2015年の旅 スコットランド

花花

第14日 7月1日(水) 水色枠の写真はクリックすると拡大写真になります。

今日の行程        Newtonmill House --- Edzell Castle and Garden --- Pitmuies Garden --- Milltown Craft ---
             House Of Dun --- Brechin --- Kirkside of Lochty --- Newtonmill House
今日の走行距離     145 km
今日の万歩計       11,700 歩
今日の出発時気温    17.5 ℃

ニュートンミル・ハウス  Newtonmill House

快適な部屋で快眠、爽やかな朝を迎える。天気は快晴、窓から輝くガーデンが見える。
先ずは腹ごしらえ。オレンジジュースとフレッシュフルーツ、プルーンのコンポート、ヨーグルトが食欲を刺激してくれる。 ヨーグルトは“パッションフルーツのクリーミーヨーグルト”とラベルに記されている。とても美味しい。
フルスコティッシュ・ブレックファストは大きなブラックプディングが添えられている。それを含め、すべての素材がジューシーだ。 噛むほどに旨さが滲み出してくる。イギリスの旅の喜びの一つだ。ローズお手製のジャムが美味しい。販売もするというので1瓶いただく。
ホステスのローズが給仕の間にガーデンについて話してくれる。「先日の28日日曜日のオープン・ガーデン(スコットランズ・ガーデンズ)には130人が訪れた」と言う。 イギリスの個人のガーデンのオープンは通常年にたった1日のところが大半だ。ここも年に1日だけだという。それも14時から17時の3時間だけのオープンで 130人ものゲストが訪れるということは、それを心待ちにして訪れる人が多いということだろう。

Newtonmill House Newtonmill House Newtonmill House

オープン・ガーデンから3日目だから手入れは充分届いているはずなのに、今朝も早くからガーデナーが遣ってきて手入れをしている。 こちらではガーデンの管理を専門のガーデナーに依頼することが普通だ。ガーデナーを養成する学校も沢山あるし、派遣するシステムも確立されている。 さぞかし楽しい仕事だろう。
ハウスは18世紀のジョージアン様式の白亜の建物だ(写真下左)。奥行きの長い大きな家だ。私達は2階左側の2つの窓のゆったりした部屋だ。
1階の4つの窓枠に置かれたプランターの植え込みが素晴らしいセンスだ(写真下中)。黒花のペチュニアと白花のバコパの組み合わせだ。葉色のグリーンも鮮やかだ。 このプランターが乗るのだから窓枠が如何に厚いかが分かる。(内側も同様なスペースがあるのだ)
砂利道を隔てた陽光に輝くローンの間を南に進むと2階から見えたウォールド・ガーデンだ(写真下右)。

Newtonmill House Newtonmill House Newtonmill House

ウォールド・ガーデンへの入口のアイアン・ゲートはハウスの名前になぞらえて水車をデザインしている(写真下左)。素晴らしい着想&デザインだ。
ゲートを恭しく開けて入場する。南に向かって真っ直ぐに40mはあろうというダブル・ボーダーが走る(写真下中)。華々しさに圧倒されるばかりだ。 基本的にブルーのゲラニウムとイエローのアルケミラモリスの組み合わせにルピナス、ジギタリス、デルフィニウム、フロックス、ペルシカリア、 カンナなど大型の宿根草が植えられている。他の色のゲラニウムも使われている。
更に両サイドの赤芽の生垣が効いている。日本の生垣に多いベニカナメモチとは異なる種で"Prunus Pissardi"というスモモの1種のようだ。
少し進んで振り返れば白亜のハウスが素敵な背景となる(写真下右)。このシーンが私達の2016の年の年賀状となった。進んでは振り返りを何度も繰り返す。 似たような写真が何枚も撮れていた。それだけ感動したということだ。

Newtonmill House Newtonmill House Newtonmill House

ウォールド・ガーデンは50m四方の大きさだ。中央のダブル・ボーダーが終わったところに大きなバラのアーチがある。 まだバラは咲いていない。その奥、突き当たりは半円の生垣と2本のコニファーに囲まれた素朴な像があるフォーマル・ガーデンだ(写真下左)。
そこから右手に進むときれいに刈り込まれた芝生の通路の脇をバーダー・ガーデンが蛇行する(写真下中・右)。シャクヤクやポピーなどが鮮やかに咲き誇っている。 その後ろのロープ&ポスト・フェンス(Rope and Post Fence)のバラは咲き始めている。空も青く気持ちの良い空間だ。

Newtonmill House Newtonmill House Newtonmill House

Newtonmill House Newtonmill House Newtonmill House Newtonmill House

その先に小さな池が現れた(写真上右から2枚目)。周囲の舗石の苔の生え具合からして相当古いもののようだ。池の端の石が崩れ落ちている。 ここにも素朴な像とコンテナに入ったマーガレットとゼラニウムが飾られている(写真下左)。
このエリアの大半は果樹園とキッチン・ガーデンだ(写真下中・右)。生で宿泊客に供したり、ジャムやコンポートにして保存したりするのだろう。

