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第22日 7月7日(木) 水色枠の写真はクリックすると拡大写真になります。
Craigiewood
今日も朝から陽射しが明るい。スコットランドは雨が多いと聞いたが幸い好天が続いてくれる。ベリーのシロップ漬けに
ヨーグルトが食欲を増す。フルスコティッシュは少々塩辛い。Aramintaはよく動きよくお喋りする。ホストのGavinと
デンマークから来たご夫婦も加わって賑やかなことだ。
Gavinは造園家でありガーデン・ガイドだという。パンフレットを見せてくれ、
サイトのURLも書き込んでくれる。こちらのサイトの
URLを知らせると、直ぐに別室でアクセスしてくれ、写真で内容を理解してもらえたようだ。帰ったらこのB&Bのことも載せると
伝えると喜んでくれた。デンマーク人ご夫婦も帰国したら見てくれると言う。
食後はB&Bの周りをゆっくり散策。寂しいほどの一軒家だ。
Loch Ness(Loch Ness 2000 Exhibition Urquhart Castle)
ネス湖は俗化され過ぎたと敬遠する情報が多いが、ネッシーのネス湖だ。同じ阿呆なら見なけりゃソンソンとやって来た。
Kessock Bridgeを渡りInverness郊外を通れば間もなくRiver Nessだ。川と言っても幅が広く遊覧船やボートが行き交う。
どこからがLoch NessになったのかA82を鈍く光る湖面を左手に見つつ南下すると右手にネッシーの像が見えてきた。
The Original Loch Ness Monster Visitor Centreだ。
ネッシーに関する博物館はもう1つLoch Ness 2000 Exhibitionがあるとの情報だ。
The Original Loch Ness Monster Visitor Centre はパスししばらく進むと同じく右手に
Loch Ness 2000 Exhibitionが現れる。
入場料を払い先客の3名と一緒に中に入ろうとすると呼び止められた。日本人かと聞く。そうだと答えると日本語の
ガイドをつけるから待てとのこと。なにやら機器を操作した後、入場の許可が出た。ネス湖の成り立ちから始まり、
ネッシー調査の歴史まで次々に部屋を移動しながら映像と音声(日本語)でガイドされる。おどろおどろしい仕掛けはなく、
純粋に科学的な説明で好感が持てる。ネッシーの存在についても変にロマンに訴えるでもなく淡々と調査結果を報告している。
否定的な報告だがそれでもネッシーのロマンは私の胸に残る。
出口はご他聞に漏れずショップだ。ネッシーグッズで溢れている。小さなネッシーの人形を孫のために2つ求める。
次に目指すはこれまた定番のネス湖畔に立つ廃城
Urquhart Castleだ。
左手にその姿が見えてくる。予想外に小さな佇まいだ。しかし、入場してみると往時はかなりの規模であったことが分かる。
湖畔の斜面に城の幾つかの部位が廃墟として点在する。ミステリアスと言うか幽玄なネス湖と廃城の城壁がマッチする。
タワーの上で強い風に打たれながら湖面を見つめると一筋のさざ波が見える。さては…!
城へのアプローチには投石器が展示されている。どこまで効果があったものやら…。
Inverness
さて、次はInvernessの街で買い物をしよう。例により大きな街では駐車場探しに手間取る。なんとか路上に空きスペースを
見つける。
Inverness Castleの緑の土手には花時計がある。High Streetは観光客や買い物客で賑やかだ。夏のバーゲンでどの店も30%OFFとか
50%OFFとなっている。かばん屋さんで娘達へのバッグを見つける。
アウトドアー用品の店の品揃えが充実している。キーホルダー型ライトを息子達にゲット。
子供洋品店ではお気に入りが見つからず孫へはまた今度。
Culloden Battlefield
良い買い物ができホッと一息だが、街を出ようとして一苦労だ。Culloden Battlefieldを目指しているのだが道が分からない。
