是非ここでと時間を合わせてきた。しかし、店が見つからない。若い人の方が知っていると狙いをつけ、
3人連れの女性に聞いてみた。丁寧に教えてくれる。しかし、そこは持参の地図と同じ場所で店がない。今度は中年の夫婦に
聞いてみる。それなら埠頭の赤い屋根の建物だと教えてくれる。半信半疑で行ってみると真新しい総ガラス張りのレストランが
2棟、移転し新装開店したらしい(店名Eeusk、
現在のAAの情報では新しいポストコードに変わっている。)。片やレストラン、片やピッツァ&パスタだ。
シーフードパスタにしようとピッツァ&パスタのほうにしたのが失敗。こちらにはシーフードはなかった。まあそれも良し。
ガラス越しの陽射しに冷たいワインが心地良い。青い海面をフェリーがすべるように静かに出入りしていく。
青い空に高く低くカモメが飛び交う。それらを眺めつつ、ゆっくり食事を楽しむ。
海岸沿いには瀟洒な建物が並び、ColosseumのようなMcCaig's Towerが丘の上にその姿を見せている。どうしてここに?
ツイード・ショップを見つけ入る。Travel Rugはピクニックの時の敷物に使うものらしいが大判のひざ掛けとして使えそうだ。
お土産として3枚購入。妻はカシミヤのセーターが気に入ったようだ。サイズもピッタリなものが見つかりゲット。ご機嫌である。
Arduaine Garden
ObanからA816を大小幾つかの湖を眺めつつ南下、
Arduaine Gardenに到着。
Loch Melfortに突き出た半島の南斜面に広がるナショナル・トラストのガーデンだ。Obanでは暑いくらいの晴天だったが、
今は冷たい雨が落ちてきた。湖からの風も強く冷たい。この変化がスコティッシュな天気なのだろう。
パーキングから湖と放牧された馬やヒツジなどを眺め歩く。ガーデンはツツジやアザレアなどの木が多い。
大きなフクシアの木に羨望。ボーダーでは試験管ブラシと名付けた可愛い花が満開だ。
Nether Largie
さらに10kmほど南下するとKilmartinという村辺りから先は、地図上にStone Cirkle・Standing Stone・Cairnのマークが
目白押しだ。Cairnは車窓から遠目に見るところでは、直径10m・高さ2m程度に積み上げられた石の遺跡のようだ。
Standing Stoneも牧草地の所々にポツンと立っている。
Temple Wood Stone Circleの案内があるパーキングに車を入れる。直ぐ脇に写真下左4枚のようなスタンディング・ストーンが
見える。ご覧のようにヒツジと同居だ。東西に2つの石が立ち、その対角線の交点にもう一つ石を立てた形だ。その石には
丸い穴が掘られた後がくっきりと残っている。それぞれに何か意味があるのだろう。ストーン・サークルというにはサークルの石が
見当たらないとは思ったが、帰国し調べてビックリ、これは
Nether Largieというスタンディング・
ストーンと判明。事程左様に巨石遺跡が林立しているのだ。
さらに1kmほど南下した地点ではA816から写真右のスタンディング・ストーン
Ballymeanoch - Stone Rowが見られた。
Balloch(Loch Lomond)
Lochgilpheadの街で見たLoch Gilpだ。汽水湖のため干潮時にはこのように干潟となるのだろう。2、3km先まで干上がっている。
ここでA83に入り、今度はLoch Fyneを右手に見つつ北上すれば、昼に訪れたInverarayの街に戻る。
ここからは朝通った道をLoch Lomondの湖尻の街Ballochを目指しロングドライブだ。Ballochにも広大なパーキングが
用意されている。駐車した位置を確認しておかないと迷子になったら大変だ。湖岸にはこれまた広大なLomond Shoresという
センターがあり、1階はショップ、2階にレストランなどが入っている。
ここでは散策することにする。英国の淡水湖では最大であり、長さは39kmで3番目、深さも207mで3番目だと
誇らしげに書かれている。湖面には数多くの島がありその数は島の定義により異なるが33とも37とも言う。
湖の深い青色と対岸の濃い緑が目に優しい。その先に霞むようになだらかな山が見える。
この地域の最高峰は真ん中の写真の山Ben Lomondだ。湖面に貸しボートのような商業的なものが見当たらない。
観光クルーズも見当たらない。見えている客船はレストランのようだ。著名な観光地にしては人の数も極めて少ない。
静かな湖畔を満喫する。しかし、イギリス一美しい湖との評には首を傾げざるをえない。
Moirholm
Dambartonのスーパーマーケットで昨夜出したクリーニングを受け取る。値段は日本と変わらないが、仕上がりの点では
日本が上だ。妻のナイトキャップとしてシェリー酒(安い!)、眠気覚ましのミント菓子(デッカイ!)など物色。
ディナーは昨日と同じMoirholmへ。今日は昨日より込んでいてパーキングが満杯だ。後から来た客に見習って路上駐車、
顔が合うと大丈夫と頷いてくれた。
今日のメニューはマッシュルームの揚げ物、チキンナゲット風のもの、チーズオムレツの3点だ。ガーリック・ディップと
サワーソースが良く合っておいしい。
Kirkton House
B&Bは広大な牧草地の中の一軒家だ。犬の遊び場になっている芝の広場の向こうにヒツジが点々。一方の馬場の先には
緑の牧草地が広がりその先に湾の青い海面が望める。犬も馬も人懐こく近寄ってくる。玄関を始め家の廻りは良く整備され
花で飾ってある。気持ちの良い宿だ。部屋には綺麗にたたまれた洗濯物が待っていた。
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今年はデジタル・カメラを新調した。共にSONYのCyber-shotだ。古いのは2001年に購入、4年ぶりの更新だ。
更新の一番のきっかけは重さ・大きさだ(液晶画面を含めて)。ガーデンの写真を撮る程度なら問題ないのだが、
旅をして1日中持ち歩くには、軽くて小さいのは魅力だ。2番目は画像の明るさだ。
子供達がメールで送ってくる写真と較べてマイデジカメは画像が暗いと感じてきた。
結果として、4年でこんなにも変わるものなのか!?だ。替えて満足だ。(数値は概測です)
機 能 |
DSC-P1 2001 |
DSC-T33 2005 |
感 想 |
重 量 | 260 g | 150 g | 110g この差は大きい |
W × H × D | 110 × 50 × 40 | 100 × 60 × 20 | D 20mm 持ってもバッグに入れても |
液晶画面 W × H | 32 × 24 | 50 × 38 | 老眼の進む身には嬉しい |
充電・使用時間 | 180分 / 60分 | 150分 / 90分 | 予備バッテリーの使用頻度に差が |
撮影枚数 | 64MB 940枚 | 512MB 2900枚 | 長期旅行ゆえメモリースティックも更新動機だ |
そ の 他 | 様々な機能で進歩を実感した 付属機器の大きさも旅には重要だ(アダプター・バッテリー・スティック) |
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