Newtonmill House Newtonmill House Newtonmill House

Newtonmill House Newtonmill House Newtonmill House

ハウスの西側のテラスが昨夕にシッティング・ルームから見たローズ・ガーデンだ(写真上中・右、下右2枚)。 バラは壁に這わすだけでなく、テラスの周りにロープ&ポスト・フェンスを巡らせてある。初めて見るデザインだ。"Rose Garlanded Terrace"と呼ぶらしい。 このテラスでディナーなど出来たら楽しかろう。

Newtonmill House Newtonmill House Newtonmill House Newtonmill House

テラスの西側のスペースもローン・ガーデンだ(写真下左)。壁をバラがクライミングし、壁際はレイズドベッドにして木バラや潅木、宿根草を植え、 その壁にはセラスチウムやエリゲロンを垂らしている(写真上左、下中)。

Newtonmill House Newtonmill House Newtonmill House

このガーデンの出色はやっぱりダブル・ボーダーだ。沢山撮った写真からあと3枚。

Newtonmill House Newtonmill House Newtonmill House

エドゼル城&ガーデン  Edzell Castle and Garden

ニュートンミル・ハウスの前のB966を北へ6kmで エドゼル城に到着する。 ヒストリック・スコットランドのプロパティーで5年ぶり2度目の訪問だ。オープン直後とはいえパーキングに車はない。1番乗りだ。 ヒストリック・スコットランドのスタッフは大いに歓迎してくれて、外に出て順路を説明してくれた。 また、人懐っこいピーコックにも熱い歓迎を受ける。
城全体が素晴らしい銅葉の生垣で囲まれている。北東の角から生垣を潜ると壁の向こうにタワー・ハウス(Tower House 左)と ノース・レンジ(North Range 右)が見える(写真下左 この図面(Plan of Castle)の @ から撮影) タワー・ハウスは残存する中では最も古い建物で1520年の建築でノース・レンジは16世紀末の建築物だ。
壁の外側を回って西側に出るとエントランスがある。エントランスからラウンド・タワー(Round Tower)を望む(写真下中 図面の A から撮影)。 ラウンド・タワーも16世紀末の建築物だ。写真手前の壁はウエスト・レンジ(West Range)で1553年の建造物となる。
城の中庭に入るとノース・レンジの妻壁が目を惹く(写真下右 図面の B から撮影)。中庭でもう一つ目を引くのが タワー・ハウスだ。

Edzell Castle Edzell Castle Edzell Castle

タワー・ハウスの3階にからガーデンが見下ろせる(写真下左)。1930年に造り直したものだという見事なパーテアだ。 しかし、ヘッジが一部枯れて茶色になっていたり、長い年月で枝が生育しすぎて図形が崩れたり文字が読みにくくなっているのが気がかりだ。 嘗てはこの写真のように図形や文字がはっきりと判読できていたのだ。

Edzell Castle

ところで、バラの周りに刈り込まれた文字はエドゼル城に14世紀から居住するリンゼイ家(Lindsay Family)のモットーである "Dum spiro spero"と"Endure Forte"の文字だという。英語に翻訳すると"While I breathe I hope"、"Endure Firmly"だ。 “生きているかぎり希望をいだく”、“断固として耐え抜く”といった意味だという。
4隅の三角形の中の形はスコットランドの象徴の“アザミ(Thistle)”、イングランドの象徴の“バラ(Rose)”、アイルランドの象徴の“クローバー(Shamrock)”、 フランスの象徴の“アイリス(Fleur de Lis)”を象っているのだという。タワー・ハウスから手前に見えるのがフランスのアイリスだ。 この写真の左端の三角形がスコットランドのアザミが、右端の三角形にアイルランドのクローバーが、 アイリスの対角にイングランドのバラが配されている。

このガーデンは1604年に時の城主のデイビッド・リンゼイ卿(Sir David Lindsay)と彼の2番目の妻のイザベル ・フォーブズ夫人(Dame Isabel Forbes)が造ったものだ。 それを示すパネルが壁の出入り口の上に飾られている(写真右)。下に“1604”の年号がある。上部の左部分には リンゼイ家の紋章とリンゼイ卿のイニシアル“SDL”が見て取れる。右部分には フォーブズ家の紋章とフォーブズ婦人のイニシアル“DIF”が読みとめる。 5年前にはガラスで保護されていたが、今年はそれも外れている。

Edzell Castle Edzell Castle Edzell Castle

Edzell Castle

パーテアと並ぶこのガーデンのもう一つの特徴が壁にある。壁は南北52m、東西43.5m、高さ3.6mで赤い砂岩で出来ている。
壁には写真右のように嘗ては胸像(Busts)か壺(urns)が置かれていたと思われるドーム型の凹みがあり、その下にに彫刻が施されたパネルが掲げられ、 その下の凹みにマリーゴールドが植えられた部分と写真上中のようにドーム型の凹みの下に3つの星型の装飾があり、 その下に市松模様の凹みの装飾がある部分が交互に並んでいる。
3つの星型の真ん中の穴は鳥の巣箱の役割を果たしているという。市松模様は"Fess Chequy"と呼ばれ、リンゼイ家の紋章 にもデザインされている。この凹みにはロベリアが植えられていた。満開時はこんな光景になるのだ。 壁にこれだけのデザインを施した例は他に知らない。唯々、心楽しくなる。
"Plan of Castle"にあるように南西の角に嘗ては"Bath House"があり、南東の角には"Summer House"が現在も残る。 バス・ハウスではガーデンを眺めながらお風呂に入れたのだろうか? サマー・ハウスでは風呂上がりの1杯なども楽しんだことだろう。 優雅なことだ。
サマー・ハウスの2階からパーテアを見下ろす(写真上右)。モットーの生垣の中のバラは赤色と黄色が対角に植えられている。