Inverness市内の1万分の1の地図を用意しているのだが、3度も同じ道を行ったりきたりだ。4度目になってやっと気が付いた。
どう見ても道なりではない細い道に進むべきだったのだ。大きく時間ロス。
ようやく着いたCulloden Battlefield
は予想通り私の趣味ではなかった。ジャコバイトと政府軍が戦った古戦場だ。何の変哲もない草原に赤い旗と黄色い旗が
2ヶ所に立っている。戦いの陣取りの位置なのだろう。ナショナル・トラストのVisitor Centreには様々な展示があり、
食い入るように見つめる人がいる。歴史好きなイギリス人には興味深いものなのだろう。早々に退散。
Clava Cairn
Clava Cairnである。
高さ1〜2メートル、直径10メートル位の石の山だ。私達が山の頂上などで積むケルンの親玉のようだ。
周りはストーンサークルで囲まれているようだ。一つには中心部が空いていて通路もある。住居のようにも見えるが、
こんなに壁を厚くする必要もなかろう。宗教的なものであったのだろうか? 神秘的な雰囲気が漂う。
積んである石は大小さまざまであり、遠い昔の人々が一つずつ積み上げる様が思い浮かべられ畏敬の念に駆られる。
Clava Cairns Valley Viaduct
Clava Cairnに向かう途中に見えたのが
Clava Cairns Valley Viaductだ。
撮影場所を求めて少し奥に進む。この旅で見たViaductの内最長のものだ。その姿を全て納めることはできなかった。
それにつけても100年以上前にこの立派な高架橋が造られていたとは驚きだ。さすがに鉄道発祥の国イギリスだ。
Clava Cairnで感じた畏敬の念をここでも抱く。
Cawdor Castle
Cawdor Castleのパーキングに車を入れた時携帯電話が鳴った。出ると息子からで「大丈夫か?」と言う。
「何が?」と答えると、「知らないの? ロンドンでは大変なテロが発生しているよ。」とのこと。
今が15時、正午頃のことらしいからInvernessの街で買い物の最中だが、それらしい反応は見受けられなかった。
「くれぐれも気をつけて」の言葉もピンと来ないで電話を切る。
Cawdor Castleはシェイクスピアのマクベスの舞台となった
城らしい。14世紀にできたという城は古色蒼然としている。しかしマクベスのモデルは11世紀の王らしい。
雰囲気を醸しだす跳ね橋を渡って入場。
室内はパスしてガーデンにでる。期待以上の素晴らしいガーデンが迎えてくれる。フラワーガーデンはトピアリーや
ヘッジを上手に配しその緑の間をパステルカラーの優しい色合いの草花で飾っている。銀葉や銅葉も心憎い配置だ。
しかも、これが緯度の高いハイランドにおける植栽であることを考えると驚きだ。
奥行きというか厚みのある豊かな植栽だ。Flower Garden以外のもWalled GardenやWild Gardenがある。 Wild Gardenの深い森が呼んでいるがゆっくり散策するには、後の予定が多すぎる。
城の前にはゴルフコースが広がっている。城に入るとき道路脇のティーグラウンドでティーショットに入るカップルに出会い、
しばらく観戦した。ファインショットと声を掛けると陽気な挨拶が帰ってきた。楽しそうだ。私は思うところがあって、
優秀な成績でゴルフを中退した(卒業と言うには口幅ったい)が、何時かはイギリスのコースで妻とのラウンドなら復学したいと
念願している。
妻もその気だが、今年はまだその準備をしてこなかった。ところが妻がプレーしてみたいと言い出す。
ゴルフはそんなに甘いものじゃあない。しっかり練習して来年は挑戦しようと説得するが、納得した様子はない。
良く見るとミニコースのようだ。これなら妻にはパターでプレーさせることも可能だ。この後の予定はお楽しみの
スコッチ蒸留所巡りだったが、明日に繰り下げるスケジュールを頭の中でやり繰りする。何とかなりそうだということで、
馬車を改造したような小さなクラブハウスに申し込むと、ヴィジター・タイムは終わったとのこと。残念!?良かった?!