Edzell Castle Edzell Castle Edzell Castle

上述の彫刻が施されたパネルは西面の壁、南面の壁、東面の壁のそれぞれに7枚ずつ掲げられている。
西面の壁には“七元徳(Virtutes Cardinales (Cardinal Virtues))”をテーマとした7枚だ。すなわち、節制(Temperantia (Temperance) 写真下左)、 知恵(Prudentia (Prudence) 写真下左から2枚目)、慈善=愛(Caritas (Charity) 写真下右から2枚目)、正義(Justitia (Justice) 写真下右)、

Edzell Castle Edzell Castle Edzell Castle Edzell Castle

希望(Spes (Hope) 写真下左)、信仰(Fides (Faith)  写真下左から2枚目)、勇気(Fortia(Fortitude) 写真下右から2枚目)の7つの徳目を表しているという。 慈善=愛や正義は何となく理解できるような気がする。

Edzell Castle Edzell Castle Edzell Castle Edzell Castle

南面の壁には“自由七科(Artes Liberales (Liberal Arts))”をテーマにした7枚だ。すなわち、幾何学(Geometria (Geometry) 写真上右)、 音楽学(Musica (Music) 写真下左)、算術(Arithmetica (Arithmetic) 写真下左から2枚目)、弁証法(Dialetica (Dialectic) 写真下右から2枚目)、 修辞学(Rhetorica (Rhetoric) 写真下右)、

Edzell Castle Edzell Castle Edzell Castle Edzell Castle

文法学(Grammatica (Grammar) 写真下左)の6科目を表しているという。。残る天文学(Astronomia (Astronomy))は消失してしまったらしい。 幾何学、音楽学、算術あたりはそれらしく感じるが、その他は良く分からない。
東面の壁には“惑星神(Planetary Deities)”をテーマにした7枚だ。すなわち、月(Luna 写真下左から2枚目)、水星(Mercury 写真下右から2枚目)、 金星(Venus 写真下右)、

Edzell Castle Edzell Castle Edzell Castle Edzell Castle

太陽(Sun 写真下左)、火星(Mars 写真下左から2枚目)、木星(Jupiter 写真下右から2枚目)、土星(Saturn 写真下右)の7つの神々を表しているというが、 ここでも太陽が辛うじて分かるのみだ。
壁も彫刻も400年の歳月を経て風化の痕が激しい。痛ましい限りだが、ヒストリック・スコットランドなりの対策は考えているのだろう。
到着時に熱い歓迎を受けたピーコックが帰り際もやってきて我々の車に擦り寄ってきて 出発させてくれない。困っているとヒストリック・スコットランドのスタッフが見つけて追いやってくれた。

Edzell Castle Edzell Castle Edzell Castle Edzell Castle

Countryside

カントリーサイド  Countryside

エドゼルの街は南北に走るハイ・ストリート(B966)に沿ってわずか800m程の小さな町だ。そのハイ・ストリートの南の外れに美しいアーチ・ゲートとがある(写真右)。 ダルハウジー・アーチ(Dalhousie Arch)だ。13代ダルハウジー伯爵と伯爵夫人を記念して1887年に建てられたものだ。伯爵と夫人は奇しくも同じ日に亡くなったという。
アーチの中に見えるとんがり屋根はイングリス・メモリアル・ホール(Inglis Memorial Hall)だ。1896年にイングリス家から寄贈されたもので ビレッジ・ホールとライブラリーとして使われているという。
アーチとタワー、2つとも絵に描いたように美しい取り合わせの光景だ。

ピットマイーズ・ガーデン  Pitmuies Garden

B966でブレチン(Brechin)まで南下、A935、A933と乗り継いで5km程でA932を右折すれば1km余りで ピットマイーズ・ガーデンだ。ここも5年ぶり2度目の訪問となる。 前回の感想は“これだけのガーデンを長期間美しく管理してオープンガーデンとする努力に敬意と感謝を送り、またいつの日かの再訪を誓う。”とある。 その思いは5年経っても変わらない。楽しみにしてきたガーデンだ。

Pitmuies Garden Pitmuies Garden Pitmuies Garden

納屋の前に駐車しエントランスに向かう路地の右手はガーデナー・ハウスか、花に覆われている(写真上左・中)。 左手はウォールド・ガーデンの壁だ(写真上右)。こちらは北向きなのに植物が良く茂っている。ホスタやシダなど日陰に強い植物が選ばれている。 紫の花はシャガの種類かも知れない。
壁に沿って進むとエントランスがある。白いアイアンゲートが印象的だ(写真下左・中)。ウォールの内側(南面)はバラを始めつる性植物が旺盛にクライミングしている(写真下中)。

Pitmuies Garden Pitmuies Garden Pitmuies Garden

エントランスを入るとそこはキッチン・ガーデンだ。エントランスのアイアンゲートを始めベンチやフェンス、欄干などは白色に統一されており ロマンチックな雰囲気を演出する (写真上左中、下左2枚など)。
キッチンガーデンのグラスハウスは小さいながらもお洒落なデザインだ(写真上右)。陽だまりにもこんなものが欲しいところだ。

Pitmuies Garden Pitmuies Garden Pitmuies Garden Pitmuies Garden

キッチン・ガーデンとはいえ見せるためのガーデンだからバラを中心にした植栽やガーデン・ファーニチャーやオーナメントにも心配りが行き届いている(写真上4枚、下左。中)。 フランス語でいうポタジェとは少し概念の違う、これぞイングリッシュ・キッチンガーデンと言えるだろう。 (花に目を取られて野菜が植えられた部分を全く写していないが、野菜も沢山植えられている
ユーパトリウム(Eupatoriun)の伸びやかな姿形といい艶やかな葉っぱといいため息が出る(写真上右)。ルピナスのボーダーも心晴れる(写真下中)。
エントランスからメインのガーデンへ繋がるパスは正にコテージ・ガーデン(Cottage Garden)そのものだ(写真下右)。

Pitmuies Garden Pitmuies Garden Pitmuies Garden

そのパスを進みエントランスと同じ白いアイアンゲートを通り抜けるとメインのウォールド・ガーデンだ(写真下左)。 キッチン・ガーデンの倍以上、東西50m×南北70m、高さ3mの壁に囲われている。こちらはフォーマル・ガーデン(Formal Garden)だ。
ゲートから壁沿いに東に進む。壁にはハニーサックルやつるバラなどが伝い、足元は宿根草のボーダー・ガーデンになっている(写真下中・右)。

Pitmuies Garden Pitmuies Garden Pitmuies Garden

壁沿いのボーダーから1段下がって広いローン・ガーデンがある。その境界はアーチや潅木(写真下左)、オベリスク(写真下中)などで仕切られている。

Pitmuies Garden Pitmuies Garden Pitmuies Garden

ローン・ガーデンの真ん中に円形の花壇が石を積み上げて築かれている(写真下左)。 その一角には石板を敷いてその隙間にセダムやアルパイン植物を植栽した珍しいスタイルのガーデンもある(写真上右)。苔の生え方も素晴らしい。

Pitmuies Garden Pitmuies Garden Pitmuies Garden

ローン・ガーデンの西側を南北にサマー・ボーダー(Summer Borders)が走る。赤葉の生垣に挟まれたダブルボーダーだ(写真上中・右、下中2枚)。 赤葉はニュートンミル・ハウスの生垣と同じ"Prunus Pissardi"のようだ。ボーダーの入口に銀葉の洋梨(Weeping Silver Pear)のトピアリーが立つ(写真上右)。 植栽は背丈の高い宿根草が見事に生育しており、花の谷間(Ravine of Flowers)を歩いているようだ。色彩はサマー・ボーダーに相応しくビビッドだ(写真下左から2枚目)。 中央あたりでパスはクロスしていて日時計が立っている(写真下左から2枚目)。ここを西に行けばローン・ガーデンへ、東に進めばローズ・ガーデンに出る。 そして、南に下ればチェリー・ツリー・ウォークに?がる。

Pitmuies Garden Pitmuies Garden Pitmuies Garden Pitmuies Garden

チェリー・ツリー・ウォーク(Cherry Tree Walk)はガーデンの南の端の一段下がったテラスを東西に伸びるローン・ガーデンだ。 そこに艶やかな赤い樹肌の桜の木が8本植えられている(写真下左)。南面は素敵なデザインの白いトレリスで仕切られている(写真下中)。 トレリスにはバラやクレマチスが絡み、足元にはヒマラヤン・ポピー、シダ、ホスタ、アイリスなどが茂る。日本のユリも植えられているという。
愉快なスカルプチャーも立っている(写真上右)。髭を蓄えた威厳ある紳士の頭に草花が生えている。思わずニヤリとしてしまう。 生えている草花は彼の脳裏に浮かんだアイディアを表現しているのかもしれない。
トレリスの南側は更に一段下がってローンのテラスが伸びる。上の段のテラスの石垣は紅白のハマナスで覆われている(写真下右)。

Pitmuies Garden Pitmuies Garden Pitmuies Garden

上の段に戻ってサマー・ボーダーの西側に展開するローズ・ガーデンを楽しむ。この写真が示すように ローズ・ガーデンはハウスのテラスから3段の階段テラスになっている。4段目がチェリー・ツリー・ウォークだ。
2段目には丸い池があり、その周囲は濃密な植栽がなされている(写真下左)。池の中央に天秤棒で水汲みをする少年の像が立ち、 水の中にはスイレンやショウブ、葦などの水生植物が程良く植えられている。池の周りの石板も良くもこんなにと驚かされる植栽だ。
さらに芝生のパスを経て周囲はバラを中心にオダマキ、シャクヤク、ジギタリス、デルフィニウムなどの宿根草が折り重なるように植栽されている(写真下中・右)。 鵜の彫像や大理石のコンテナなどもバラを引き立てる。