パターゴルフ場はOKだと言うのでこちらにする。来年は何とか実現させたいものだ。
今度は娘から電話が入る。テロのニュースを見て心配してくれる。ありがたいことだ。携帯電話の便利さも感じる。
be lost
さて、中途半端に時間が残ってしまった。予定していたスコッチ蒸留所の1つ位は何とか間に合うかもしれないと考え車を進める。
ところがどこでどう間違えたのか、とんでもない山の中に入り込んだ。昼なお暗き森の恐ろしい急勾配の道に出合ったかと思うと、
写真のようなヒースの広がるムーアに出たりと1時間以上彷徨う。コーダー城には悪戯好きなピクシーがいるのかもしれない。
お蔭で楽しいハイランド・ドライブができた。
後で良く検討したがどこを走ったのか分からず仕舞いだ。
Nairn
ようやくA96を探し当て、今日は帰途につくことにする。しばらく西進するとNairnの街に出た。
街のそこかしこが花で飾られた美しい街だ。そういえばゴルフ発祥の地がNairnで海岸沿いに碑が建っているとの情報があった。
早速右折し海岸沿いの道を走ってみるが見つけられなかった。タウンセンターのパーキングに車を入れ、花のディスプレーを
見学する。Harbour Streetのディスプレーはイルカだ。立体的に極めて華やかに飾ったものだ。
フィッシュアンドチップスの店の看板が面白い。
North Kessock
B&Bの周りを散策。アザミの花が見事に咲いている。スコットランドの国花らしい鮮やかさだ。しばらく部屋で休み、
紹介のレストランに向かう。Moray Firthに臨むNorth Kessock村の小さなホテルだ。ホテルの前からKessock Bridgeが見える。
B&Bの朝食で一緒だったデンマーク人ご夫妻も先に来ている。
オーダーは忘れたが、ご覧のように盛り付けといいボリュームといいなかなかのものだ。
Aramintaが自慢する通り味も極めて満足だ。
後から来た客がホテルの前に停めた車が極めて珍しいものだ。サイドカーの側車にエンジンをつけたようなおもちゃのような
小さなオープンカーだ。野次馬が大勢集まって来て取り囲んでいる。イギリス人も好奇心が強い。
車の持ち主はカウンターで飲み物を1杯飲んで出て行った。皆に質問されて自慢げに答えている。
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カントリーサイドをドライブしているとイギリス人のアウトドアでの楽しみ方の多彩さが見える。イギリス人の名誉のために
最初にお断りしておくのは、私達の旅はいつも5月〜7月であり、イギリス人が夏休みを楽しんでいる時期に重なることである。
ドライブで先ず目に付くのはキャンピングカーだ。Single File Roadで後ろに金魚のフンを連ねて走るのは大概これである。
後に自転車を2台も3台も括り付けている場合が多い。地図を見てもオートキャンプ場のマークは至る所に見つかる。
他に路上で見られるのはオートバイやクラシック・カーを連ねて走る姿だ。暴走するのではなく、
優雅に粛々と行く様はジェントルだ。古いものを大切にするイギリス人の面目躍如だ。
優雅と言えば路上を乗馬で行く姿も良く見かける。ライダー保護のための交通標識もあるのだ。
野に入れば先ずは散歩だろう。犬を連れて歩く人も多い。歩くのが好きな人種だと思う。何の施設も見当たらない路肩の
パーキングに多くの車を見かけるが、パブリック・フットパスを歩く人達の車なのだろう。パブリック・フットパスは
イギリス独特なものと思う。人の歩く権利を守り、ただ歩くためにのみある。時に私有地を横切り、公道を渡り、
民家の裏庭をかすめイギリス中に張り巡らされた歩道だ。見知らぬ土地のパブリック・フットパスを歩くのは散歩と違う
楽しみなのだろう。
ピクニックも盛んだ。私達は花だけが目的で訪れるが、ガーデン・マナーハウス・城などの芝の広場では多くの人がピクニックを
楽しんでいる。道路の路肩やパーキングの片隅などで車から椅子を出しのんびり寛ぐ人もしばしば見かける。
もちろんイギリス発祥のゲームであるサッカーやラグビーのグランドはどんな街でも羨ましいほどの青い芝を見せている。
(私達の旅が夏の所為かグラウンドはいつも空いているが…。)
マナーハウスの芝の広場ではこれも発祥のゲームであるクリケットやローンボーリングに興ずる人々を見かける。
何故か一様に白いユニフォームに身を包んでいる。
ゴルフもまた発祥のゲームだからゴルフ場は各街々にあると言って過言でない。街の郊外にあるから夏時間の間はアフター5に
一ラウンド廻れるようだ。もちろんセルフでラウンドだ。
バードウォッチングを楽しむ人も多く見た。山をトレッキングする人、岩山ではロッククライミングする人も見かけた。
中学生が城の壁でロッククライミングの訓練をする姿を見た。
次に水辺で見かけたものに移ろう。海・川・湖で泳ぐのではなく日光浴を楽しむ人が沢山いる。トップレスにもお目に掛かった。
釣りを楽しむ人も多い。
水面ではクルーザー・ボート・ヨット・水上バイク・ナローボート・カヌーなどに興ずる人々を目にする。実に多彩だ。
何時かのんびりとナロー・ボートをレンタルして運河巡りの旅をしてみたい。
次は空を見上げてみよう。気球を上げているグループに出会った。高所恐怖症の私だがこの気球には1度乗ってみたいと思う。
フワリふわりと上空からイギリスの緑の大地を眺めてみたいものだ。
グライダーやハング・グライダーやパラ・グライダーを楽しむ姿も見かけた。誘われても付き合わないが…。
陸・水・空と目に付いたものを並べてみたが、この分だと水中・地中でも楽しんでいるに違いない。やれ、恐ろしや…。
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