Pitmuies Garden Pitmuies Garden Pitmuies Garden

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3段目も中心に円形のバラ花壇があり白色のバラが咲き誇っている。18世紀の白いハウスを背景にしても圧倒的な緑の中で白いバラも映える(写真上左)。 八角形の温室(Octagonal Glasshouse)が優美だ。その窓下もバラが美しく咲き乱れている(写真下左)。
ローズ・ガーデンの西側の壁沿いにもダブル・ボーダーが走る。こちらのカラースキムはソフトにホワイト&ブルーだ(写真上中・右)。 ホットなローズ・ガーデンで興奮した心を鎮ませてくれるしっとりとした空間だ。
ダブル・ボーダーの南の終わり、チェリー・ツリー・ウォークの西の終わりの壁際に鮮やかなライム色の葉に包まれたガゼボの中に清楚な少女像がある(写真下左から2枚目)。

Pitmuies Garden Pitmuies Garden Pitmuies Garden Pitmuies Garden

ウォールド・ガーデンを一先ず置いてウォーキングにでよう。チェリー・ツリー・ウォークからお洒落なゲートを潜ると メドー・ガーデンが広がる。その中に教会のようなゴシック調の建物がある。200年以上前のウォッシュ・ハウス(Gothick Wash House)だ(写真下左)。 洗濯、漂白、乾燥などをした建物だ。
屋敷の南を流れる"Vinny Water"という川から引いた"Turbie Burn"という小川に架かる白色の欄干の木橋(写真下中)を渡り川沿いのパスを散策する。 静かで涼しい林の中を行くと木漏れ日の中に弓矢を持ったキューピッドが現れる(写真上右から2枚目)。
別の木橋を渡り"Turbie Burn"に沿ってハウスに戻るパスを"The Hornbeam Walk"と名付けている。自生のシデの木の林だ 草原の先に遠くハウスの西面が見える(写真下右)。美しい館だ。
ハウスの広い芝生の広場を通って北側の湖に向かう。ハウスの玄関にはライオンの像がある。 (ライオンズ・マンションではありません 為念) 芝生の中にはアイアンセの鶴の像が立っている(写真上右)。

Pitmuies Garden Pitmuies Garden Pitmuies Garden

湖の名は"Black Loch"という。湖面は水草で覆われている(写真下左・中)。周りは深い森で囲われている。 点々とシャクナゲが色を添えるが全体に濃い緑に包まれる中、湖を一回りする。静かな散策だ。森の下草のようにジギタリスが繁茂している(写真下右)

Pitmuies Garden Pitmuies Garden Pitmuies Garden

再びフォーマル・ガーデンに戻る。八角形の温室で手入れをしている女性がいた。この館のご夫人らしい。暫し話を伺う。 このガーデンは1920年代に始まり、スコットランズ・ガーデン(Scotland's Gardens イングランドでいうナショナル・ガーデン・スキム)の 発足当時からオープン・ガーデンを実施している歴史あるガーデンなのだ。
温室の中はフクシアアブロチンが健やかに育っている。
温室前のベンチ(写真下中)でハウスの壁をクライミングするバラやローズ・ガーデンのバラに見惚れ至福の時を過ごす。 このガーデンのデザインの素晴らしさを改めて噛み締める。この知見は私の財産となるだろう。

Pitmuies Garden Pitmuies Garden Pitmuies Garden

カントリーサイド  Countryside

今日の訪問予定先は移動距離が少ないため時間に余裕ができた。訪問予定外のアーバスノット・ハウス・ガーデン(Arbuthnott House Garden)を急遽嵌め込む。 ところが、到着してみると閉まっている。オープンは5月と6月だけとなっている。だから、優先順位“◎”なのに訪問予定外だったのだ。 情報整理が不十分だった。それ以外の時期は事前のアレンジメントが必要となっている。それではと電話を入れてみたが、圏外で通じない。

Countryside

さて、どうしたものかと思案しているとゲートの反対側にクラフト・ショップの看板があるではないか(写真右)。 取り付け道路を進みパーキングに車を置く。木造のコテージに大きな木工品や布製のクラフトや草花の苗などが並んでいる。 店員の姿はない。物色していると男性が現れ説明してくれた。"Milltown Community" (写真下左 ミルタウンだけに石臼が看板だ)という身体障害者などの支援をするコミュニティーで作られたものを販売している店だという。 「工場を見るか?」と言う。お言葉に甘えると、木造平屋の大きな工場に案内してくれた。数人の男性が電動工具を使って何やら作っている。 家具も作っているようだ。羊や豚などの動物も飼育したり草花の苗作りもしているとのことだ。
工場やショップの間には宿根草のガーデンが広がる(写真下中)。パーキングの先のキャンプ場も見ていくよう勧められ足を伸ばす。 こちらは、まだまだ開発途中のガーデンだ(写真下右)。

Countryside Countryside Countryside

ハウス・オブ・ダン  House Of Dun

ハウス・オブ・ダンも5年ぶり2回目の訪問だ。 ナショナル・トラスト(NTS)のプロパティーだ。
パーキングからハウスに向かう緑地に整然と並ぶ大木の並木がある。"Wellingtonia Avenue"だ(写真下左)。 セコイアメスギ("Wellingtonia" Sequoiadendron giganteum)という種で1856年に植えられたものだ。樹高は40mくらいでスコットランドで最も高い木の一つだという。
因みに“世界で最も高い木ランキングトップ10”は全てこの種で占められており、 ナンバー1は樹齢600〜800年、樹高115m、直径4.8mとのことだ。
現在の建物はときの領主デイビッド・アースキン卿(Lord David Erskine)の依頼でウィリアム・アダム(William Adam)が設計し、 1730年から13年かけて建てたジョージ王朝風のハウスだ(写真下中 北面)。
ハウスの東側のウォールド・ガーデンは50m×30m程の小ぢんまりしたガーデンだ(写真下右)。しかし、とびっきり美しい。

House Of Dun House Of Dun House Of Dun

House Of Dun House Of Dun House Of Dun

ガーデンのデザインはこの航空写真が分かりやすい。写真の右下がウォールド・ガーデンだ。
真っ先に中央の王冠型のガゼボが目に留まる(写真上中、下中)。直径10m程の大きなものだが端整な姿だ。王冠の中にはベンチが置かれている。
周囲の壁は見事につるバラで覆われている(写真上右、下右)。壁際はバラ、潅木、宿根草が調和よく組み合わされたボーダーになっている。
ガーデンは全面に敷かれた芝生を切った花床(Flower Bed)で構成するパーテアといえよう。その植栽がまた素晴らしい(写真上左、下左)。
上の航空写真で分かるように水滴型の花床が4つ、その間に小さな円形の花床が2つ、そして王冠を挟んで大きな円形の花床が2つ並んでいる。
水滴型の花床は2種類の植栽デザインだ。一つは周りがピンクの草花で縁取り中がピンクのバラの組み合わせ(写真上左)、 もう一つは白いセラスチウムの縁取りで中は真紅のバラの組み合わせだ(写真下左)。
間の小さい円形ベッドはシロタエギクの縁取りに中はスタンダード仕立てのバラを組み合わせている。

House Of Dun House Of Dun House Of Dun

大きい円形ベッドはピンクの小さな花をつけたセダムの縁取りに中は白色のバラを組み合わせて爽やかな雰囲気を醸し出している(写真下左)。
写真下中は上述の水滴型ベッドのセラスチウムと真紅のバラの取り合わせ。鮮やかだ。
ウォールド・ガーデンを楽しんでいる途中に突然大雨が降り出し、雷が鳴り出した。急いでハウスの西側の下馬車置き場と下厩舎(Carriage Houses and Stables)を 改装したティールームに逃げ込む。激甘のケーキとカフェオレで暫し休憩する(写真下右)。ティールームの白壁のフレスコ画が美しい。
写真上左、下左に見える壁が高くなっている部分には19世紀には温室(Glass House)があったのだ。 NTSはこの温室の復元を考えているらしい。次の訪問時には新しい温室を見たいものだ。

House Of Dun House Of Dun House Of Dun

House Of Dun House Of Dun House Of Dun House Of Dun

再びウォールド・ガーデンへ。随所に置かれたコンテナもリッチで優美なものだ(写真上左2枚)。日本では見かけない代物ばかりだ。
バラも丁度盛りにあたたようでラッキーだ(写真上右2枚、下中2枚)。写真下左のクリーム色の花の名は“シシリンチウム ストリアタム (Sisyrinchium striatum)”という。見事なバランスのボーダー・ガーデンだ。
ところで、このハウスはアースキン家(Erskine Famly)が1375年から1947年まで570年に亘って居住しており、 その後1985年までカントリー・ハウス・ホテルとして機能してきたという。1980年に最後の所有者が亡くなり、NTSに寄付されたものだ。 NTSはホテルの閉鎖後にオープンの準備を始め1989年にNTSの総裁である故皇太后(クイーンマザー)により公式にオープンしたのだ。

House Of Dun House Of Dun House Of Dun House Of Dun

ハウスの南側にテラス・ガーデンが広がる。上の航空写真で中央から左下にかけての部分だ。5年前に感じた“ハウスのエントランスに上がる階段の手すりに、 小さなコンテナが鈴なりに取り付けられているが、 全体のスケールに比べ、チマチマした感じで首をかしげたくなる。”の 残念な光景は今回も変わらない。
しかし、それさえ無視すれば遠くモントローズ湖(Montrosr Basin)を望む雄大な光景は心安らぐ。整然と刈り込まれたヘッジは見事なものだ(写真下中)。 綺麗に刈り込まれた芝のヘッジにもうっとりする。写真下右はヘッジをカットするための道具だ。写真上右の日時計は3段目のテラスの先端にある。 その先はハーハ(ha-ha)と呼ばれる石垣で牧草地の羊や牛と隔てている。スケールの大きなカントリー・ハウス・ガーデンだ。

House Of Dun House Of Dun House Of Dun

ブレチン  Brechin

Brechin

宿泊地ニュートンミルから最も近い街ブレチン(Brechin)を訪れた。チャーチ・ストリートのパーキングから50mで ブレチン大聖堂(Brechin Cathedra)に到着する。
雨に濡れた大聖堂は静謐の中にあった(写真下左)。13世紀の建物だという。
ここで目を惹くのはラウンド・タワー(Round Tower)だ(写真下左から2枚目)。アイルランドではよく見られるもので、本来は鐘楼として建てられたが、 襲撃時の避難場所としても利用されたものだ。同じケルト系なのにラウンド・タワーはスコットランドには2つしかないのだという。 西暦1000年頃に建てられたもので高さ26m、直径5mだ。トップの尖塔は六角形で14世紀に付け加えられたものだ。
チャーチ・ストリートからハイ・ストリートに出てウインドー・ショッピングをする(写真右)。 ウインドーに孫娘に合いそうなワンピースを見つけ店に入る。値段を聞くとやけに安い。訊くとここは糖尿病の子どもを支援するボランティアの セコンド・ショップだった。お土産にセコンド品は? と思ったが、物は悪くないし、何より似合いそうだ。 他にACミランの赤黒の縦縞のTシャツをサッカーを始めた孫に求める。

Brechin Brechin Brechin Brechin

カークサイド・オブ・ロッホティー  Kirkside of Lochty

一旦B&Bに戻り、一休みして身支度と態勢を整える。昨日の“カントリーサイド”の3つ目の項で述べたように、 これから伺うカークサイドのイレーネとジェームスには殊の他熱い歓迎を受けている。私たちも再会を心待ちにしてきたので緊張で胸が高鳴る思いだ。
パーキングに車を止めると音を聞きつけてご夫妻が出てきてハグと握手で迎えてくれた。二人ともにこやかでお元気そうだ。嬉しい再会を果たす。

Kirkside of Lochty Kirkside of Lochty Kirkside of Lochty

早速ガーデンを案内いただく。
パーキングからハウスの北側の生垣に沿って東に進む。大きな樹木の下だが、潅木や宿根草が艶やかな葉色で生育している(写真上3枚)。

Kirkside of Lochty Kirkside of Lochty Kirkside of Lochty Kirkside of Lochty

ハウスの東側は1段下げたサンクン・ガーデンだ。一面に芝を張り、周囲をボーダーにしている。イレーネのマイブームはユリらしい。 各所に植えられている(写真上右3枚、下中・右)。ハウスの壁を伝うのはウツギだろうか? にしては幹が細い(写真上左)。

Kirkside of Lochty Kirkside of Lochty Kirkside of Lochty

イレーネと妻は意気投合、盛んにお喋りをして先に進まない。イングリッシュを少っちしか話せない私とスコッチしか話せないというジェームスとでは会話が進まない。 ジェームスは退屈そうだ(写真下左)。(スコッチしか話せないというのは私が英語を話せないことを気遣ってのジェームスのジョークだ。 もちろんスコットランド人の誇りとして自分たちの言語はスコティッシュで、≠イングリッシュという思いだろう) ここで記念写真を撮る(写真上左)。
このボーダーの植栽も厚い。シダの類が羨ましいほど種類が多い(写真下中2枚)。バラも適度に入っている(写真下左2枚)。

Kirkside of Lochty Kirkside of Lochty Kirkside of Lochty Kirkside of Lochty

Kirkside of Lochty Kirkside of Lochty Kirkside of Lochty

ハウスの南面に移る。リビング・ルームに接して生垣に囲われた小さなウォールド・ガーデンだ(写真上左・中、下左2枚)。 柘植のヘッジでフォーマルにデザインされている(写真下左)。ここの植栽はこれから盛りを迎えるサマー・ガーデンのようだ。
生垣のアーチ(写真下右)を潜りコンサバトリー(Conservatory)の前に広がるウォールド・ガーデンに出る(写真上右)。 アーチにはハニーサックルが絡み、両脇にも美しくい草花が咲き誇っている。

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ジェームスと私は次の部屋に移ってもイレーネと妻はまだ向こうの部屋で話し込んでいる(写真下左)。良く話すものだ。
平屋のシッティング・ルームの壁はバラで覆われ、正にコテージ・ガーデンの雰囲気がする(写真下中・右)。

Kirkside of Lochty Kirkside of Lochty Kirkside of Lochty

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コンサバトリーとシッティング・ルームの周りは通路をスレート敷きにしたセミ・フォーマルなデザインだ。全体は生垣で囲われている。 石のつき臼を中心に据え、十字に通路を通している。北からの眺めが写真上左、西から見通したのが写真下左だ。 コンテナやオーナメントも取り入れた私好みのガーデンだ。
スレートの上には石製のコンテナにセダムやアルパイン植物が姿良く植えられている(写真上中、左)。これも憧れの一つだ。苔も美しい。

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花床の植物の健やかに伸びて姿勢が良い。アイアン製の円形支柱が仕込んであるからだ(写真上中・右)。この円形支柱は5年前ここで覚えて、 陽だまりでも鉄工所に特注して愛用している。
グラス類も随所に取り入れている(写真上右、下左)。グラスは葉も花穂も風にそよぐ姿が好きだ。
大まかなデザインは変わらないが、良く見ると細部は5年前とは随分変わっている。常に進化し、コントロールされているということだ。見習いたい。

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写真下左に見える南面の生垣のゲートから外に出ると広々とメドー・ガーデンが広がる(写真上右から2枚枚目)。清々しいガーデンだ。
メドーの中に島状に花床を切ったアイランド・ガーデンが点在する。ここの植栽もこれでもかという程厚い(写真上右、下中・右)。 しかし、暑苦しくはない。すっきりしているのだ。イレーネのセンスが伺える。シダ(Fern)の種類も豊富だ(写真下右)。シダ類もイレーネのコレクションだという。

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メドーからハウスを望む(写真下左)。大きな家だ。このハウスは1843年に牧師館(manse)として建てられたものだという。 1945年に近隣に農家の手に渡り、1998年にジェームスが購入したのだという。ジェームスは農場を経営していたが、その農場を息子に譲りここに移り住んだのだ。 移り住む前の5年間は無人で荒れていたハウスをリフォームし、コンサバトリーを増築し、ガーデン造りを始めたのだという。

Kirkside of Lochty Kirkside of Lochty Kirkside of Lochty

1時間30分のガーデン散策を終え、コンサバトリーで食前酒をいただく(写真下左)。ジェームスがアルバムの写真を見せながら上述の17年間のリフォーム、ガーデン造りの話をしてくれる。 乾杯の後、イレーネはキッチンで準備をしてくれている。
コンサバトリーにはイチジクが地植えされている(写真上右)。観葉植物やハーブはコンテナで育てている(写真上中)。 窓の外のガーデンの緑とともに全身を包まれ心安らぐ空間だ。
メイン料理はシーバスのムニエルだ(写真を撮り損ねた)。ふっくらとして豊潤口当たりだ。付け合せはボイルド・ポテトとインゲン豆だ。 イレーネはなかなかの料理上手だ。ともに島国,海の幸について語り合う。白ワインも振舞われた。
デザートはアップル・クランブル、たっぷりのクリームをかけてくれる(写真下中)。そして、カマンベールチーズに3種のクラッカーも(写真下右)。 さらにセロリのスティックもバターと共に供された(写真2つ下右)。
たっぷり2時間のディナータイムとなった。ジェームスは今年80歳を迎え、家族でお祝いをしたという。祝福を送る。 気がかりなことは、イレーネが肺がんの手術をしたとの告白があったことだ。お元気に見えたのだが、かける言葉がない。
合わせて3時間30分の滞在は楽しく充実した時間で得難い経験となった。再会を約し、お暇する。それまでイレーネもジェームスもお元気で・・・

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12月に入って早々に二人からクリスマスカードが届いた。驚いたことにカークサイドを手放して他の街に引越しすることを決意したという。 新しい家でもガーデニングは続けるから、また遊びに来てくれと記されている。確かにカークサイドは高齢のジェームスと病気のイレーネの二人暮らしには 田舎過ぎる。便利な街に移ったほうが何かと好都合だろう。イギリスで人はライフスタイルに合わせ家を変えること一般的なことなのだ。
それにつけても、あの素晴らしいガーデンはどうなってしまうのだろうか?

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F.U写真集  F.U Photo Album

今年も妻が撮影した写真を掲載させていただく。異なった視点からの写真も面白いかも知れない。

写真下左から
 ニュートンミル・ハウス   この光景は二人合わせて何枚撮ったことやら 文句なしに16年の年賀状を飾った
 ニュートンミル・ハウス   バラの花冠テラス(Rose Garlanded Terrace)の赤バラとローン・ガーデンの白バラ
 エドゼル城&ガーデン    周囲の壁 周囲のヘッジ パーテアの模様 中央のトピアリー いずれも斬新だ

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写真下左から
 ニュートンミル・ハウス    窓枠を飾るローズ 目立たないがここにもトレリスが設置されている
 ニュートンミル・ハウス    このきめ細かさが洗練された美しさを呼ぶのだろう
 ニュートンミル・ハウス    手前ブルーはゲラニウム 中央白花はマルタゴンリリー 後方の背の高い植物は不明
 ピットマイーズ・ガーデン   歴史を感じる門柱とヘッドのオーナメント 白いロマンチックな門扉とトレリス 赤いバラと青いポピー

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写真下左から
 ピットマイーズ・ガーデン   ローズ・ガーデン 傾斜を利用したテラスはガーデンに厚みと奥行をもたらす
 ピットマイーズ・ガーデン   サマー・ボーダー 銀葉の洋梨のゲート 赤葉のスモモ生垣 ビビッドな草花
 ハウス・オブ・ダン       ウォールド・ガーデン 水滴型フラワー・ベッド 白色のセラスチウムと真紅のバラ

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写真下左から
 ハウス・オブ・ダン          ウォールド・ガーデン 壁際のボーダー 円形ベッド 王冠型ガゼボ ジョージ王朝風ハウス ハーモニー
 ハウス・オブ・ダン          ウォールド・ガーデン 銀葉に白花のセラスチウム 銅葉に真紅のバラ コントラスト
 カークサイド・オブ・ロッホティー  しっとり落ち着いたコテージ・ガーデン 貴重な体験を得た

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